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空き家をめぐる法律問題 【事例14】「長屋が空き家になった場合の諸問題」

筆者:羽柴 研吾

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空き家をめぐる法律問題

【事例14】

「長屋が空き家になった場合の諸問題」

 

弁護士 羽柴 研吾

 

- 事 例 -

ある地方都市の中心街には、老朽化した2つの居住部分から成る長屋が存在している。このうち一方には使用者が存在するようであるが、他方は空き家となっており、昨今の風水害で建物自体が若干傾いている。また、空き家側の土壁が剥がれて隣家に及ぼうとしているが、誰も管理者がいない状態にある。

【1】 長屋を使用している者は、空き家部分を含めてどのような方法で管理等を行うことができるか。

【2】 長屋の所有者等は、どのような行政上の責任を負うか。

【3】 長屋によって被害を受ける可能性のある隣家の住人は、長屋の所有者等に対して、どのような請求をすることができるか。

 

1 はじめに

地方都市に出張すると、町の中心街に昔ながらの長屋が残っている様子を見かけることがある。その中には、大都市圏への人口流出等によって空き家となり、屋根瓦が剥がれたり、外壁が崩れたまま放置され、危険な状態となっているものもある。

これらは早急な対応が望まれる一方で、長屋の権利関係は、一戸建と比べて複雑であり、マンションの管理組合のような組織も存在しないのが通常であろうから、異なる考慮をしなければならない点もある。

そこで今回は、長屋の空き家問題について検討することとしたい。


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筆者紹介

  • 羽柴 研吾

    (はしば・けんご)

    弁護士
    弁護士法人東町法律事務所(神戸事務所所属)

    企業法務、金融法務、自治体法務(固定資産税含む)を中心に一般個人案件にも従事。
    現在は、企業の事業承継問題、研究開発税制、不動産投資を含む空家対策問題に関心を寄せる。

    【略歴】
    京都府出身
    平成17年 立命館大学法学部卒業
    平成19年 立命館大学法科大学院修了、新司法試験合格
    平成20年 弁護士登録
    平成24年 仙台国税不服審判所(国税審判官)
    平成27年 東京国税不服審判所(国税審判官)
    平成28年 日弁連法務研究財団「国税不服審査制度に関する研究」研究員

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