ファーストステップ管理会計 【第1回】「管理会計は『ワタシ流』でOK!」
皆さんは「管理会計」と聞くと、どのようなイメージを持ちますか?
「会計」というだけでも、細かくて難しいイメージなのに、その上に「管理」なんて堅苦しい言葉が乗っていては、とっつきにくい雰囲気ですね。
ですが、管理会計にそんなイメージを抱くのは間違いです。
管理会計は、実は自由で、応用の効く会計なのです。
設備投資減税を正しく活用して強い企業をつくる~設備投資における管理会計のポイント~ 【第9回】「これまでの復習とまとめ」
そもそも本連載執筆のきっかけは、平成26年度税制改正で創設された「生産性向上設備投資促進税制」について、その趣旨を正しく理解し、これを的確に利活用してもらいたいという点にあった。
平たくいうと「節税ありきの設備投資は本末転倒であり、設備投資には、納税額の増減のみならず、P/Lやキャッシュ・フローの視点をきちんと盛り込んだ管理会計のマネジメントが必須」である。
また、一見「節税」といわれている処理が、実は「課税の先送り」であるケースが案外多いこともぜひ理解しておきたい。もちろん、課税が先送りされることも納税者のメリットであり、この点については第5回で詳述した「キャッシュの時間的価値」を考慮しなくてはならない。
設備投資減税を正しく活用して強い企業をつくる~設備投資における管理会計のポイント~ 【第8回】「「設備投資の経済性計算」では判断が難しい場合」
【第6回】・【第7回】で解説してきた「設備投資の経済性計算」は、あくまで計算に必要な金額や情報が適切に集計できることを前提していた。
ところが、実務や現場では必ずしもそのように簡単に事が進まず、ある設備投資を実行することによって、どの程度の売上(または収入)もしくは利益(または正味キャッシュ・フロー)が増えるかという直接的な投資効果がはっきりと分からない場面も多いであろう。
完結した新製品製造ラインを導入した場合や、今まで人手をかけて行っていた作業をすべて機械が代替するようになった場合など、直接的な設備投資効果が分かりやすい設備投資ばかりではないのである。
設備投資減税を正しく活用して強い企業をつくる~設備投資における管理会計のポイント~ 【第7回】「「設備投資の経済性計算」の代表的手法②」―正味現在価値法・投資利益率法―
内部利益率法が目標利益率という「比率」をものさしとする方法であるのに対して、正味現在価値法は設備投資によって、どの程度の超過キャッシュ・フロー(正味現在価値)が発生するかという「金額」そのものをものさしとする方法である。
設備投資には一定程度の不確実性やリスクが伴うが、正味現在価値法では、超過キャッシュ・フローそのものを踏まえたうえで、「この設備投資額に対して、この程度の超過キャッシュ・フローではリスクを取りすぎである」などの判断がしやすい方法ともいえる。
ただし、正味現在価値には、「資本コスト」や「割引率」の算出という技術的なハードルも存在する。
林總の管理会計[超]入門講座 【第23回】「管理会計は発展する」
〔林〕早いもので今回が最終回だ。
〔Q〕そうですね。ずいぶん理解が進んだ気がします。
〔林〕そう言ってもらえば、ボクとしてもうれしいよ。
この連載のタイトルは「管理会計[超]入門」だね。だが、読者によっては「超入門なんて冗談でしょ」と思ったかもしれないね。逆に、当たり前のことばかりで、「物足りない」と思った読者もいるかもしれない。
設備投資減税を正しく活用して強い企業をつくる~設備投資における管理会計のポイント~ 【第6回】「「設備投資の経済性計算」の代表的手法①」―回収期間法・内部利益率法―
設備投資の可否や、複数案から最も企業にとって有利な設備投資案を選択する場合には、「設備投資の経済性計算」が必要となる。もちろん、少額な設備投資についても、これを一律に求めるものではなく、企業にとっての重要性を勘案しながら運用することになる。
以下では、実務において用いられる代表的な手法を紹介する。
林總の管理会計[超]入門講座 【第22回】「病院経営を黒字化する『活動基準原価計算』の考え方」
〔林〕今日のテーマは病院を黒字化し、患者の満足も高まる仕組みだ。
〔Q〕期待しています。でも、本当にそんな夢みたいなことって可能なんですか?
〔林〕ずいぶんはっきり言うね。これから話すことは、病院管理の「仕組み」とその「考え方」だ。仕組みと考え方をよく理解して、主体的に病院管理に生かさなければ、単なる画餅に終わる。
設備投資減税を正しく活用して強い企業をつくる~設備投資における管理会計のポイント~ 【第5回】「「設備投資の経済性計算」を理解する」
設備投資を検討するうえで必ず理解しておかなくてはならないのは、「投資の採算性はキャッシュ・フローで考える」ということである。
これは企業や事業全体にもいえることであり、結局、事業とは「調達したキャッシュ」(インプット)と「獲得したキャッシュ」(アウトプット)の差額がいくらだったのかという点に尽きる。
仮に、企業が誕生してから清算されるまでに稼いだキャッシュをすべて企業内部に留めていたならば、清算時に残るキャッシュは、それまでのインプットとアウトプットの差額になるはずである。
林總の管理会計[超]入門講座 【第21回】「原価計算の具体例(その2)」-病院の原価計算とは-
〔Q〕今回は病院の原価計算ですね。楽しみです。
〔林〕それはよかった。
〔Q〕でも、イメージがわきません。だって、私が今まで勉強してきた原価計算は、製造業が中心でしたから。