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《速報解説》 金融庁、多様な株式報酬の活用に向け有価証券取引府令・企業開示府令の改正案を公表~特定譲渡制限付株式、パフォーマンスシェア等の割当時の開示手続を軽減~

筆者:阿部 光成

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《速報解説》

金融庁、多様な株式報酬の活用に向け

有価証券取引府令・企業開示府令の改正案を公表

~特定譲渡制限付株式、パフォーマンスシェア等の割当時の開示手続を軽減~

 

公認会計士 阿部 光成

 

Ⅰ はじめに

平成29年5月17日、金融庁は、「有価証券の取引等の規制に関する内閣府令」及び「企業内容等の開示に関する内閣府令」の改正案(公開草案)を公表し、意見募集を行っている。

政府によってコーポレートガバナンスの強化に関する施策の一環として、経営陣に中長期の企業価値創造を引き出すためのインセンティブを付与することができるよう株式による報酬、業績に連動した報酬等の柔軟な活用を可能とするための仕組みの整備等を図る取組みが進められている。

その取組みの一環として、特定譲渡制限付株式、パフォーマンスシェア、株式報酬(所定の時期に確定した数の株式を報酬として付与するもの)等による株式の割り当てを行う場合に、(a)売買報告書の提出制度及び短期売買利益の返還請求制度の適用除外とする改正と(b)有価証券届出書における「第三者割当の場合の特記事項」の記載を不要とする改正を提案するものである。

意見募集期間は平成29年6月16日までである。
文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。

 

Ⅱ 有価証券の取引等の規制に関する内閣府令の改正案

上場会社等の役員等による特定有価証券等の売買等の報告の提出(金融商品取引法163条)について、報告書の提出を要しない場合(金融商品取引法163条1項ただし書)に関する「有価証券の取引等の規制に関する内閣府令」30条1項13号として、次の規定を新設する。

上場会社等の役員が、当該上場会社等に対し役務の提供をする場合において、当該役務の提供の対価として当該役員に生ずる債権の給付と引換えに取得することとなる当該上場会社等の株券の買付けをした場合

 

Ⅲ 企業内容等の開示に関する内閣府令の改正案

「企業内容等の開示に関する内閣府令」19条(臨時報告書の記載内容等)について、同府令19条2項1号ヲ(3)を次のように改正する。

提出会社又は関係会社が、これらの会社の役員、会計参与又は使用人(以下(3)において「役員等」という。)から役務の提供を受ける場合において、当該役務の提供の対価として当該役員等に生ずる債権の給付と引換えに当該役員等に交付される自社株等(当該提出会社が発行者である株式又は新株予約権((2)に規定する新株予約権を除く。)をいう。以下(3)において同じ。)を当該役員等に割り当てる方法又は当該関係会社の役員等に給付されることに伴って当該債権が消滅する自社株等を当該関係会社の役員等に割り当てる方法

 

Ⅳ 適用時期等

改正後の規定は、平成29年6月下旬以降に公布・施行する予定である。

(了)

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筆者紹介

  • 阿部 光成

    (あべ・みつまさ)

    公認会計士
    中央大学商学部卒業。阿部公認会計士事務所。

    現在、豊富な知識・情報力を活かし、コンサルティング業のほか各種実務セミナー講師を務める。
    企業会計基準委員会会社法対応専門委員会専門委員、日本公認会計士協会連結範囲専門委員会専門委員長、比較情報検討専門委員会専門委員長を歴任。

    主な著書に、『新会計基準の実務』(編著、中央経済社)、『企業会計における時価決定の実務』(共著、清文社)、『新しい事業報告・計算書類―経団連ひな型を参考に―〔全訂版〕』(編著、商事法務)がある。

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