公開日: 2017/08/31 (掲載号:No.233)
文字サイズ

家族信託による新しい相続・資産承継対策 【第20回】「家族信託の活用事例〈不動産編①〉(将来認知症になり自宅を売却できない場合に備えて、施設入居時に子へ信託する事例)」

筆者: 荒木 俊和

家族信託による

新しい相続・資産承継対策

【第20回】

「家族信託の活用事例〈不動産編①〉

(将来認知症になり自宅を売却できない場合に備えて、施設入居時に子へ信託する事例)」

 

弁護士 荒木 俊和

 

今回から「家族信託の活用事例〈不動産編〉」として、不動産を信託財産とする家族信託の活用事例を紹介する。第1回目は、将来認知症になり自宅の土地建物を売却できなくなる場合に備えて、施設入居時に子供へ信託しておく事例を解説する。

- 相談事例 -

私の母は、父に先立たれたあと、ずっと札幌で一人暮らしをしていました。数年前、母名義の実家はそのままにして、高齢者施設に入居して元気に過ごしていますが、年齢だけに認知症が心配です。

実家の方は、私が東京から年に2度ほど様子を見に来ていますが、結構な経済的負担になっています。

母の施設費用も少し足りなくなってきたので、いずれは実家を売却して施設費用にあてたいのですが・・・

 

1 家族信託活用のポイント

(1) 認知症になった場合の不動産売買の可否

これまで解説してきたとおり、認知症になり意思能力を失ったと判断されると、売買を含む法律行為ができなくなる。そのため、自宅不動産を所有したまま認知症になってしまった場合には、売買が不可能となる。

この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員(プレミアム
会員又は一般会員)としてのログインが必要です。
通常、Profession Journalはプレミアム会員専用の閲覧サービスですので、プレミアム
会員のご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。

プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。

家族信託による

新しい相続・資産承継対策

【第20回】

「家族信託の活用事例〈不動産編①〉

(将来認知症になり自宅を売却できない場合に備えて、施設入居時に子へ信託する事例)」

 

弁護士 荒木 俊和

 

今回から「家族信託の活用事例〈不動産編〉」として、不動産を信託財産とする家族信託の活用事例を紹介する。第1回目は、将来認知症になり自宅の土地建物を売却できなくなる場合に備えて、施設入居時に子供へ信託しておく事例を解説する。

- 相談事例 -

私の母は、父に先立たれたあと、ずっと札幌で一人暮らしをしていました。数年前、母名義の実家はそのままにして、高齢者施設に入居して元気に過ごしていますが、年齢だけに認知症が心配です。

実家の方は、私が東京から年に2度ほど様子を見に来ていますが、結構な経済的負担になっています。

母の施設費用も少し足りなくなってきたので、いずれは実家を売却して施設費用にあてたいのですが・・・

 

1 家族信託活用のポイント

(1) 認知症になった場合の不動産売買の可否

これまで解説してきたとおり、認知症になり意思能力を失ったと判断されると、売買を含む法律行為ができなくなる。そのため、自宅不動産を所有したまま認知症になってしまった場合には、売買が不可能となる。

この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員(プレミアム
会員又は一般会員)としてのログインが必要です。
通常、Profession Journalはプレミアム会員専用の閲覧サービスですので、プレミアム
会員のご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。

プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。

連載目次

家族信託による
新しい相続・資産承継対策

▷総論

▷よくある質問・留意点

▷外部専門家等の活用

▷家族信託におけるリスク・デメリット

▷信託契約作成上の留意点

▷家族信託の活用事例~不動産編~

▷家族信託の活用事例~株式編~

筆者紹介

荒木 俊和

(あらき・としかず)

弁護士・札幌弁護士会所属

アンサーズ法律事務所
 http://answerz-law.com

つなぐ相続アドバイザーズ
 http://www.tsunagu-s.jp

昭和57年 三重県生まれ
平成17年 一橋大学法学部卒業
平成20年 東京大学法科大学院修了
 同 年 司法試験合格
平成21年 司法修習修了(新62期)、弁護士登録
平成22年 森・濱田松本法律事務所入所
平成24年 札幌みずなら法律事務所(現・みずなら法律事務所)入所
平成26年 アンサーズ法律事務所設立
     株式会社つなぐ相続アドバイザーズ設立 取締役就任

関連書籍

信託法務大全 第2編

田中和明 編著 小出卓哉 編著 及川富美子 著 齋藤 崇 著 佐久間 亨 著 冨田雄介 著 畠山久志 著 松田和之 著 森田豪丈 著

【電子書籍版】相続税・贈与税取扱いの手引

公益財団法人 納税協会連合会 編集部 編

ここが違う! プロが教える土地評価の要諦

税理士・不動産鑑定士 東北 篤 著

〇×判定ですぐわかる資産税の実務

公益財団法人 納税協会連合会 編集部 編

相続税・贈与税取扱いの手引

公益財団法人 納税協会連合会 編集部 編

もめない相続 困らない相続税

税理士 坪多晶子 著 弁護士 坪多聡美 著

STEP式 相続税申告書の作成手順

税理士 石原健次 監修 税理士 松田昭久 共著 税理士 榮村聡二 共著 税理士 上西由香 共著 税理士 西田 豊 共著

徹底解説 不動産契約書Q&A

官澤綜合法律事務所 著

新・くらしの税金百科 2023→2024

公益財団法人 納税協会連合会 編

中小企業の事業承継

税理士 牧口晴一 著 名古屋商科大学大学院教授 齋藤孝一 著

中小企業の運営・承継における理論と実務 ファミリービジネスは日本を救う

大阪弁護士会・日本公認会計士協会近畿会・ファミリービジネス研究会 著

非公開会社における少数株主対策の実務

弁護士法人ピクト法律事務所 代表弁護士 永吉啓一郎 著

Q&A 居住用財産の譲渡特例大全

税理士 大久保昭佳 著

新着情報

もっと⾒る

記事検索

メルマガ

メールマガジン購読をご希望の方は以下に登録してください。

#
#