平成29年度税制改正における
『組織再編税制』改正事項の確認
【第1回】
公認会計士 佐藤 信祐
連載の目次はこちら
1 概要
本誌198号で述べたように、平成28年12月8日に公表された与党税制改正大綱では、組織再編税制を大幅に見直すこととされており、具体的には、以下の点を改正することが明記されていた。
(1) スピンオフ税制
(2) スクイーズアウト税制
(3) 支配関係継続要件の見直し
(4) 株式継続保有要件の見直し
(5) 2段階組織再編成の見直し
(6) 資産調整勘定の償却の見直し
(7) 繰越欠損金、特定資産譲渡等損失の見直し
このうち、(2)から(5)までの改正は、平成29年10月1日の施行が予定されており、それ以外は、平成29年4月1日に施行されている。そして、平成29年3月31日の官報では、改正法人税法施行令が公表され、改正内容の全貌が明らかになった。
本稿は全5回にわたり、改正組織再編税制の解説を行うこととする。
2 スピンオフ税制
改正前法人税法では、支配株主の存在しない新設分割型分割や子会社株式の現物分配は、グループ内の組織再編にも該当せず、共同事業を営むための組織再編にも該当しないことから、非適格組織再編として取り扱われている。これに対し、改正法人税法では、以下の組織再編を対象としてスピンオフ税制が導入された。
この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員(プレミアム
会員又は一般会員)としてのログインが必要です。
通常、Profession Journalはプレミアム会員専用の閲覧サービスですので、プレミアム
会員のご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。
プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。