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事例でわかる消費税転嫁対策特別措置法のポイントQ&A 【第17回】「転嫁カルテル・表示カルテルの活用〔①活用可能な事業者等と実施手続〕」

事例でわかる消費税転嫁対策特別措置法のポイントQ&A 【第17回】 「転嫁カルテル・表示カルテルの活用〔①活用可能な事業者等と実施手続〕」   のぞみ総合法律事務所 弁護士 大東 泰雄 弁護士 山田 瞳     1 転嫁カルテル・表示カルテルの概要 消費税転嫁対策特別措置法は、消費税の転嫁の方法の決定に係る共同行為(以下「転嫁カルテル」という)および消費税についての表示の方法の決定に係る共同行為(以下「表示カルテル」という)について、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(「以下「独占禁止法」という)を適用しないこととしている(消費税転嫁対策特別措置法12条)。 「転嫁カルテル」とは、複数の企業や事業者団体において、例えば、各企業が自主的に定めた本体価格に消費税額分を上乗せすることなど、消費税の転嫁の方法を取り決めることをいう。これにより、単体としての交渉力では取引先に消費税を転嫁することが難しい中小企業であっても、業界を挙げて消費税の転嫁に安心して取り組むことができる。 また、「表示カルテル」とは、複数の企業や事業者団体において、消費税に関する表示の方法(外税表記にするか、内税表記にするか、併記にするかなど)を取り決めることをいう。これにより、業界として消費税に関する表示の方法を統一することができ、消費者等の混乱を防止することができる。 どのような取決めが転嫁カルテル・表示カルテルと認められるかについては、次回(最終回)に検討するが、今回はその前提として、これらを活用可能な事業者等の範囲や実施手続について確認することとしたい。   2 転嫁カルテルを活用可能な事業者等 (1) 中小事業者保護のための制度 転嫁カルテルは、価格に関する交渉力の弱い中小企業に特に配慮して認められたものである。そのため、転嫁カルテルは、参加者の3分の2以上が中小事業者である場合にのみ認められる(詳細は(2)以下で述べる)。 そして、ここでいう「中小事業者」とは、以下の事業者を指す(消費税転嫁対策特別措置法2条3項)。 (※) 公正取引委員会「消費税の転嫁を阻害する行為等に関する消費税転嫁対策特別措置法、独占禁止法及び下請法上の考え方」より (2) 複数の事業者が転嫁カルテルを行う場合 参加事業者の3分の2以上が中小事業者であることが必要とされる。 なお、参加事業者数の3分の1未満であれば、いかなる大企業が含まれていても差し支えない。 (3) 事業者団体が転嫁カルテルを行う場合 その事業者団体の構成事業者の3分の2以上が中小事業者であることが必要とされる。構成事業者の頭数で判断されるため、転嫁カルテル実施に関する決議を行った際の出席者や賛成者に占める中小事業者の割合は問われない。 設問の事例では、転嫁カルテルを行おうとする事業者団体の会員50社のうち3分の2以上に当たる40社が中小事業者であるため、設問の事業者団体は転嫁カルテルを行うことが可能である。 他方、構成事業者の3分の1を超える事業者が大企業等(中小事業者ではない事業者)である事業者団体は、団体としては転嫁カルテルを行うことができない。そこで、そのような場合には、構成事業者の一部の者(3分の2以上が中小事業者となる組み合わせに限る)が、複数の事業者として転嫁カルテルを行うという方法を考えるべきことになる。 なお、事業者団体の構成事業者の数の3分の1未満であれば、いかなる大企業が含まれていても差し支えない。 (4) 事業者団体の連合会が転嫁カルテルを行う場合 事業者団体の連合会が転嫁カルテルを行う場合には、傘下の事業者団体のすべてについて、構成事業者の3分の2以上が中小事業者であることが必要とされる。そのため、仮に、傘下のほとんどの事業者団体は中小事業者を中心とするものであったとしても、大企業等(中小事業者ではない事業者)が3分の1を超える事業者団体が1つでもある場合には、その連合会として転嫁カルテルを行うことはできない。 このような場合には、傘下の事業者団体(大企業等が3分の1を超えるものを除く)が、それぞれ単独の事業者団体として転嫁カルテルを行うことになる。 (5) 事業者と事業者団体が転嫁カルテルを行う場合 事業者と事業者団体が共同して転嫁カルテルを行う場合には、参加しようとする事業者の3分の2以上が中小事業者であり、かつ、事業者団体の構成員の3分の2以上が中小事業者であることが必要とされる。 (6) 複数の事業者団体が転嫁カルテルを行う場合 複数の事業者団体が転嫁カルテルを行う場合には、参加しようとする事業者団体のすべてについて、構成事業者の3分の2以上が中小事業者であることが必要とされる。   3 表示カルテルを活用可能な事業者等 表示カルテルは、消費税に関する表示をめぐる消費者等の混乱を防ぐことにより、消費税の円滑な転嫁を実現するものであり、価格交渉力の弱い中小企業の保護を目的とするものではない。 そのため、表示カルテルはすべての事業者や事業者団体が行うことができる。   4 転嫁カルテル・表示カルテルの実施手続 (1) 事業者間や事業者団体内部での決定方法 転嫁カルテルや表示カルテルの実施に当たり、事業者間や事業者団体内部でどのような方法によりその実施を取り決めることが必要かについて、消費税転嫁対策特別措置法は何ら定めていない。 したがって、法律上は、適宜の方法により内部的な意思決定を行えば足りる。 もっとも、事業者間での話し合いや事業者団体内部での意思決定という、一歩間違えば独占禁止法に抵触するリスクのある行為を行う以上、消費税転嫁対策特別措置法に基づく適法な転嫁カルテル・表示カルテルであることを明確に記録に残すため、合意書や議事録等の合意・決定を立証するエビデンスを残しておくことが適切であろう。 (2) 公取委への届出 転嫁カルテル・表示カルテルを行うには、事前に所定の書式により公取委に届出を行う必要がある。転嫁カルテルと表示カルテルの両方を行う場合には、それぞれについて別途届け出ることが必要である。 届出書式は、公取委の以下のサイトでダウンロードすることができる。 届出は極めて簡単な書類の提出で行うことができるため、「難しいのではないか。」と悩む必要は全くない。 (3) これまでの届出の状況 転嫁カルテル・表示カルテルを届け出た場合には、公取委の以下のサイトで事業者団体名等が公表される。 公取委の上記公表資料によれば、消費税転嫁対策特別措置法に基づく届出の受付が始まった平成25年10月から平成26年6月までの間に、合計294件(転嫁カルテル157件、表示カルテル137件)もの届出がなされたとのことであり、転嫁カルテル・表示カルテルは筆者の個人的な予想を超えて活発に利用されている。 上記サイトには、これまでに転嫁カルテル・表示カルテルの届出を行った事業者団体等の実名も公表されているため、届出を検討している事業者団体等においては、これらの実例を参照すると有益であろうと思われる。 (了)

