プラス思考の経済効果
【第26回】
「2024年お花見の経済効果」
関西大学名誉教授・大阪府立大学名誉教授
宮本 勝浩
1 はじめに
日本におけるお花見の歴史は古く、奈良時代には桜ではなく中国から伝来した梅がお花見の対象でした。
しかし、平安時代になり894年に遣唐使が廃止されたことなどから、お花見の対象は日本の桜に変わっていきました。源氏物語(文献初出は1008年)にも桜のお花見のことが書かれています。そして、当時の貴族たちには桜が「春を象徴する花」として鑑賞されるようになりました。
さらに、鎌倉時代になると武士や町人も桜を楽しむようになり、京都では山や寺社などに桜が植えられるようになりました。安土桃山時代には、武士たちの間で桜のお花見が盛んになり、豊臣秀吉が行った「吉野の花見(1594年)」「醍醐の花見(1598年)」は特に有名です。
江戸時代に入ると、貴賤に関係なく大勢の人々がお花見を楽しむようになり、女性は着飾り、また大勢で飲食を楽しむようになりました。「ソメイヨシノ」は江戸時代後期に開発され、徐々に日本中に広がり、桜と言えば「ソメイヨシノ」を指すまでになったのです。
今や、日本人が「桜」を愛でる「お花見」は日本の国民的行事であり、外国人観光客を呼び込む観光資産にもなってきています。
そして、今年のお花見は新型コロナが5類に移行してから初めての行動規制のないお花見だったため、多くの人出があったと推測されます。今回は、今年のお花見の経済効果を推計しました。
この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員(プレミアム
会員又は一般会員)としてのログインが必要です。
通常、Profession Journalはプレミアム会員専用の閲覧サービスですので、プレミアム
会員のご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。
プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。