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相続税の実務問答 【第94回】「相続税の申告期限前に土地建物が被災した場合」

令和5年8月10日に父が亡くなりました。父の相続人は東京に住んでいる私一人です。父は、石川県U町の自宅に一人で住んでいました。父が亡くなった後、何度か帰郷し、実家の片づけをしながら、相続税の申告の準備をしていたところ、令和6年1月1日に能登半島地震が発生しました。この地震により、遺産である実家の建物の敷地に液状化現象が生じ、建物も傾いてしまいました。
相続税の計算に当たり、相続した財産の価額は相続開始時の時価によるとされていますが、相続開始後に相続財産である土地や建物が被災した場合の救済措置はないのでしょうか。

# No. 565 (掲載号)
# 梶野 研二
2024/04/18

〈令和5年度改正及び改正通達を踏まえた〉生前贈与加算・相続時精算課税制度のポイント 【第3回】「相続時精算課税制度の見直し②」~被災土地・建物の特例~

相続時精算課税の適用を受けて取得した土地又は建物が、贈与日からその特定贈与者の死亡に係る相続税の期限内申告書の提出期限までの間に、令和6年1月1日以後の災害(※1)によって一定の被害を受けた場合(※2)には、税務署長の承認を受けることにより、相続税の課税価格へ加算又は算入される土地又は建物の価額を、その贈与時の価額から災害による被災価額を控除した残額とすることができる(措法70の3の3①、措通70の3の3-1)。

# No. 561 (掲載号)
# 佐藤 達夫
2024/03/21

相続税の実務問答 【第93回】「相続財産の中に特定非常災害の区域内の土地がある場合の相続税の申告期限」

令和5年6月10日に父が亡くなりました。父は、石川県W市の自宅に母と2人で暮らしていましたが、5年前に母が亡くなった後は、名古屋市内の姉の家に移り住み、姉の家族と同居していました。父の相続人は、姉、私及び妹の3人で、私と妹は東京に住んでいます。
父の遺産は、5年前まで父が居住していたW市内の自宅建物とその敷地のほか預貯金や有価証券などで、自宅建物とその敷地は妹が相続することになっています。正月休みにW市の自宅の整理をしようと考えていたところ、1月1日に令和6年能登半島地震が発生し、それどころではなくなってしまいました。父の遺産の総額は1億円を超えそうで、相続税の申告が必要だと思われますが、申告期限までにW市の自宅の整理ができそうにありません。相続税の申告期限を延ばすことはできないのでしょうか。

# No. 561 (掲載号)
# 梶野 研二
2024/03/21

能登半島地震の被災地で必要な法務アドバイス 【第2回】「被災により納品ができない場合における不可抗力条項の活用(1)」~契約書に記載がない場合の対応~

令和6年1⽉1⽇に発⽣した能登半島地震によって現地では甚大な被害が生じ、未だに生活するにも苦労を強いられており、また、事業活動においても従前のような活動が再開できていない事業者も多い。
例えば、事業者が製造メーカーであり、既に取引先から製品の発注を受けていたとしても、今回の地震によって事業所や生産設備、在庫商品などが毀損し、また、役員及び従業員の方も被災されて避難生活を余儀なくされている状況においては、物理的な面だけでなく、人的な面でも生産活動が困難な状況と言える。さらには、流通経路自体も十分に復旧されておらず、材料が入っていないことによって生産を行いたくても行えない状態が続いている事業者も多いかと思われる。
このような場合、受注に際して取り決められていた納期を遵守することが難しくなるところ、発注者側が任意に納期の変更や義務の免除を認めてくれる場合もあるが、発注者がこれらを承諾しない場合に受注者として検討すべきものが契約書の不可抗力条項である。
本連載では、2回にわたって不可抗力条項の基本的な理解や活用しやすい不可抗力条項への見直しに関するアドバイスを行いたい。

# No. 561 (掲載号)
# 濱永 健太
2024/03/21

空き家をめぐる法律問題 【事例58】「不可抗力が生じた場合の建物賃貸借契約の諸問題」

最大震度7の地震が発生したため、賃借していた自宅建物から親戚宅に避難しています。自宅は地震で部分的に損傷し、今後の居住に支障が出る可能性があります。そこで、賃貸借契約を終了させることを考えていますが、可能でしょうか。
また、賃貸借契約書を見ると、敷引特約の条項が記載されています。引越しをする場合、転居費用に充てるため敷金を使用したいと考えています。このような場合でも敷引特約は適用されますか。

# No. 559 (掲載号)
# 羽柴 研吾
2024/03/07

能登半島地震の被災地で必要な法務アドバイス 【第1回】「不動産の権利証を紛失・滅失したとき」

令和6年1月1日に発生した能登半島地震は、被災地に大きな被害をもたらした。報道を通じて被災地の状況を知るにつれ、筆者を含め、多くの国民が心を痛めている。
さまざまな形での復興へ向けた協力が考えられるが、今般、本誌プロフェッションジャーナルとしても被災地の復興に役立つ情報発信を行っていきたい旨の依頼を編集部より受け、寄稿を行うことになった。
今回の寄稿では、震災に関連して生じうる法務上の問題について、参考になる情報をコンパクトにまとめて紹介する。
被災者の方々には心よりお見舞い申し上げるとともに、本稿が少しでも復興の役に立つことを祈りながら筆を執るものである。

# No. 557 (掲載号)
# 北詰 健太郎
2024/02/22

空き家をめぐる法律問題 【事例57】「避難のため自宅を空き家にする場合の法的問題」

最大震度7の地震が発生し、自宅の瓦やブロック塀に被害が出ています。また、建物も傾いて倒壊の危険性があります。避難生活のため、自宅を空き家にすることになりますが、この場合にどのような問題がありますか。
また、隣人も避難しているようですが、隣家の瓦やブロック塀が自宅に向かって倒れてくる可能性があります。隣人に対して、どのような請求ができるでしょうか。

# No. 554 (掲載号)
# 羽柴 研吾
2024/02/01

日本の企業税制 【第123回】「災害に係る主要な税制措置」

年初に発生した能登半島地震の被災者の方々に心よりお見舞いを申し上げたい。
政府は1月11日の持ち回り閣議で、能登半島地震を激甚災害と特定非常災害に指定した。

# No. 552 (掲載号)
# 小畑 良晴
2024/01/18

《編集部レポート》 第49回日税連公開研究討論会が名古屋で開催される

2023年10月13日(金)、日本税理士会連合会(太田直樹会長)は、第49回日税連公開研究討論会を名古屋で開催した。

# No. 540 (掲載号)
# Profession Journal 編集部
2023/10/19

《編集部レポート》 日本税理士会連合会第17代会長に太田直樹氏が就任~価値観の多様性への対応に向け「都市圏と地方の連携・融合」を提唱~

日本税理士会連合会は2023年7月27日(木)、帝国ホテルにおいて第67回定期総会を開催し、第17代会長として太田直樹氏を選任した。

# No. 530 (掲載号)
# Profession Journal 編集部
2023/08/03

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