税理士が知っておきたい
[認知症]と相続問題
〔Q&A編〕
【第4回】
「消費者被害からの救済」
クレド法律事務所
駒澤大学法科大学院非常勤講師
弁護士 栗田 祐太郎
[設問04]
私の母は、ここ数年来、実家にて一人で暮らしています。今年で80歳という年齢もあり、昔に比べて理解力や記憶力が多少弱くなったなと感じるときはありますが、心身ともにまだ十分元気です。
一人娘である私は、月に1度は実家を訪れ、母と世間話をするなどして生活ぶりを把握するよう努めています。
◆ ◆ ◆
昨年あたりからですが、実家に戻るたび、女性物の着物の数が増えているなと感じるようになりました。
母は若い頃から日本舞踊を習っており、普通の人より多く着物を持っているほうだとは思いますが、今や着物を着て外出するような用事もほとんどありませんし、新しく着物を購入するといっても限度があります。
不審に思いながらも様子を見ているうちに、ついにはタンスに収まりきれないほどの数になってしまったのです。
◆ ◆ ◆
さすがにおかしいと思った私は母を問い詰めましたが、なかなかはっきりしたことを話しません。それでも私が「大事なことだから」と何度も説明を求めると、しぶしぶながら話をはじめました。
母によると、昨年、京都の呉服店からダイレクトメールが来て、アンケートに答えると無料でハンカチがもらえるとのことだったので返送したところ、セールス担当の女性が実家を訪問してきたそうです。
この女性が非常に物腰柔らかく、かつ、昔に日本舞踊を習っていたということで話が盛り上がり、以後、何度も実家を尋ねてくるようになったとのことです。
そして、そのたびに着物のカタログを持参して母に勧めてくるので、母も断りきれずに購入してきたが、ついには貯金も不足してきたため、今度は言われるがままにローンを組んで購入していたとのことです。
実家には、まだ1回も袖を通していない着物がたくさん残っている状態です。
私は、今後どのようにしたらよいのでしょうか。
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