#No. 79(掲載号)
#大東 泰雄、山田 瞳
2014/07/24

現代金融用語の基礎知識 【第8回】「会社役員賠償責任保険」

現代金融用語の基礎知識 【第8回】 「会社役員賠償責任保険」   事業創造大学院大学 准教授 鈴木 広樹   1 会社役員賠償責任保険とは 会社役員賠償責任保険とは、会社役員(取締役や監査役など)が役員として損害賠償責任を負うこととなった場合に備える保険である。D&O保険といわれることがある(D&OはDirectors and Officersの略)。 会社の従業員が従業員として損害賠償責任を負うということは滅多にない。犯罪行為をした場合くらいだろう。そのため、会社従業員賠償責任保険といった保険は成立せず、存在しない。しかし、会社役員には役員として損害賠償責任を負うリスクがあり、会社役員賠償責任保険が成立し、存在する。 そして、特に最近、保険会社がこの保険に力を入れつつある。   2 会社役員はどのような場合に損害賠償責任を負うのか? 会社役員が役員として損害賠償責任を負うこととなる場合とはどのような場合かというと、役員としての任務を怠って会社に損害を生じさせた場合である(会社法423条1項)。 そうした事態が生じる可能性はかなり高く、例えば、深く考えずにリスクの高い投資に賛成して、結果として会社に損失が生じてしまったような場合にも、善管注意義務・忠実義務違反として(会社法330条、民法644条、会社法355条)、損害賠償責任を負うこととなる。 そうした場合、会社が役員に対して損害賠償請求を行うのだが、役員同士が馴れ合って行わないことがある。しかし、会社が役員に対して損害賠償請求を行わない場合は、株主が会社に代わって役員に対して損害賠償請求を行うことができるのである(会社法847条。自分に対してではなく、会社に対して損害を賠償するように請求する)。 これを「株主代表訴訟」という。 また、会社役員は、会社以外の第三者に対して損害賠償責任を負う場合もある。第三者に意図的に損害を与えたわけでなくとも、役員としての職務の結果、第三者に損害が生じてしまった場合、その賠償責任を負うことがあるのである(会社法429条1項)。 例えば、適切な経営判断を行わず(これも善管注意義務・忠実義務違反)、会社の業績が悪化して、ある債権者に対して債務の履行ができなくなり、その債権者に損害を生じさせた場合、会社ではなく役員がその損害を賠償しなければならなくなることがある。   3 必要性が増す会社役員賠償責任保険 保険会社が最近この会社役員賠償責任保険に力を入れつつあるのは、その必要性が増してきているからである。 上述のとおり、もともと会社役員には役員として損害賠償責任を負うこととなるリスクがあるのだが、「物言う株主」が増え、そのリスクは高まりつつある。株主代表訴訟が提起される数も増えつつあり、請求される損害賠償の額も大きくなってきている。 また、社外取締役を導入する流れがあるが(会社法における社外取締役設置義務付けは見送られたものの、上場会社などには実質的に義務付け)、会社役員賠償責任保険が充実していないと、なり手を確保するのが難しいはずである。少なくともまともな人は、こんなリスクの高い社外取締役になりたがらないだろう(なりたがるのは、リスクの高さを認識していない人ということに)。 社外取締役を定着させるためには、会社役員賠償責任保険の充実が不可欠なのだ。  (了)

