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《税務必敗法》 【第15回】「預かった資料の管理をしていなかった」
クリニックを営むAは個人事業者である。税務についてはX会計事務所と顧問契約を締結しており、記帳代行と税務申告書の作成を依頼している。
Aのクリニックでは、毎月、記帳のための資料は紙の状態で一式をX会計事務所に郵送している。なお、現在使用中の預金通帳はコピーを送付し、繰越済みの通帳は原本を送付していた。しかし、X会計事務所では預り証は発行していなかった。
【新基準対応版】〈一から学ぶ〉リースの会計と税務 【第5回】「借手の会計処理」~リース開始日~
【第4回】では、リースの識別とリース期間について整理しました。今回からは借手の会計処理を見ていきます。まず今回は、リース開始日における会計処理からスタートです。
借手は、リース開始日に「使用権資産」と「リース負債」を計上します。
「使用権資産」とは、「借手が原資産をリース期間にわたり使用する権利を表す資産」をいいます(会計基準第10項)。簡単にいうと、借りた物件を契約期間中に使用できる権利を資産として計上するということです。
一方、「リース負債」とは、将来支払うリース料の支払義務を表す負債をいいます。
では、それぞれの計上額はどのように決まるのでしょうか?
暗号資産(トークン)・NFTをめぐる税務 【特別編:第1回】「暗号資産の分離課税の全体像」-令和8年度税制改正-
本連載第38回「10 暗号資産に係る所得を分離課税にしてほしいという改正要望」では、業界団体及び与党プロジェクトチームによる分離課税の要望を紹介したうえで、国会答弁を見る限り「要望が通る道は険しいようである」と述べた。
その後、事態は動いた。
令和8年3月31日、所得税法等の一部を改正する法律(令和8年法律第12号。以下「改正法」という)が成立・公布され、租税特別措置法に、特定暗号資産の譲渡による所得に対する申告分離課税(措法38の2)と、特定暗号資産に係る譲渡損失の繰越控除(措法38の3)が創設された。
〈税務ライター・鈴木まゆ子の〉『ここがヘンだよ日本の税制』【第6回】「新・青色申告特別控除75万円、案外ハードル低い?なぜ国税庁はイケズなのか」
さて今回は、税制そのもの・・・ではなく、国税庁の姿勢に焦点を当てます。みなさまご存じの通り、令和8年度税制改正で青色申告特別控除が最大75万円に引き上げられました。要件の1つが「優良な電子帳簿保存」とあるので、ほとんどの税理士の方は「うわ・・・ウチの関与先には無理だわ。あきらめよう」と思っておいでかもしれません。ですが、実はそんなに大変ではないのです。しかしなぜか、国税庁のパンフレットなどではハッキリと教えてはくれません。なぜでしょうか。
書く論 【第8回】「文才は天才か」
法律をもとにした難しい内容とはいえ、実務の解説に書かれている文章にも「分かりやすいもの」と「分かりづらいもの」があります。
著者の先生からいただいた原稿を読ませていただき、その流れるような解説にうっとりすることもあれば、「あぁ・・・(これはなかなか大変そうだ)・・・」と、これからの道のりに心を曇らせることもあります。
特に、ほとんど初めて実務の原稿を書いたという方の文章が分かりやすいものだったら、編集者としてはそれだけで「長くお付き合いしたい」(いろんなテーマを提案したい)とすら考えてしまいます。
PJ Bookmark-August 2026- 「退職金の支給、見落としはありませんか?」
夏季賞与の支給を終え、それを区切りに職場を去る人が増えてくる時期になりました。
退職金は、制度をどう設計するか、いくら支給するか、どう会計処理するか、そして退職時の手続をどう処理するか・・・関わる分野が税務・会計・労務・経営と広く、それぞれに見落としやすい論点が潜んでいるテーマではないでしょうか。
今回は「退職金」をめぐる実務を、制度・税務・会計・手続の各場面から5本の記事でたどってみます。
-国税庁レポート2026等から読み解く-今後の税務執行・税務調査の動向 【前編】「税務行政の方向性」
2026年6月30日、国税庁レポート2026(以下、「国税庁レポート」)が国税庁ホームページで公開され、「令和8事務年度国税庁実績評価実施計画及び実績評価の事前分析表」が財務省から公表された。
《税務必敗法》 【第14回】「電子申告義務の判定を誤った」
株式会社A社は資本金3億円の製造会社である。A社の決算期は3月であり、申告期限は法人税・消費税ともに1か月延長の適用を受けている。なお、A社はグループ通算制度適用法人ではない。
A社は業績不振のため×8年6月24日の定時株主総会で減資することを決議し、減資後の資本金は9,000万円となった。
併せて、税務顧問料節減のため、×8年7月より、税務顧問を準大手税理士法人から地元のX会計事務所へ切り替えた。
しかし、引継ぎに際して、X会計事務所の担当税理士甲は、6月の減資決議を受けて資本金が9,000万円となったA社は大法人ではなくなったと誤認してしまった。
また、X会計事務所はこれまで大法人の申告経験がなかった。税金の申告については電子申告を行っているものの、会計ソフトと申告ソフトが別ベンダーであり、財務諸表については、電子データで作成すると工数がかかるうえ、入力ミスのリスクもあるため、書面で別途郵送する方式を採っていた。
翌×9年6月下旬、A社の定時株主総会終了後、甲は申告期限までに法人税及び消費税の確定申告書を電子申告し、財務諸表は他の顧問先と同様、所轄の国税局の業務センターへ書面で郵送した。
しかし、×9年7月上旬、所轄税務署からX会計事務所に電話があり、以下の内容を告げられた。
「A社は×8年度開始時点で資本金が1億円を超えていましたので、×8年度は電子申告義務対象法人です。今回、財務諸表を書面で郵送いただいていますが、財務諸表も電子提出をお願いします。」
この時点で甲は、A社は×8年度も大法人であり、添付書類も電子提出しなければならないことに初めて気付いた。
甲はA社に対して経緯を説明したうえで謝罪した。すると、A社の経理担当役員から次のようなクレームを受けた。
「無申告扱いにならなかったとはいえ、こういったことは事前に確認できなかったのでしょうか。当社も先生と相互に確認しなかった点に落ち度はあると思います。しかし、『安かろう悪かろう』とは申しませんが、もう少し品質管理を徹底していただきたいと思います。」
その後、A社との顧問契約は継続したものの、翌年の契約更新前、A社から契約解除を告げられた。
[令和8年度税制改正解説]関連者間取引に係る書類の整理保存の特例創設の影響と実務対応 【前編】「改正の背景と特例措置の内容」
令和8年度税制改正により、関連者間取引に係る書類の整理保存の特例措置が創設されることとなった。本連載では、この新たに創設された関連者間取引に係る書類の整理保存の特例措置について解説する。
【前編】では、まず改正の背景と特例措置の内容について確認する。
