〔検証〕適時開示からみた企業実態 【事例36】RIZAPグループ株式会社「通期連結業績と業績予想及び通期個別業績と前期実績値との差異に関するお知らせ」(2019.5.15)
今回取り上げる適時開示は、RIZAPグループ株式会社(以下「RIZAP」という)が2019年5月15日に開示した「通期連結業績と業績予想及び通期個別業績と前期実績値との差異に関するお知らせ」である。親会社の所有者に帰属する当期利益(同社はIFRS適用会社)をマイナス7,000百万円と予想していたが、実績はマイナス19,393百万円になったという内容であり、同日に「2019年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)」を開示している。
組織再編時に必要な労務基礎知識Q&A 【Q18】「会社分割にあたり、労働者にはどのような通知が必要か」
【Q18】
会社分割にあたり、労働者にはどのような通知が必要か
中小企業経営者の[老後資金]を構築するポイント 【第14回】「膨らみやすい社長借入金(会社貸付金)の解消法」
中小企業の場合、社長が会社に対して資金を提供しているケースは多い。会社の資金繰りの影響や社長が立て替えた会社経費の精算がされずに蓄積されたことなどが主な理由であるが、この社長借入金も月日の経過とともに膨れ上がり、事業承継や相続において大きな障壁となるケースがある。
税務争訟に必要な法曹マインドと裁判の常識 【第7回】「税務訴訟における法令適用(法令解釈)①」
税務訴訟における法令適用(法令解釈。以下単に「法令適用」という)の特徴としては、①租税法規を文理解釈する傾向が強いこと、②他の法規と比較しても通達が重要な位置付けにあること、及び、③【第6回】でも言及したとおり、いわゆる「借用概念」を通じて、私法上の考え方が租税法規の解釈適用に影響を及ぼすことの3点が主に挙げられる。
〔“もしも”のために知っておく〕中小企業の情報管理と法的責任 【第15回】「不正アクセスから情報を守るサイバーセキュリティ対策」
-Question-
不正アクセスなどから個人情報等を守るために、サイバーセキュリティが重要なことはよく分かっていますが、当社は小規模で、コストを掛けることは難しいですし、そもそも、まず何をすべきなのかも分かりません。
中小企業の経営者として、サイバーセキュリティを確保するために、何をしておけばよいでしょうか。
「働き方改革」でどうなる? 中小企業の労務ポイント 【第5回】「従業員の「残業と健康の両立」に活用したい『勤務間インターバル制度』」
前々回、前回と「残業時間の上限規制」についてお話してきました。
しかし、会社としては「『残業時間を減らせ』と言われても、どうしても今日中に仕上げてもらわなければならない業務があるんだよね。」といったこともあり、ときには深夜にまで、従業員の残業が及んでしまうこともあります。
このような場合に、翌日の朝、従業員がいつもと同じ時間に会社に出社するとなると、ゆっくり睡眠がとれない状態になりかねません。前日遅くまで働いた上に、ゆっくり休めていないとなると、翌日の仕事ぶりに影響が出ることも考えられます。
こんなときに有効になるのが、「勤務間インターバル制度」です。
空き家をめぐる法律問題 【事例14】「長屋が空き家になった場合の諸問題」
地方都市に出張すると、町の中心街に昔ながらの長屋が残っている様子を見かけることがある。その中には、大都市圏への人口流出等によって空き家となり、屋根瓦が剥がれたり、外壁が崩れたまま放置され、危険な状態となっているものもある。
これらは早急な対応が望まれる一方で、長屋の権利関係は、一戸建と比べて複雑であり、マンションの管理組合のような組織も存在しないのが通常であろうから、異なる考慮をしなければならない点もある。
そこで今回は、長屋の空き家問題について検討することとしたい。
改正相続法に対応した実務と留意点 【第6回】「遺贈の担保責任に関する留意点」
上記の債権法改正を受けて、遺贈においても特定物・不特定物という区別は不要となり、不特定物の遺贈に関する担保責任を定める改正前民法998条は削除された。そして改正後民法998条では、「遺贈の目的である物又は権利を、相続開始の時(その後に当該物又は権利について遺贈の目的として特定した場合にあっては、その特定の時)の状態で引き渡し、又は移転する義務を負う」として、贈与同様、遺贈の目的として特定した時点の状態で引き渡せば足りるとされた。
今から学ぶ[改正民法(債権法)]Q&A 【第7回】「債権譲渡(その2)」
第三債務者の債権譲渡に対する「異議をとどめない承諾」の制度が、改正により廃止されるということですが、現行と改正後ではどのような違いがあるのでしょうか。
〔検証〕適時開示からみた企業実態 【事例35】株式会社スペースバリューホールディングス「第三者委員会の調査報告書の受領に関するお知らせ」(2019.4.11)
今回取り上げる適時開示は、株式会社スペースバリューホールディングス(以下「SVH」という)が2019年4月11日に開示した「第三者委員会の調査報告書の受領に関するお知らせ」である。第三者委員会の調査報告書を受領したのだが、そこでは不正会計の実態とその原因が明らかにされている。
