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〔会計不正調査報告書を読む〕 【第134回】株式会社ソフィアホールディングス「独立調査委員会答申書(開示版)(2022年8月12日付)」

2022年6月8日、SHDの連結子会社であるSDIの代表取締役社長であったf氏及び取締役であったg氏が、B社(答申書の内容から、アルテリア・ネットワークス株式会社であることが判明しているため、以下の表記は「アルテリア社」とする)の従業員であるb氏や複数の代理店の役職員ら等と共謀の上、C社(新聞報道などから、株式会社NTTドコモであることが判明しているが、本稿では、答申書の表記に従い、「C社」とする)から接続料金を騙取することを目的とする組織として、2021年3月頃、アルテリア社から仕入れたIP電話番号に対して所謂「機械呼」と呼ばれる方法(以下「本件方法」という)で機械的連続発信をすることによりC社をしてアルテリア社に対して接続料金を支払わせて接続料金を騙取したとして、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)の疑い(本件被疑事件)で警察に逮捕された。

#No. 495(掲載号)
# 米澤 勝
2022/11/17

〔会計不正調査報告書を読む〕 【第133回】アルテリア・ネットワークス株式会社「特別調査委員会調査報告書(開示版)(2022年8月10日付)」

2022年6月8日、アルテリアの従業員であるA氏が、P社(新聞報道などから、株式会社NTTドコモであることが判明しているが、本稿では、調査報告書の表記に従い、「P社」とする)から接続料金を不正に取得していたとして、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(組織犯罪処罰法)違反(組織的詐欺)の容疑により警察に逮捕されるとともに、一部報道機関により、被疑事実は、通信事業者の間で通話時間に応じて支払われる接続料金(アクセスチャージ)の仕組みを悪用して、意図的な機械発信を生成し、P社に当該着信にかかるアクセスチャージを支払わせたというものであり、A氏のほか、アルテリアと取引のあるA社(報告書の内容から、株式会社ソフィアホールディングスの連結子会社であるソフィアデジタル株式会社(SDI)であることが判明しているため、以下の表記は、「SDI社」とする)の役員を含む十数名が逮捕されたとの報道がされた。

#No. 494(掲載号)
# 米澤 勝
2022/11/10

〔会計不正調査報告書を読む〕 【第132回】元気寿司株式会社「特別調査委員会調査報告書(2022年8月29日付)」

2022年5月10日、元気寿司の常勤監査役は、ヘルプラインの外部通報窓口を務める法律事務所から、新規店舗出店時の工事において不適切な支出がなされた疑いがあること等について通報(本件通報)があった旨の報告を受けた。

#No. 491(掲載号)
# 米澤 勝
2022/10/20

〔会計不正調査報告書を読む〕 【第131回】東京産業株式会社「特別調査委員会調査報告書(2022年7月28日付)」

東京産業は、2022年1月17日から開始した東京国税局による税務調査の過程において、営業第三本部プラントインフラ機器部国際インフラ課所属(当時)のX氏が関与する一部取引について、4月下旬に、取引の実体に疑義のある売上等が存在する(本件架空取引疑義)との指摘を受け、社内調査を実施したところ、販売取引の一部において計上根拠の確認できない取引があったほか、一部の仕入先に対して実体の伴わない送金を行っていたことが判明した。

#No. 490(掲載号)
# 米澤 勝
2022/10/13

〔会計不正調査報告書を読む〕 【第130回】三協フロンテア株式会社「調査委員会調査報告書(2022年6月27日付)」

三協は、2022年1月から開始された東京国税局の税務調査及び三協による調査の過程で、以下の事実が判明したため、これらの案件の実態究明とその範囲の拡大の程度を確定することを目的として、2022年3月23日に、調査委員会を設置した。

