会計リレーエッセイ
【第10回】
「日本のホテル会計と銀行審査」
ジョーンズ ラング ラサール
ホテルズ&ホスピタリティグループ東京オフィス
マネージングディレクター 沢柳 知彦
1 はじめに
筆者は銀行業界において人気テレビドラマ「半沢直樹」の5年先輩にあたる、1987年に入行。中小企業融資・個人財務相談・国内M&A支援業務を経て、入行6年目、29歳の時に海外ホテル投資会社に出向となった。
この歳でさすがに銀行に戻れない「片道切符」ではなかったが、バブル期の行き過ぎた融資の結果発生した不良債権回収という大命題を背負っていた。
その出向先での3年半の間、たくさんのことを学ばせていただいた。
英語でのビジネスの苦労話や商習慣の違いはさておき、日本のホテル業の収益力の弱さと銀行の審査能力の低さの一因は、その会計システムにあるとの確信に至った。
本稿ではその理由を説明し、逆にホテル業が収益力を、銀行が審査能力を向上させるヒントを提示してみたい。
2 米国ホテル会計基準
出向した会社では、米国・イタリア・フィジー・インドネシアの4ヶ国にホテルを所有(一部は開発中)していた。
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