#No. 79(掲載号)
#鈴木 広樹
2014/07/24

《速報解説》 法人税基本通達等の一部改正で『生産性向上設備投資促進税制』の措置法通達(8項目)が創設~中小企業投資促進税制の上乗せ措置含め重要項目を紹介~

 《速報解説》 法人税基本通達等の一部改正で 『生産性向上設備投資促進税制』の措置法通達(8項目)が創設 ~中小企業投資促進税制の上乗せ措置含め重要項目を紹介~   税理士法人オランジェ 代表社員 税理士 小幡 修大   国税庁より平成26年7月9日に、平成26年度税制改正に対応した「法人税基本通達等の一部改正について」(法令解釈通達)が公表された(6月27日付)。 以下では、第42条の12の5(生産性向上設備等を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除)関係及び第42条の6(中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除)関係のうち、注目すべき項目について解説する。 なお、本制度の手続等詳細については、論末の拙稿をご覧いただきたい。 Ⅰ 第42条の12の5(生産性向上設備等を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除)関係《新設》 措置法第42条の12の5第1項に規定する生産等設備とは、その法人が行う生産活動、販売活動、役務提供活動その他収益を稼得するために行う活動の用に直接供される減価償却資産で構成されているものをいう。 したがって、本店、寄宿舎等の建物、事務用器具備品、乗用自動車、福利厚生施設のようなものは、これに該当しないこととなるので注意が必要だ。 なお、一棟の建物が本店用と店舗用に供されている場合など、減価償却資産の一部が法人の生産等活動の用に直接供されているものについては、そのすべてが生産等設備となるので、判断を誤らないようにしたい。 措置法令第27条の12の5第2項第2号に規定する工具、器具及び備品の一事業年度における取得価額の合計額120万円以上かどうかの判定は、工具と器具及び備品とを区別してそれぞれごとに行う。したがって、一事業年度に取得した工具器具備品の全てを合計した金額ではないので注意が必要だ。 措置法令第27条の12の5第2項各号に規定する機械及び装置等の取得価額が160万円以上、120万円以上又は70万円以上であるかどうかを判定する場合において、その機械及び装置等が圧縮記帳の適用を受けたものであるときは、その圧縮記帳後の金額に基づいてその判定を行う。 本制度の税額控除限度額は、特定生産性向上設備等の取得価額に一定の割合を乗じて計算することとされているが、法人が取得等をして事業の用に供した特定生産性向上設備等について法人税法第42条又は第44条の国庫補助金等の圧縮記帳制度(以下「圧縮記帳制度」という)の適用を受ける場合には、その取得価額は以下のとおりとなる。   Ⅱ 第42条の6(中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除)関係《改正》 法人が各事業年度の中途において中小企業者等に該当しないこととなった場合においても、その該当しないこととなった日前に取得等をして指定事業の用に供した特定生産性向上設備等については、特定生産性向上設備等の即時償却又は税額控除の制度の適用ができるので、適用可否を誤らないようにしたい。 また、中小企業者等に該当していた期間内に取得等をして指定事業の用に供した減価償却資産の取得価額の合計額が一定の規模以上である場合において、当該期間のうちに特定中小企業者等に該当していた期間があるときの税額控除限度額は以下の金額による。 上記(2)の即時償却又は税額控除は、特例適用事業年度終了の日において中小企業者等に該当する法人が、特例対象事業年度の中小企業者等に該当していた期間内に取得等をして指定事業の用に供した特定生産性向上設備等について適用があるので適用可否を誤らないようにしたい。 なお、特例適用事業年度終了の日において特定中小企業者等に該当する法人が、特例対象事業年度の特定中小企業者等に該当していた期間内に取得等をして指定事業の用に供した特定生産性向上設備等に係る税額控除の対象額はその取得価額の合計額の10%に相当する金額による。 (了) 関連記事のご紹介↓↓

