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能登半島地震の被災地で必要な法務アドバイス 【第2回】「被災により納品ができない場合における不可抗力条項の活用(1)」~契約書に記載がない場合の対応~
令和6年1⽉1⽇に発⽣した能登半島地震によって現地では甚大な被害が生じ、未だに生活するにも苦労を強いられており、また、事業活動においても従前のような活動が再開できていない事業者も多い。
例えば、事業者が製造メーカーであり、既に取引先から製品の発注を受けていたとしても、今回の地震によって事業所や生産設備、在庫商品などが毀損し、また、役員及び従業員の方も被災されて避難生活を余儀なくされている状況においては、物理的な面だけでなく、人的な面でも生産活動が困難な状況と言える。さらには、流通経路自体も十分に復旧されておらず、材料が入っていないことによって生産を行いたくても行えない状態が続いている事業者も多いかと思われる。
このような場合、受注に際して取り決められていた納期を遵守することが難しくなるところ、発注者側が任意に納期の変更や義務の免除を認めてくれる場合もあるが、発注者がこれらを承諾しない場合に受注者として検討すべきものが契約書の不可抗力条項である。
本連載では、2回にわたって不可抗力条項の基本的な理解や活用しやすい不可抗力条項への見直しに関するアドバイスを行いたい。
空き家をめぐる法律問題 【事例58】「不可抗力が生じた場合の建物賃貸借契約の諸問題」
最大震度7の地震が発生したため、賃借していた自宅建物から親戚宅に避難しています。自宅は地震で部分的に損傷し、今後の居住に支障が出る可能性があります。そこで、賃貸借契約を終了させることを考えていますが、可能でしょうか。
また、賃貸借契約書を見ると、敷引特約の条項が記載されています。引越しをする場合、転居費用に充てるため敷金を使用したいと考えています。このような場合でも敷引特約は適用されますか。
能登半島地震の被災地で必要な法務アドバイス 【第1回】「不動産の権利証を紛失・滅失したとき」
令和6年1月1日に発生した能登半島地震は、被災地に大きな被害をもたらした。報道を通じて被災地の状況を知るにつれ、筆者を含め、多くの国民が心を痛めている。
さまざまな形での復興へ向けた協力が考えられるが、今般、本誌プロフェッションジャーナルとしても被災地の復興に役立つ情報発信を行っていきたい旨の依頼を編集部より受け、寄稿を行うことになった。
今回の寄稿では、震災に関連して生じうる法務上の問題について、参考になる情報をコンパクトにまとめて紹介する。
被災者の方々には心よりお見舞い申し上げるとともに、本稿が少しでも復興の役に立つことを祈りながら筆を執るものである。
空き家をめぐる法律問題 【事例57】「避難のため自宅を空き家にする場合の法的問題」
最大震度7の地震が発生し、自宅の瓦やブロック塀に被害が出ています。また、建物も傾いて倒壊の危険性があります。避難生活のため、自宅を空き家にすることになりますが、この場合にどのような問題がありますか。
また、隣人も避難しているようですが、隣家の瓦やブロック塀が自宅に向かって倒れてくる可能性があります。隣人に対して、どのような請求ができるでしょうか。
日本の企業税制 【第123回】「災害に係る主要な税制措置」
年初に発生した能登半島地震の被災者の方々に心よりお見舞いを申し上げたい。
政府は1月11日の持ち回り閣議で、能登半島地震を激甚災害と特定非常災害に指定した。
《編集部レポート》 第49回日税連公開研究討論会が名古屋で開催される
2023年10月13日(金)、日本税理士会連合会(太田直樹会長)は、第49回日税連公開研究討論会を名古屋で開催した。
《編集部レポート》 日本税理士会連合会第17代会長に太田直樹氏が就任~価値観の多様性への対応に向け「都市圏と地方の連携・融合」を提唱~
日本税理士会連合会は2023年7月27日(木)、帝国ホテルにおいて第67回定期総会を開催し、第17代会長として太田直樹氏を選任した。
《編集部レポート》 日税連、男女共同参画社会に向けて理事選出を対象としたクオータ制を導入~金子宏賞の創設・2023 AOTCA東京会議の開催も明らかに~
2023年7月7日(金)、日本税理士会連合会(神津信一会長)は、記者会見を開き、男女共同参画社会に向けたクオータ制の導入及び「日本税理士会連合会・金子宏賞」の創設、そして2023 AOTCA東京会議の開催を明らかにした。
税理士が知っておきたい不動産鑑定評価の常識 【第36回】「鑑定評価における土地建物一体減価という発想」~容積率未消化の建物が建つ不動産の価値は下がる?~
対象不動産の現実の利用状況が周辺環境に適合していない(例えば、周囲は住宅であるが対象建物は遊興施設である等)という理由で土地建物一体としての不動産の価値が下がるという捉え方は、従来から鑑定実務においてもごく一般のこととして受け止められてきました。
《編集部レポート》 近畿税理士会と近畿司法書士会連合会が「事業承継の連携に関する協定」を締結
2022年12月9日(金)、近畿税理士会と近畿司法書士会連合会は、「事業承継の連携に関する協定」を締結し、税理士と司法書士が協力して中小企業等の事業承継に取り組む環境を整備することとした。