#No. 487(掲載号)
# 米澤 勝
2022/09/22

〔会計不正調査報告書を読む〕 【第129回】株式会社ダイイチ「第三者委員会調査報告書(公表版)(2022年6月24日付)」

ダイイチは、2022年3月より開始された札幌国税局の税務調査において、2017年9月期以降、継続して、納品されていない商品の仕入計上及び棚卸の除外による利益の調整(以下「売上原価の先行計上」という)を含む不適切な会計処理が行われており、2021年9月期における売上原価の先行計上の金額は少なくとも約82百万円であるとの指摘を受けた。

#No. 484(掲載号)
# 米澤 勝
2022/09/01

〔会計不正調査報告書を読む〕 【第128回】グレイステクノロジー株式会社 「特別調査委員会調査報告書(公表版)(2022年1月27日付)」「役員責任調査委員会調査報告書(公表版)(2022年5月17日付)」

グレイスは、2021年4月から同年10月にかけて、過年度財務諸表において売上計上していた取引に不適切な取引が含まれている旨の指摘を外部機関から受け、社内における調査を行ったところ、翌期以降に計上すべき売上を前倒して計上していた事例(売上の前倒し事案)が複数存在していたことを認識したほか、前記外部機関から、不正な架空取引(架空売上事案)が存在し、これに経営者の関与が疑われる旨の指摘を受けたため、11月9日、独立した立場の専門家による客観的な調査を実施する必要があると判断し、特別調査委員会を設置して調査を行うこととした。

#No. 480(掲載号)
# 米澤 勝
2022/08/04

〔会計不正調査報告書を読む〕 【第127回】株式会社オウケイウェイヴ 「調査委員会調査報告書(2022年6月10日付)」

オウケイウェイヴは、Raging Bull合同会社(報告書上の表記は、Z合同会社。以下、「RB社」と略称する)と業務委託基本契約を締結した上で、個別の運用委託契約を締結し、各個別契約における定めに従って運用委託資金をRG社名義の銀行預金口座に送金し運用を委託するとともに、各個別契約に従った運用利益の配当を受領する取引を繰り返していた。

#No. 477(掲載号)
# 米澤 勝
2022/07/14

〔会計不正調査報告書を読む〕 【第126回】アジャイルメディア・ネットワーク株式会社 「第三者委員会調査報告書(2022年4月11日付)」

アジャイルメディア・ネットワーク株式会社(以下「AMN」と略称する)は、2007(平成19)年2月設立。インターネットによる広告配信代理、情報提供サービスを主たる事業とする。連結売上高632百万円、連結経常損失96百万円、従業員数60人(いずれも、2021年12月期実績)。東京証券取引所グロース上場。本店所在地は東京都港区。会計監査人は、2020年12月期まで、有限責任監査法人トーマツ東京事務所。2021年3月26日にかなで監査法人が会計監査人に就任するが、2022年3月4日に辞任し、代わりに監査法人アリアが就任している。なお、提出期限を大幅に遅れて5月11日に提出された2021年12月期の有価証券報告書については、監査法人アリアが監査報告書を作成している。
本連載【第117回】は、AMNが2021年5月17日付で設置した第三者委員会(以下「第一次調査委員会」と略称する)の「最終調査報告書」の内容を分析するとともに、同年8月19日に発出された、東京証券取引所による「改善報告書の徴求及び公表措置」及びこれを受けてAMNが提出した「改善報告書」までを対象としている。

#No. 474(掲載号)
# 米澤 勝
2022/06/16

〔会計不正調査報告書を読む〕 【第125回】株式会社ジー・スリーホールディングス「特別調査委員会調査報告書(公表版)(2022年1月28日付)」

G3は、外部機関から、過去に関東財務局長に提出した有価証券報告書及び四半期報告書に関し、一部適正性に疑義がある旨の指摘を受けたことから、2017年8月期以降の取引の売上計上時期の適正性等について検討したところ、2017年8月期に計上した未稼働太陽光発電所(伊勢志摩案件)の権利売却による売上2億8,000万円について、2019年8月期に計上することが適切であった疑いが浮上するなど、会計処理が適切だったとはいい難い取引が複数存在することがうかがわれた。

#No. 470(掲載号)
# 米澤 勝
2022/05/19
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