#No. 78(掲載号)
#小幡 修大
2014/07/22

9月12日(金)開催:笹岡宏保氏セミナー【最近の裁決事例から学ぶ】『財産評価に関する実務重要事項』 お申込受付を開始しました!

プロフェッションネットワーク主催の税理士 笹岡 宏保氏による【1日で理解する】セミナーシリーズ。 TAC八重洲校にて9月12日(金)開催のお申込受付を開始しました! テーマは【最近の裁決事例から学ぶ】『財産評価に関する実務重要事項』。 今回も皆さまからご要望の多かったテーマを取り上げました。 セミナー内容の詳細やお申込方法など、くわしくは下記からご覧ください。

#Profession Journal 編集部
2014/07/22

《速報解説》 個別通達の改正により「接待飲食費に係る控除対象外消費税」は50%損金算入を明確化 ~接待飲食費に関するFAQも該当問答を追加~

 《速報解説》 個別通達の改正により 「接待飲食費に係る控除対象外消費税」は50%損金算入を明確化 ~接待飲食費に関するFAQも該当問答を追加~   公認会計士・税理士 新名 貴則   平成26年度税制改正により「接待飲食費の50%損金算入」が導入されたことに対応し、「交際費等に係る控除対象外消費税」に関して、「消費税法等の施行に伴う法人税の取扱いについて」の一部改正が行われた。 また、これに応じて国税庁は「接待飲食費に関するFAQ」の中に、「接待飲食費に係る控除対象外消費税の取扱い」というQ&Aを追加して公表した。 以下では、その内容について解説する。 なお、交際費課税に係る平成26年度税制改正については、下記の拙稿をご覧いただきたい。   1 控除対象外消費税とは 消費税の納税額は通常、課税売上に係る消費税額から課税仕入等に係る消費税額を控除した金額となる。したがって、税抜経理を採用している場合、正確には多少のズレは生じるが、期末の消費税の仕訳のイメージは次のとおりである。 しかし、次の場合には課税仕入等に係る消費税額の全額を控除することはできず、そのうち課税売上に対応する部分だけを控除できる。 したがってこの場合には、仕入税額控除ができない消費税額(控除対象外消費税)が生じることになる。 この控除対象外消費税は、原則として全額がその事業年度の損金に算入されるので、この場合の期末の消費税の仕訳のイメージは次のとおりである。   2 交際費等に係る控除対象外消費税 上記のとおり控除対象外消費税は、原則として全額がその事業年度の損金に算入される。 しかし、「交際費等に係る控除対象外消費税」は、税務上の交際費等として扱うこととされている。 したがって、中小法人の特例「年間800万円まで全額損金算入」が適用可能な法人を除き、原則として損金には算入されないことになる。 例えば、次のような場合である。 【前提条件】 ※簡便化のため、一括比例配分方式を選択しているものとする。 交際費等に係る消費税額800,000円のうち、課税売上に対応する600,000円(消費税額800,000円×課税売上割合75%)は、仕入税額控除が可能である。しかし、課税売上に対応しない残りの200,000円は仕入税額控除ができず、控除対象外消費税に該当する。 ここで、交際費等に係る控除対象外消費税200,000円は税務上の交際費等に含めることとされているので、この法人における交際費等の合計額は10,200,000円となる。 この結果、損金不算入額は10,200,000円となり、控除対象外消費税200,000円だけ損金不算入額が増加したことになる。 また、仮に「年間800万円まで全額損金算入」が適用可能であれば、損金不算入額は2,200,000円(10,200,000円-8,000,000円)となるが、この場合も控除対象外消費税200,000円だけ損金不算入額が増加する。   3 接待飲食費に係る控除対象外消費税 交際費等に係る控除対象外消費税の取扱いの概要は上記のとおりであるが、平成26年度税制改正により「接待飲食費の50%損金算入」が導入されたことから、「接待飲食費に係る控除対象外消費税」の取扱いはどうなるのかが問題となる。 つまり、次のいずれの取扱いとなるのか、ということである。 この点、冒頭で紹介した「消費税法等の施行に伴う法人税の取扱いについて」の一部改正及び国税庁の「接待飲食費に関するFAQ」の追加公表により、上記②の取扱いとなることが明らかにされた。 例えば、次のような場合である。 【前提条件①】 ※簡便化のため、一括比例配分方式を選択しているものとする。 【前提条件②】 【前提条件①】は上記と同様であるため解説は省略するが、交際費等に係る控除対象外消費税は200,000円、交際費等の合計額は10,200,000円となる。 また、接待飲食費に係る消費税額のうち、控除対象外消費税は120,000円(480,000円×(100%-課税売上割合75%))である。この120,000円は接待飲食費として取り扱うので、接待飲食費の合計額6,120,000円(接待飲食費6,000,000円+控除対象外消費税120,000円)の50%、すなわち3,060,000円は損金に算入されることになる。 この結果、交際費等の損金不算入額は7,140,000円(交際費等10,200,000円-接待飲食費の50% 3,060,000円)となる。 仮に「年間800万円まで全額損金算入」が適用可能な中小法人であれば、このケースでは損金不算入額は2,200,000円(交際費等10,200,000円-8,000,000円)となるため、「接待飲食費の50%損金算入」より「年間800万円まで全額損金算入」を選択した方が有利である。 したがって、結果的には接待飲食費に係る控除対象外消費税の50%が損金算入可能でも、それによるメリットは生じない。 ただし、接待飲食費と接待飲食費に係る控除対象外消費税の合計額が1,600万円を超える場合には、中小法人においても「接待飲食費の50%損金算入」を選択した方が有利となる。   4 帳簿書類への必要事項の記載 接待飲食費の50%を損金算入するには、領収書等の帳簿書類に下記の事項を記載して保存することが要件となっている。 合理的な方法により接待飲食費に係る控除対象外消費税を算定した計算資料は、上記の「その他飲食費であることを明らかにするための必要事項」を記載した書類に該当するとされた。したがって、この計算資料を保存することで要件が満たされる。 (了)

