[IFRS適用企業の決算書から読み解く]収益認識会計基準導入で売上高はどうなる? 【第3回】「「特大ハンバーガー、10分で完食したら無料!」は変動対価だった」
「特大ハンバーガーを10分で完食したら無料」といったたぐいのキャンペーンをたまに見かけます。そんな時に気になるのが、その店の売上高の計上方法です。
ハンバーガーの売価を1個2,000円とすると、以下の2つの方法が考えられます。
M&Aに必要なデューデリジェンスの基本と実務-財務・税務編- 【第6回】「運転資本の分析(その4)」-棚卸資産-
棚卸資産とは、販売用の製品・商品及び製作途中の仕掛品・半製品、製品生産用の原材料等を指すほか、製品カタログや梱包用の消耗資材などの「貯蔵品」も棚卸資産に含められることが多い。業態によっては、例えば「販売用不動産」等も「棚卸資産」となるが、本稿では主として製造業を中心として考察を進めることにする。
連結会計を学ぶ 【第23回】「持分法に関する投資と資本の差額」
「持分法」は、投資会社が被投資会社の資本及び損益のうち投資会社に帰属する部分の変動に応じて、その投資の額を連結決算日ごとに修正する方法である(「持分法に関する会計基準」(企業会計基準第16号。以下「持分法会計基準」という)4項)。
投資会社の投資日における投資とこれに対応する被投資会社の資本との間に差額がある場合には、当該差額はのれん又は負ののれんとし、のれんは投資に含めて処理する(持分法会計基準11項)。
企業経営とメンタルアカウンティング~管理会計で紐解く“ココロの会計”~ 【第4回】「埋もれたコストの呪縛」
ある人の特徴として、
① 『知的で、勤勉で、衝動的で、批判的で、頑固で、嫉妬深い人』
と聞く場合と、
② 『嫉妬深くて、頑固で、批判的で、衝動的で、勤勉で、知的な人』
と聞く場合、どちらのほうが好印象を覚えるでしょうか。
たいていの場合は、①のほうに良い印象を持つようです。①と②は、内容は同じで順序が違うだけなのですが、人は、最初に与えられた情報(①は『知的』、②は『嫉妬深い』)に、非常に強い影響を受ける傾向があるためだと考えられています。
経理担当者のためのベーシック会計Q&A 【第141回】企業結合会計⑨「共同支配企業の形成」
当社(A社)及びB社は、それぞれa事業とb事業を分離し、共同新設分割により合弁会社C社を設立しました。
当該共同新設分割が共同支配企業の形成に該当する場合、共同支配企業であるC社の会計処理とその株主となる共同支配投資企業の当社及びB社の会計処理を教えてください。
M&Aに必要なデューデリジェンスの基本と実務-財務・税務編- 【第5回】「運転資本の分析(その3)」-売上債権-
M&Aに際しては、対象企業が貸借対照表に計上している売上債権は、その全てが無条件に引き継がれるわけではない。デューデリジェンスを経て抽出された「回収可能性に疑義のある売上債権」については、その回収可能性に応じた適切な評価額をもって、買い手における引継ぎ要否が検討されることになる。
売上債権に関するデューデリジェンスにおける主な手続は、下記のとおりである。
〔会計不正調査報告書を読む〕 【第74回】日本紙パルプ商事株式会社「社内調査委員会調査報告書開示版(平成30年5月18日付)」
2017年5月から6月にかけて、当社内部監査室によるSS社の業務監査の結果、期間保守契約において収益の繰延べや利益操作がなされるおそれがあること、SS社専務取締役X氏の接待費について、発生年月と計上年月の期ズレ、領収書の不備、事前稟議申請漏れなどが指摘され、こうした指摘事項が、当社関連事業管理部国内事業管理課において解決する取組みを行っている過程で、一部の売上について約4億5,000万円(累計)の売上原価が不正に先送りされている可能性があることが発見され、社内調査委員会が設置された。
連結会計を学ぶ 【第22回】「持分法の意義」
非連結子会社及び関連会社に対する投資については、原則として持分法を適用する(持分法会計基準6項)。
「関連会社」とは、企業(当該企業が子会社を有する場合には、当該子会社を含む)が、出資、人事、資金、技術、取引等の関係を通じて、子会社以外の他の企業の財務及び営業又は事業の方針の決定に対して重要な影響を与えることができる場合における当該子会社以外の他の企業をいう(持分法会計基準5項)。
[IFRS適用企業の決算書から読み解く]収益認識会計基準導入で売上高はどうなる? 【第2回】「その売り手は「主役」か「脇役」か?」
どちらが主役でどちらが脇役なのかというのは、映画やドラマでも判断が難しい場合がよくありますが、収益認識会計基準が適用になると、収益の認識に際しても、売り手がその取引において主役なのか脇役なのかが問われるようになってきます。
収益認識会計基準の用語でいえば、「本人」なのか「代理人」なのかという話です。