公開日: 2020/07/09 (掲載号:No.377)
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老コンサルタントが出会った『問題の多い相続』のお話 【第11回】「老コンサルタントが考える「相続事案情報獲得の心構え」とは」~顧客を紹介したい税理士像とともに~

筆者: 木山 順三

カテゴリ:

老コンサルタントが出会った

『問題の多い相続』お話

【11回】

「老コンサルタントが考える「相続事案情報獲得の心構え」とは」

~顧客を紹介したい税理士像とともに~

 

財務コンサルタント
木山 順三

 

〔たくさんの税理士さんとお会いしてきました〕

私はこれまでの仕事の中で、いろいろな方とお目にかかり、その後長くお付き合いさせていただいている方も多くおられます。もちろんすべてが仕事に関するお付き合いだけではなく、むしろ自分自身の人格形成に役立つことから、進んで交遊を広める努力を図っています。

中でも仕事柄「税理士さん」と知り合う機会が必然的に多くなっています。

特に現役の銀行員時代は、税理士の方々からの働きかけが多かった気がします。おそらく銀行の顧客の相続事案情報並びに顧客紹介を期待されていたのでしょう。

現役時代、特に懇意な税理士さんは5名くらいおられ、その時々発生する相続税申告については、クライアントごとの事情を勘案し、適宜ご紹介をしていました。その後、銀行においても関連子会社を設立したうえで、大手税理士事務所との提携システムの構築が行われました。一方、私自身は定年後独立するとともに、銀行からの依頼で引き続き銀行本体並びに関連子会社の顧問として10年間在籍しました。

立場上、銀行がらみの相続事案については、銀行提携先の税理士事務所に紹介するのが原則です。しかしながら、あってはならないことなのですが、過去には私が後任者に引き継いだクライアントが必ずしもグリップされておらず、何か相談事があると顧客が直接私の自宅まで依頼に来るケースもたびたびありました。

考えるに、銀行の組織変更や担当者の変更が頻繁に行われたことで、結果的に最初の担当者である私のところへ相談に来られる事態になったものと思います(やはり顧客というのは、組織に付くのでなく、人に付くのでしょうか)。

そのような場合、私としては極力銀行提携先の税理士事務所へ取り次ぐのですが、案件の内容によってはより専門的な信頼のおける懇意な税理士を紹介しました。顧問を退任した現在は、顧客の相性に合わせて紹介するよう心がけています。

今回はこれまでの経験をもとに、私なりの相続事案情報獲得の心構えと、どのような基準で顧客を紹介する税理士を選んでいるかをお伝えしたいと思います。

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老コンサルタントが出会った

『問題の多い相続』お話

【11回】

「老コンサルタントが考える「相続事案情報獲得の心構え」とは」

~顧客を紹介したい税理士像とともに~

 

財務コンサルタント
木山 順三

 

〔たくさんの税理士さんとお会いしてきました〕

私はこれまでの仕事の中で、いろいろな方とお目にかかり、その後長くお付き合いさせていただいている方も多くおられます。もちろんすべてが仕事に関するお付き合いだけではなく、むしろ自分自身の人格形成に役立つことから、進んで交遊を広める努力を図っています。

中でも仕事柄「税理士さん」と知り合う機会が必然的に多くなっています。

特に現役の銀行員時代は、税理士の方々からの働きかけが多かった気がします。おそらく銀行の顧客の相続事案情報並びに顧客紹介を期待されていたのでしょう。

現役時代、特に懇意な税理士さんは5名くらいおられ、その時々発生する相続税申告については、クライアントごとの事情を勘案し、適宜ご紹介をしていました。その後、銀行においても関連子会社を設立したうえで、大手税理士事務所との提携システムの構築が行われました。一方、私自身は定年後独立するとともに、銀行からの依頼で引き続き銀行本体並びに関連子会社の顧問として10年間在籍しました。