#No. 78(掲載号)
#新名 貴則
2014/07/18

Profession Journal No.78が公開されました!~今週のお薦め記事~

2014年7月17日(木)AM10:30、Profession Journal  No.78 が公開されました。 Profession Journalの解説記事は毎週木曜日(AM10:30)に公開し、《速報解説》については随時公開してまいります。

#Profession Journal 編集部
2014/07/17

日本の企業税制 【第9回】「政府税調『法人税の改革について』を深読みする」

日本の企業税制 【第9回】 「政府税調『法人税の改革について』を深読みする」   一般社団法人日本経済団体連合会 常務理事 阿部 泰久     1 はじめに 政府税制調査会は、6月27日の総会において、法人課税DGの議論をとりまとめた「法人税の改革について」を公表した。この文書は、今後の課税当局の対応を拘束すべき答申でも、あるいは専門的知見をもととした報告書でもなく、まさに法人課税DGの議論をとりまとめた「資料」でしかないとされている。 加えて、既に「経済財政運営と改革の基本方針2014(骨太方針)」が6月24日に閣議決定されているので、政治的意味合いも乏しい。 また、この中では、「具体的な改革事項」として、課税ベース拡大について詳細に触れているが、実際の改正内容としては困難とも思える項目も羅列されている。 そこで本稿では、このとりまとめを、現実の課題として年末に向けて議論されていくべきものと、そうはならないものに読み分けていきながら、課税当局の意図を推察していきたい。   2 政策税制 政策税制については、一般論として「ゼロベースでの見直しを行う」とされているが、これは、毎年の税制改正でも言われていることでしかない。 むしろ問題は、研究開発税制について、総額型を「税率引下げに対応して大胆に縮減し、研究開発投資の増加インセンティブとなるような仕組みに転換していく」としていることであるが、これでは、かつての増加試験研究費税額控除制度への逆行であり、到底、現実的な課題とは思われない。 一方で、対象となる試験研究費について、「人件費、減価償却費や外部委託費などの算入を制限している諸外国の例も参考としつつ、対象の重点化を図るべきである」とされていることの方が要注意であるように思われる。   3 欠損金繰越控除制度 欠損金の繰越控除制度については、「繰越控除期間を延長し、あわせて控除上限額を引き下げる見直しを行うこととする」と断定的に記されており、課税ベース拡大の内容としては規定路線であるように思われる。もっとも「見直しに当たっては、中小企業への配慮が必要である 」とされていることから、控除制限を中小法人にまで拡大するとの考えはなさそうである。 また、従来からの課題とされてきた「立証責任を納税者に転換する手法」も検討対象となろう。 さらに「法人税の改革について」では触れられていないが、欠損金について、ある意味で納税者の恣意的な計上が可能な「特別損失」などについて、通常の「経常損失」とは異なる扱いがなされる可能性が皆無ではない。   4 受取配当等益金不算入制度 受取配当については、企業の株式保有を、支配関係を目的とする場合と、資産運用を目的とする場合とに区別し、前者では「経営形態の選択や企業グループの構成に税制が影響を及ぼすことがないよう、配当収益を課税対象から外すべきである」と明記する一方、資産運用の場合は、「現金、債券などによる他の資産運用手段との間で選択が歪められないよう、適切な課税が必要である」とする。 問題は、支配関係目的と資産運用目的をどこで分けるかであるが、「諸外国の事例や、会社法における各種の決議要件、少数株主権などを参考にしつつ、見直す」としており、現行の25%より高い水準での線引きを仄めかしている。 しかし、グループ経営の実態からは25%でも高すぎるのであり、いわゆるポートフォリオとしての保有は数%程度までであろう。