〔検証〕
適時開示からみた企業実態
【事例16】
株式会社東芝
「2016年度通期業績見通しに関するお知らせ」
(2017.5.15)
事業創造大学院大学 准教授
鈴木 広樹
1 今回の適時開示
今回取り上げる適時開示は、株式会社東芝(以下「東芝」という)が平成29年5月15日に開示した「2016年度通期業績見通しに関するお知らせ」である。
この連載で同社の開示を取り上げるのは、【事例1】の平成27年11月17日「当社子会社であるウェスチングハウス社に係るのれんの減損について」、【事例11】の平成28年12月27日「CB&Iの米国子会社買収に伴うのれん及び損失計上の可能性について」に続いて、実に3回目である。
この開示の最初には、次のような記載がある。要するに、決算短信を開示する予定であったが、開示できないので、代わりに「業績見通し」なるものを開示するというのである。
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