会計事務所 “生き残り” 経営コンサル術 【第12回】「お客様が喜んで下さる本当のコンサルとは」
お客様と長い間接してきて、本当に感謝されたのは、経営危機の会社が利益を出して立ち直った時でした。
私は、その時の社長の笑顔を見て、「これが本当のコンサルなんだなあ」と思いました。
何度もお話してきましたが、会計事務所向けの会計ソフトを使って簡単にできることがコンサルだと思ってもらっては困るのです。また、デューデリをして経営計画を作ることがコンサルだと思っている人も困ります。
顧問先の経理財務部門の“偏差値”が分かるスコアリングモデル 【第27回】「経費管理のKPI(その① 経費処理社内指導)」
前回までは「原価管理」のKPIを取り上げたが、今回から6回にわたり、「経費管理」のKPIを取り上げる。
経費管理の対象となる取引の特徴を仕入・買掛債務管理のそれと比較してみると、個々の取引金額が小さいこと、発生する取引件数が多いこと、社内においてその経費支出に関係している主管部門の数が多いこと、その使途や発生頻度はさまざまで非定型的であること等が挙げられる。
このような取引の特徴から、経費管理においては、僅少な金額の取引も含んだ多種多数の取引の正確性を限られた人員でいかに管理するのかという視点が求められる。
今回は、経費管理の入口において起票の正確性を担保するため経理財務部門が担うべきサービスレベルを評価するKPIを取り上げる。
会社を成長させる「会計力」 【第4回】「何をもって「会計力」と呼ぶべきか?」
会社の仕事には、あらかじめ用意された答えがない場合が多い。
マニュアルに基づき与えられた仕事を間違いなくこなすレベルから、より高い責任ある立場なればなるほど、「用意された答えのない仕事」が増えてくる。
仕事の実績こそが答えであり、それに到る道は一筋ではなく、ゆえに答えも唯一ではない。
人の能力も多様である。例えば、記憶力、理解力、整理力、説得力、決断力、推進力、指導力、創造力などがある。
私は新入社員や新任管理職への社内研修で、意識啓発のために、たびたび次のようなことを言ってきた。
〔知っておきたいプロの視点〕病院・医院の経営改善─ポイントはここだ!─ 【第22回】「病院における原価計算」
病院では診療科別の稼働額はある程度把握できるものの、稼働額が多いからといって、それ以上に費用がかさむこともありえるわけであり、儲かっていることの証にはならない。このことは病院経営に係る誰もが理解している。
しかし、病院経営層あるいは各診療科から、どの診療科が儲かっているのかを知りたい、本当の業績を知りたいという声があがることもあり、診療科別等の原価計算に挑む病院も存在する。だが、そのハードルは高い。
顧問先の経理財務部門の“偏差値”が分かるスコアリングモデル 【第26回】「原価管理のKPI(その④ 原価計算単位設定)」
原価管理は、実際に発生した原価を製品・商品・サービスという原価計算単位で集計する原価計算手続によって行われる。製品別の原価の集計は、複雑な計算が伴うため、製品・商品・サービスの生成過程に関する専門知識や経験を持った人員によって担われることが多い。
そこで、今回は、原価管理の効率性や適正人員配置の判断に関する経営意思決定に役立つKPIを紹介しよう。
顧問先の経理財務部門の“偏差値”が分かるスコアリングモデル 【第25回】「原価管理のKPI(その③ 原価差異分析)」
製品・商品・サービス1単位あたりの原価標準となる目標コストと実際に発生したコストを比較して分析する原価差異分析により、財務諸表を作成する観点では、売上原価と棚卸資産の金額を適正に計上することができるとともに、企業価値を高める戦略的観点からは、原価差異の要因を経営者やそのコストを管理できる担当部門の責任者に伝達して改善を促すことにより、コスト低減を達成することに役立つ。
そこで、今回は、適正な原価管理活動を支える戦略的観点から、原価差異分析で得られた情報を経営戦略に活用するために経理財務部門が担うべき伝達のサービスレベルを評価するKPIを紹介する。
〔税理士・会計士が知っておくべき〕情報システムと情報セキュリティ 【第9回】「ERP(統合型システム)入門」
会計システムを含む業務システムのスタイルの一つとして、『ERP』がある。
ERPという言葉自体はかなり定着してきたが、具体的な内容については統一的な定義がされていないのが現状である。
そこで今回は、ERP(統合型システム)について考えたい。
〔知っておきたいプロの視点〕病院・医院の経営改善─ポイントはここだ!─ 【第21回】「未来の成長のために 今なすべきこと」
2010年度診療報酬改定以降、大規模病院を中心とした経営状況は大幅に改善されている。
しかし、主に中小規模の病院については、経営が相変わらず厳しいところも少なくないのが現実である。
厳しい経営状況を乗り切るために、多くの病院では経営の改善に、懸命に取り組んでいる。
改善こそが経営であると捉える経営者も少なくない。
改善にも大きく分けて2パターンある。
顧問先の経理財務部門の“偏差値”が分かるスコアリングモデル 【第24回】「原価管理のKPI(その② 目標コスト改定)」
原価管理は、製品・商品・サービス1単位あたりの原価標準となる目標コストを設定し、目標コストと実際に発生したコストを比較して原価差異の要因を分析し、実際のコストを目標コストの範囲に抑える活動であるが、その原価管理を有効に行うためには、目標コストが生産販売実態に即して設定されることが求められる。
そこで、今回は、原価管理の目的を達成するために目標コストの適切性を担保する業務プロセスのサービスレベルを評価するKPIを取り上げる。
顧問先の経理財務部門の“偏差値”が分かるスコアリングモデル 【第23回】「原価管理のKPI(その① 原価予算策定)」
原価計算は、販売収益である売上高に、棚卸資産である製品・商品の製造原価又は仕入原価を対応させる計算手続である。棚卸資産の取得価額を算定する手続と棚卸資産原価を売上原価対応部分と期末棚卸資産在庫高部分に配分する手続により、製品・商品・サービス1単位あたりの原価を計算する。
原価管理は、原価計算を行うことを前提に、目標とする原価を定め、目標原価と実際原価の差異要因を見極め、原価を一定の範囲内に抑えるという明確な意図を持った戦略的な活動である。
今回は、原価管理の入り口となる原価予算策定から、最も基本的なKPIを取り上げる。