[子会社不祥事を未然に防ぐ]
グループ企業における内部統制システムの再構築とリスクアプローチ
【第11回】
「グループ企業への具体的な関与(その5)」
~グループ内部通報が親会社を救う~
弁護士 遠藤 元一
1 不正に気づく可能性が最も高いのは「不正が行われている現場」である
筆者は以前、非上場ではあるがその業界では比較的大手企業の子会社の役職員から、当該子会社で不審な取引が繰り返されているという匿名の内部通報を受けたことがある。
通報に基づき親会社のコンプライアンス部門の役職員と連携して通報のあった子会社を調査したところ、子会社のトップが地場の取引先企業からキックバックを受けている可能性が極めて強いという事実が明らかとなった。
この不正取引は、親会社の取締役がかつてその子会社のトップを長年務めていた時代から始まり、子会社のトップが変わっても引き継がれ、交替した子会社のトップはキックバックで還流を受けた金銭の全部又は一部を親会社の取締役に渡していたらしいことも判明した。
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