空き家をめぐる法律問題 【事例51】「区分所有建物の共用部分の瑕疵について損害賠償義務を負う主体」
私は、築30年を超えるマンション(全個室50部屋)の1室を区分所有しておりますが、上階のバルコニーからの雨漏りによって、自室の専有部分が損傷して修繕費用を支払いました。上階に居住者はおらず空き部屋になっております。このような場合、私は、誰に対して損害賠償請求をすればよいですか。
〈一問一答〉副業・兼業に関する担当者のギモン 【第1回】「許可制・届出制の選択のポイント」
私の会社においても副業・兼業の制度を本格的に導入しようと考えています。
導入に伴い、副業・兼業の制度設計については、「許可制」と「届出制」の2つがあると聞きましたが、どちらがよいのでしょうか。
〔相続実務への影響がよくわかる〕改正民法・不動産登記法Q&A 【第19回】「相続登記の申請義務化における運用方針のポイント」
相続登記の申請義務化における運用方針が決定されたと聞きました。
具体的な内容について教えてください。
事例で検証する最新コンプライアンス問題 【第25回】「出版事業会社の贈賄事件-社長でさえも止められなかった理由」
東京五輪2021が開催された翌年2022年9月、K社のK会長、B顧問(元専務)、社員C氏(元担当室長)の3名が贈賄罪の疑いで逮捕、起訴された。東京五輪に関してX社に7,000万円を支払ったことが理由であった。K社は調査のためガバナンス検証委員会を設置し、2023年1月23日に調査報告書を公表した。
同報告書によれば、K社のA社長は普段はコンプライアンス重視の姿勢で、本件でも違和感を示していた。にもかかわらず、K会長の了解済みと説明されると、K会長の気持ちを忖度して引き下がり、その後は関与を避けてしまったとのことである。以後、K社では役職員がX社への7,000万円の支出を実現するため、様々な工夫を凝らすことになる。
本稿では、社長でさえもX社への7,000万円の支出を止められなかった経緯と、役職員たちが不正の目的を実現するために行った工夫について、調査報告書に基づいて分析する。
税理士事務所の労務管理Q&A 【第14回】「欠勤控除の計算方法」
従業員が傷病等により欠勤した場合に、その欠勤分を給与から控除することがありますが、今回は欠勤控除の計算方法と就業規則での規定の仕方について解説します。
〔検証〕適時開示からみた企業実態 【事例84】シダックス株式会社「調査委員会の調査報告書受領と今後の対応について」(2023.5.31)
今回取り上げる開示は、シダックス株式会社(以下「シダックス」という)が2023年5月31日に開示した「調査委員会の調査報告書受領と今後の対応について」である。同社は2022年10月7日に「調査委員会設置に関するお知らせ」を開示しており、その主文は次のとおりである。
給与計算の質問箱 【第42回】「賞与と歩合給の支給時期による社会保険料等の違い」
当社は業績に応じたインセンティブを賞与又は歩合給として支給することを検討しています。具体的には、次のとおりです。
① 6月25日に賞与として支給
② 6月25日に歩合給として支給
③ 7月25日に歩合給として支給
当社の給料は末日締めの翌月25日払いです。
上記①~③の場合において社会保険料や源泉所得税に違いは生じるのでしょうか。ご教示ください。
《税理士のための》登記情報分析術 【第1回】「登記制度の役割と登記情報の入手方法」
相続税申告のために不動産の情報を集める必要性が生じた場合、あるいは顧問先の企業に役員変更登記が必要となった場合などに、税理士の方々は不動産や会社に関する登記情報に触れることになる。登記制度や登記情報の分析の仕方については、体系的に学ぶ機会は少ないと思われるが、理解を深めることで登記制度を税理士実務により役立つものとすることができる。
本連載では、実践的な知識を提供するために、具体的な登記情報の記載例等を示しながら、実務で持ちやすい疑問点などについて解説を行っていく。
税理士が知っておきたい不動産鑑定評価の常識 【第42回】「敷地の一部を将来道路として提供しなければならないケース」~価格に対する影響をどのように捉えるか~
数多い土地のなかには、以下のようなものがあります。
(ア) 全体が建物の敷地として利用されていて外見上区別できないものの、その一部が建築基準法の規定により道路の扱いを受けるもの
(イ) 敷地の一部を将来道路用地として公共に提供することが都市計画に織り込まれているもの
上記(ア)の典型的な例としては、対象地の前面道路が狭く、将来の建替え時に敷地の一部を道路境界線よりも対象地側に後退させなければならない(=セットバックが必要となる)土地があげられます。また、上記(イ)に該当する場合、その土地はしばしば都市計画道路予定地と呼ばれています。
今回は、これらの2つのケースを基に、税理士の皆様が土地価格を検討する際に留意していただきたい事項を解説します。
ハラスメント発覚から紛争解決までの企業対応 【第39回】「セクハラ訴訟における被告の防衛のポイント」
当社の社員A(女性)が、上司B(男性)からセクハラを受けたと主張し、当社に対して損害賠償請求訴訟を提起しました。現在、裁判の準備をしているところですが、セクハラ訴訟における被告の防衛のポイントを教えていただけますでしょうか。