公開日: 2015/11/12 (掲載号:No.144)
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[子会社不祥事を未然に防ぐ]グループ企業における内部統制システムの再構築とリスクアプローチ 【第3回】「子会社管理についての判例・裁判例と平成26年改正会社法の影響」~グループ会社が会社法本体に格上げされたことが子会社管理責任にどう影響するのか~

筆者: 遠藤 元一

[子会社不祥事を未然に防ぐ]
グループ企業における内部統制システムの再構築とリスクアプローチ

【第3回】

「子会社管理についての判例・裁判例と平成26年改正会社法の影響」
~グループ会社が会社法本体に格上げされたことが子会社管理責任にどう影響するのか~

 

弁護士 遠藤 元一

 

1 親会社の子会社管理責任に関する判例・裁判例の判断枠組み

親会社の子会社管理責任に関して判例・裁判例はどのような判断枠組みを採っているのか。次のとおり整理することができる。

親会社取締役の責任を認めたのは完全親会社が完全子会社に自己株式を取得させた事案(最判平5・9・9民集47巻7号481頁、東京高判平6・8・29)などに限られ、それ以外にこれを肯定した判例・裁判例は存在しないとされる。しかし、このほかにも、親会社および親会社取締役の子会社管理が争点となった裁判例としていくつかの裁判例がある。

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[子会社不祥事を未然に防ぐ]
グループ企業における内部統制システムの再構築とリスクアプローチ

【第3回】

「子会社管理についての判例・裁判例と平成26年改正会社法の影響」
~グループ会社が会社法本体に格上げされたことが子会社管理責任にどう影響するのか~

 

弁護士 遠藤 元一

 

1 親会社の子会社管理責任に関する判例・裁判例の判断枠組み

親会社の子会社管理責任に関して判例・裁判例はどのような判断枠組みを採っているのか。次のとおり整理することができる。

親会社取締役の責任を認めたのは完全親会社が完全子会社に自己株式を取得させた事案(最判平5・9・9民集47巻7号481頁、東京高判平6・8・29)などに限られ、それ以外にこれを肯定した判例・裁判例は存在しないとされる。しかし、このほかにも、親会社および親会社取締役の子会社管理が争点となった裁判例としていくつかの裁判例がある。

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連載目次

「[子会社不祥事を未然に防ぐ]グループ企業における内部統制システムの再構築とリスクアプローチ」(全12回)

  • 【第1回】
    子会社の不祥事が親会社・親会社役員にもたらすインパクト
    ~場合によっては親会社の屋台骨をゆらがしかねない子会社の不祥事~
    (遠藤元一)
  • 【第2回】
    周辺エリアで生じやすい不祥事
    ~子会社で不祥事が生じやすいのには、様々な要因がある~
    (松澤公貴)
  • 【第3回】
    子会社管理についての判例・裁判例と平成26年改正会社法の影響
    ~グループ企業経営が会社法の本体に格上げされたことで親会社の責任はどのように変わるのか?~
    (遠藤元一)
  • 【第4回】
    グループ企業管理に関わる基本的方針(その1)
    ~親会社は全社的な統制とグループ会社の自主・独立性をどのように調和させるのか?~
    (遠藤元一)
  • 【第5回】
    グループ企業管理に関わる基本的方針(その2)
    ~リスクベースドアプローチの重要性~
    (遠藤元一)
  • 【第6回】
    グループ企業管理に関わる基本的方針(その3)
    ~早期不正対処の重要性~
    (松澤公貴)
  • 【第7回】
    グループ企業への具体的な関与(その1)
    ~法令遵守に係る基本的・具体的アプローチ~
    (遠藤元一)
  • 【第8回】
    グループ企業への具体的な関与(その2)
    ~リスク管理に係る基本的・具体的アプローチ~
    (遠藤元一)
  • 【第9回】
    グループ企業への具体的な関与(その3)
    ~監査機能の課題と重要性①~
    (松藤 斉)
  • 【第10回】
    グループ企業への具体的な関与(その4)
    ~監査機能の課題と重要性②~
    (松藤 斉)
  • 【第11回】
    グループ企業への具体的な関与(その5)
    ~グループ内部通報が親会社を救う~
    (遠藤元一)
  • 【第12回】
    海外子会社の内部統制システムとコンプライアンス強化
    ~親会社視点での国内子会社との相違点・留意点等~
    (遠藤元一)

筆者紹介

遠藤 元一

(えんどう・もとかず)

弁護士
東京霞ヶ関法律事務所 パートナー弁護士(第二東京弁護士会)
立教大学法科大学院講師

東京大学法学部卒。

指定住宅紛争処理機関紛争処理委員、社団法人グローバルビジネスロー研究会理事を務める。
日本私法学会、日本内部統制研究学会、著作権法学会等所属。

主な取扱分野は、倒産法、危機管理対応、コーポレート・ガバナンス関連、監査・会計と法律との業際問題、国内訴訟事件、企業法務全般、講演活動等。

【主な著作】
・『循環取引の実務対応』(民事法研究会、2012)
・『倒産と担保・保証』(共著・商事法務、2014)
・『会計不正 平時における監査役の対応』(共著・LABO、2015)
・「『監査における不正リスク対応基準』が取締役に及ぼし得る影響(上)(下)」旬刊商事法務2023、2024号(2014)

関連書籍

適時開示からみた監査法人の交代理由

公認会計士 鈴木広樹 著

徹底解説 課税上のグレーゾーン

辻・本郷税理士法人 監修 辻・本郷税理士法人 関西審理室 編 税理士 山本秀樹 著

不正・誤謬を見抜く実証手続と監査実務

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EY新日本有限責任監査法人 編 EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社 編

気候変動リスクと会社経営 はじめの一歩

公認会計士 石王丸周夫 著

ドローン・ビジネスと法規制

森・濱田松本法律事務所 AI・IoTプラクティスグループ 編 弁護士 戸嶋浩二 編集代表 弁護士 林 浩美 編集代表 弁護士 岡田 淳 編集代表

法務コンプライアンス実践ガイド

弁護士・青山学院大学法学部教授 浜辺陽一郎 著

企業法務で知っておくべき税務上の問題点100

弁護士・税理士 米倉裕樹 著 弁護士・税理士 中村和洋 著 弁護士・税理士 平松亜矢子 著 弁護士 元氏成保 著 弁護士・税理士 下尾裕 著 弁護士・税理士 永井秀人 著

仮装経理の実務対応

税理士 鈴木清孝 著

不正会計リスクにどう立ち向かうか!

公認会計士・公認不正検査士 宇澤亜弓 著

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