その場合は、全額益金算入とすることもあり得ようが、保険、銀行等の「見直しによって大きく影響を受ける業態への配慮」が、まさに必要となる。   5 減価償却制度 減価償却については、単純に「定率法を廃止し、定額法に一本化すべきである」としている。しかし、課税当局からは、減価償却は期間差異に過ぎず、恒久減税を賄う恒久財源とはなり得ないとの声も聞かれてくる。 また、26年度税制改正で導入した生産性向上設備等投資促進税制ほかの「集中投資促進期間」における「様々な政策対応」との整合性を踏まえて検討する必要があることからは、平成23年度改正のときのように、課税ベース拡大の重要な項目とするには無理があるようにも思われる。   6 地方税の損金算入 法人事業税や固定資産税等について、「税の性格上は損金算入が自然ではあっても、地方公共団体独自の措置が国税収入や他の地域の税収に影響を与えることや、各税目の税負担が納税者にとって不明確になることを考慮すれば、地方税を損金不算入とすることが考えられる。」としているが、地方自治体やこれを背景とする総務省の抵抗を考えれば、机上の空論に過ぎない。   7 中小法人課税 中小法人の範囲について、「資本金基準が妥当であるか見直すべきである。仮に資本金基準を継続する場合でも・・・真に支援が必要な企業に対象を絞り込むべき」としている。かねてからの懸案事項ではあるが、現実的な代案が示されずにきた問題であり、今回も先送りとなるのではないか。 軽減税率については、本則(19%)を見直すことは極めて困難であり、具体的課題としては「リーマンショック後の対応として設けられた時限的な軽減税率(15%)」の見直しで落ち着くのではないか。 いわゆる「法人成り」についても、永遠の課題でしかない。特定業務主宰役員報酬の損金算入制限をめぐる混乱から日も浅く、とても「給与所得控除など個人所得課税を含めた検討を行う」ことにはなりそうにない。 しかし、この問題を離れて所得税における給与所得控除は、27年度税制改正ではないとしても、上限設定ではなく全体の縮減の形で再度、議論になるものと思われる。 なお、特定同族会社に対する留保金課税の中小法人への適用拡大は、「法人税率引下げにあわせて」議論になるものと思われる。   8 公益法人課税 ここで具体的課題になり得るものは、①軽減税率とみなし寄附金制度の併用、②配当等の金融資産収益の扱い、の2つのみであり、それ以外では直ちに結論が出せるようなものではなかろう。   9 地方法人課税 法人事業税の外形標準課税については、「付加価値割の比重を高め、法人所得に対する税負担を軽減していく」とともに、制度として破綻している資本割を廃止し、付加価値割に振り替えることが、検討課題となろう。 しかし、外形標準課税の適用対象を資本金1億円以下の法人にまで拡大することは、中小企業団体からの猛烈な抵抗が予想される以上に、課税側である全国知事会ですら反対しており、現実的な課題とはなりえないと断言してよい。 なお、法人住民税均等割の増額について、「新たな指標の作成や区分の再検討を含めて検討すべきである」とした上で、「行政サービスの受益を広く負担し合う地方税の趣旨に鑑みれば、法人所得に過度に依存することなく、住民税や固定資産税等のあり方も含めて検討していくことが必要」と述べていることからは、具体的な課題となりそうである。   10 おわりに 以上「法人税の改革について」を見てきたが、その内容は、法人税について常に言われてきたことの繰り返しでしかなく、これがこのまますべて課税ベース拡大のネタになることはないと断言してよい。 しかし逆に言えば、いつも言われながらできなかったことだから安心とはできない。その中のいくつかは、平成27年度税制改正の中で決着をつけねばならないことになる。 あくまでも、法人実効税率の引下げとのからみでではあるが、何を、どこまで行うのか、本連載において順次ご紹介していくので、これからの推移に注目していただきたい。 (了)  

