税理士が知っておきたい不動産鑑定評価の常識 【第52回】「不動産鑑定評価基準に定義のない「述語」の意味」
不動産鑑定評価基準(以下、「基準」と呼びます)には様々な専門用語についてその定義が置かれていますが、そこに使用されている「述語」については格別の説明はなされていません。
例えば、鑑定評価額の決定に至るまでには複数の価格(又は賃料)が試算されますが、それぞれの試算結果にウェイトを付けながら(あるいは勘案しながら)最終結論を導くに当たり、各々の価格を「関連づけて」や「比較考量して」、あるいは「標準として」という述語が必ずといってよいほど用いられています。
《税理士のための》登記情報分析術 【第11回】「登記の優先順位」~別区における優先順位~
不動産に関する登記記録の権利部の「甲区」には主に所有権に関する事項が登記され、「乙区」には担保権などの所有権以外の権利に関する事項が登記される。甲区に登記された権利と、乙区に登記された権利が対立した場合、どちらの権利が優先されるかを判断する必要がある。
「登記は早い者勝ち」と言われるとおり、別区に記録された権利についても、先に登記された権利が優先されることになる。
ハラスメント発覚から紛争解決までの企業対応 【第48回】「宝塚歌劇団ハラスメント事件に見るハラスメント事案における弁護士の活用方法」
2024年3月28日、宝塚歌劇団におけるハラスメント事件について、劇団側が、遺族側との合意においてパワハラ行為の存在等を認めたとの報道がなされました。
本件においては、2023年11月に弁護士が調査を行ったうえでハラスメントは確認できなかった旨の内容の報告書を公表しており、劇団側はこれに依拠してハラスメント行為はなかったという立場をとっていましたので、弁護士に調査を依頼しても誤った結論を出すことになってしまうのかと懸念しています。
ハラスメント事案において弁護士に調査等を依頼する場合のポイントがありましたら教えてください。
〈Q&A〉税理士のための成年後見実務 【第5回】「一人取締役の会社の社長が認知症になった場合の対応(その2)」~登記はどうするのか~
社長1人だけが取締役(代表取締役)とされている会社で、社長が成年後見制度を利用し、成年被後見人となりました。登記はどうしたらよいのでしょうか。
電子書類の法律実務Q&A 【第17回】「電子契約をリーガルチェックする場合の留意点とは」
電子契約をリーガルチェックする場合、紙の契約書と比較して、特に注意しなければならないことはあるのでしょうか。
空き家をめぐる法律問題 【事例59】「区分所有法の改正要綱案を踏まえた専有部分の管理方法」
私が区分所有するマンションの一室は、区分所有者が行方不明になっており、管理費の滞納が続いています。玄関ドアの郵便受けから室内を見ると、ごみが散乱した状態となっており、住環境の悪化が懸念されます。空き家となった専有部分等の管理を適正化し、滞納管理費を回収するために、どのような方法がありますか。
事例で検証する最新コンプライアンス問題 【第28回】「J事務所の性加害問題(上)」
J事務所の代表取締役社長であったJ氏は、男性アイドルタレントをプロデュースする類まれな才能を有するカリスマ的芸能プロデューサーとの評価のもと、一世を風靡する男性アイドルタレントを数多く世に輩出した。
ところが、同氏が2019年に亡くなって4年後の2023年3月18日、イギリスBBCがJ氏による性加害についてのドキュメンタリー番組「J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル」を配信し、以後、様々な報道機関がJ氏による性加害を報道するようになった。
〔検証〕適時開示からみた企業実態 【事例91】株式会社スノーピーク「MBOの実施及び応募の推奨に関するお知らせ」(2024.2.20)
今回取り上げる開示は、株式会社スノーピーク(以下「スノーピーク」という)が2024年2月20日に開示した「MBOの実施及び応募の推奨に関するお知らせ」である。同社の開示を取り上げるのは、本連載【事例76】に続いて2回目になる。