立場上、銀行がらみの相続事案については、銀行提携先の税理士事務所に紹介するのが原則です。しかしながら、あってはならないことなのですが、過去には私が後任者に引き継いだクライアントが必ずしもグリップされておらず、何か相談事があると顧客が直接私の自宅まで依頼に来るケースもたびたびありました。

考えるに、銀行の組織変更や担当者の変更が頻繁に行われたことで、結果的に最初の担当者である私のところへ相談に来られる事態になったものと思います(やはり顧客というのは、組織に付くのでなく、人に付くのでしょうか)。

そのような場合、私としては極力銀行提携先の税理士事務所へ取り次ぐのですが、案件の内容によってはより専門的な信頼のおける懇意な税理士を紹介しました。顧問を退任した現在は、顧客の相性に合わせて紹介するよう心がけています。

今回はこれまでの経験をもとに、私なりの相続事案情報獲得の心構えと、どのような基準で顧客を紹介する税理士を選んでいるかをお伝えしたいと思います。

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連載目次

「老コンサルタントが出会った『問題の多い相続』のお話」

  • 【第1回】
    二次相続対策が進まない・・・
    ~自宅が小規模宅地特例不適用の危機に~
  • 【第2回】
    二次相続人が複雑!
    ~生前の妻の居宅売却がベストか否か?~
  • 【第3回】
    高齢者独居老人の悩み
    ~受遺者が海外在住。誰が遺産の後始末を?~
  • 【第4回】
    アメリカ在住の一人娘への生前贈与
    ~終活とインバウンドの恩恵~
  • 【第5回】
    特別寄与料制度は前途多難
    ~費用対効果を考えれば生前贈与か遺贈がベター?~
  • 【第6回】
    超高齢者の相続対策
    ~予備的遺言内容の遺言書は必要か~
  • 【第7回】
    自筆証書遺言の改正で公正証書遺言は不要になるか?
    ~過去の経験からの学び~
  • 【第8回】
    その相続対策、早計ではありませんか?
    ~相続増税と時代の流れで、変わる“優先順位”~
  • 【第9回】
    二次相続対策、うまくいくもの、いかないもの
    ~これまでのお話の「その後」から学ぶこと~
  • 【第10回】
    特殊な状況だからこそ、相続リスクに注意すべし
    ~災害時のコンサル経験から学んだこと~
  • 【第11回】
    老コンサルタントが考える「相続事案情報獲得の心構え」とは
    ~顧客を紹介したい税理士像とともに~
  • 【第12回】
    二次相続をめぐる続きのお話
    ~Hさんのその後~

筆者紹介

木山 順三

(きやま・じゅんぞう)

木山財務コンサルタント事務所 代表
一般財団法人 京都大学名誉教授 森下正明研究記念財団 監査員

〈略歴〉

・1943年 大阪生まれ 大阪経済大学大学院 経営情報研究科修士課程修了

・1988年~1994年
住友信託銀行 西宮、枚方、阿倍野橋支店長歴任

・1994年~2004年12月
本店及びプライベートバンキング部にて理事・主管財務コンサルタントとして相続、遺言、資産運用、不動産の業務に従事

・2004年12月~2014年1月
三井住友信託銀行株式会社 プライベートバンキング部 参与歴任

・2004年12月~2014年4月
三井住友トラストウェルスパートナーズ株式会社 顧問歴任

・2013年9月~2018年3月
大阪電気通信大学 金融経済学部 客員教授歴任

NHK公開講座、ラジオNIKKEI等出演多数。ユーモアのある講演は好評。
その他、韓国の大手銀行の依頼で「遺言信託業務」について教示のため渡韓等。

【著書】
・『富裕者のための事例でわかる資産運用と相続対策』(清文社)
・『元気な間に親子で話す 役立つ相続事例集』(清文社)

関連書籍

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日本税理士会連合会 監修 近畿税理士会制度部 編著

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