#No. 78(掲載号)
#阿部 泰久
2014/07/17

生産性向上設備投資促進税制の実務 【第6回】「事例を元にした別表6(21)の記載方法の確認」

生産性向上設備投資促進税制の実務 【第6回】 「事例を元にした別表6(21)の記載方法の確認」   税理士法人オランジェ 代表社員 税理士 石田 寿行   本連載では前回まで、生産性向上設備投資促進税制の要件や、適用時の手続について確認してきた。 今回から数回に分けて、本連載第3回で設定した事例を前提に、具体的な法人税申告書の記載方法について紹介したい。 生産性向上設備投資促進税制については、別表6(21)〈生産性向上設備等を取得した場合の法人税額の特別控除に関する明細書〉が新たに設けられている。 【記載例】 別表6(21):生産性向上設備等を取得した場合の法人税額の特別控除に関する明細書 ※画像をクリックすると、別ページでPDFファイルが開きます。 以下では、上記の記載例を確認しながら、各欄の記載方法について確認していく。 (了)

#No. 78(掲載号)
#石田 寿行
2014/07/17

改正『税理士法』の検証と今後への期待 【第1回】「資格取得に関する改正事項」

改正『税理士法』の検証と今後への期待 【第1回】 「資格取得に関する改正事項」   弁護士 木村 浩之   はじめに~税理士法の改正趣旨~ 平成26年度税制改正では、納税環境整備の一環として、税理士法の改正がなされ、課税の実務において重要な役割を担う税理士制度の見直しがなされた。 本稿は、今回の税理士法改正を一つの契機として、税理士がより一層、社会から信頼される存在として高く評価されるために、どのようなことが期待されているかということも踏まえて、改正の内容について解説するものである。 税理士は、税務に関する専門家として、国家財政の基盤である申告納税制度そのものを支え、納税義務の適正な実現を図るために必要不可欠な存在である。 このような税理士の公共的使命に照らせば、個々の税理士が十分な能力及び人格を備えた上で、その能力を遺憾なく発揮し、社会からの信頼を得ることが極めて重要である。 今回の改正では、 という「3つの観点」から、税理士制度の質的向上が図られたものといえる。 改正の主な内容については、上記「3つの観点」から次のとおり整理される。以下、順次解説する。   1 税理士資格の取得に関する改正 (1) 資格付与の見直し ① 現在の資格制度 税理士資格は、税理士法(以下「法」という)3条によって定められており、税務の専門家として適正な職務を遂行することができるだけの能力を担保するものである。能力を図るのにもっとも明快な指標が試験であり、その意味では、試験合格者(法3条1号)が税理士資格のもっとも正当なルートであるといえる。 ところが、これには広く例外が定められており、法7条によって試験が免除された者(いわゆる「大学院ルート」)、法8条によって試験が免除された者(いわゆる「OBルート」「教授ルート」)が税理士となる資格を有している(法3条2号)。 大学院ルートでは、税法と会計学の各分野に属する科目につき、1科目でも合格すれば、残りの科目が免除されることになる。また、教授ルートでは、大学教授などの専門職にある者が当該専門分野の科目を免除されることになる。 重要なのがOBルートであり、これによって国税等のOB職員には、試験免除の途が与えられている。例えば、国税職員の場合には、一定の業務に10年以上従事すれば税法科目が免除され、さらに、23年以上従事した上で、会計に関する指定研修を修了すれば会計科目も免除され、税理士の資格が与えられることになる。 以上のほか、第4のルートとして、弁護士・公認会計士については、無条件で税理士となる資格が認められていた。 【参考条文(改正後)】 ※下線筆者 ② 今回の改正 以上の現状に対して、日本税理士会連合会(以下「日税連」)では、弁護士・公認会計士については、その資格のみでは税務という専門職としての業務を遂行するには不十分であるとして、一定の要件(弁護士については会計科目の試験、公認会計士については税法科目の試験)を課すように意見を述べていた。これに対して、日本弁護士会連合会や日本公認会計士協会からは反対の意見が出され、これらの間で繰り広げられる論戦は社会的にも注目を浴びていた。 今回の改正では、最終的には、政治的な決着が図られ、日税連の意見を一部採り入れる形で、公認会計士に係る資格付与については、全くの無条件というわけではなく、一定の税法に関する研修を受講する必要があるものと変更されることになった。 ただし、経過的な措置として、この改正については、平成29年4月1日以後に公認会計士試験に合格した者について適用されることになる。 なお、これに対して、弁護士に係る資格付与については、今回の改正では特に変更がなされておらず、無条件での資格付与が残される形となった。 この点は議論の余地があり得るが、昨今の国税通則法改正などにおける納税者の手続保障を重視する観点からは、不服申立ての前段階である調査手続の段階から法律の専門家である弁護士が関与する機会が与えられ、税理士との協働が図られることは、納税者にとっても有益である場合が多いということは指摘できよう。 (2) 登録拒否事由の見直し 税理士となるためには、税理士となる資格を有する者であることに加えて、税理士会で税理士の登録を受ける必要がある(法18条)。 税理士法は、たとえ税理士となる資格を有していたとしても、税理士としての職務を果たすのに不適当である場合を「登録拒否事由」として定めている(法24条)。 昨今、税務職員による不祥事が相次いでおり、なかでも課税情報の漏えいなど、申告納税制度全体への信頼を揺らがしかねない事件を起こした職員について、退職後に税理士業務を行うことを認めるとすれば、税理士に対する社会的信頼が失われるおそれがある。 もちろん、欠格条項に該当する者は税理士となる資格を有しないとされており、懲戒免職に処せられた公務員については、処分から3年を経過するまでは税理士となる資格を有しない(法4条8号)。 ただし、それでも3年が経過すれば、特段の障害なく税理士の登録を受けることが可能であった。 今回の改正では、そのような年数経過によって欠格条項には該当しないようになった場合でも、なお税理士業務を行わせることに適正を欠くおそれがあるときには、税理士会において税理士登録を拒否することが可能になった。 あわせて、一定の刑に処せられた者や税理士法に基づく懲戒処分で業務禁止となった者(いずれも欠格条項該当者)についても同様に、年数経過によって欠格条項には該当しないようになった場合でも、なお税理士業務を行わせることに適正を欠くおそれのあるときは、登録を拒否することが可能になっている。 これにより、形式的には税理士となる要件を満たす場合であっても、諸般の事情を総合考慮した上で、税理士としての適格性を判断し、実質的な観点から不適当と認められる場合には登録を拒否することができるようになった。 (了)

#No. 78(掲載号)
#木村 浩之
2014/07/17

〔大法人のための〕交際費課税の改正ポイント 【第3回】「交際費等の損金不算入額の計算例と別表15記載例」

〔大法人のための〕 交際費課税の改正ポイント 【第3回】 (最終回) 「交際費等の損金不算入額の計算例と別表15記載例」   税理士法人山田&パートナーズ 税理士 吉澤 大輔   最終回となる今回は、本改正を受けた計算例と別表15の記載方法について述べたい。 また、平成26年度税制改正を踏まえた改正措置法通達の公表により、前回以降明らかとなった箇所について、追加情報を掲載した。 (1) 交際費等の損金不算入額の計算 (2) 別表15の記載例 ※画像をクリックすると、別ページでPDFファイルが開きます。   〈本連載第2回に関する追加情報〉 本連載第2回で解説したQ&Aのうち「Q3交際費等の支出時期と適用関係」について、以下追記する。 上記Q&Aで、「各事業年度において支出する・・・」の意義について、改正前措通61の4(1)-24の内容を前提に言及していたが、その後、平成26年6月27日付で租税特別措置法関係通達が公表され、当該通達内容に変更がなかった。 したがって、「各事業年度において支出する・・・」とは、上記の前回記載のとおり、「実際に支出した時」ではなく「接待飲食の行為があった時」をいうことが明らかとなった。 (連載了)

#No. 78(掲載号)
#吉澤 大輔
2014/07/17
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