公開日: 2014/10/09 (掲載号:No.89)
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常識としてのビジネス法律 【第16回】「独占禁止法《平成25年改正対応》(その1)」

筆者: 矢野 千秋

常識としてのビジネス法律

【第16回】

「独占禁止法《平成25年改正対応》(その1)」

 

弁護士 矢野 千秋

 

昨年12月7日に独占禁止法の改正法が成立し、同月13日に公布された。施行は公布の日から1年6月を超えない範囲で政令で定める日である。

今回より独占禁止法について、当該改正部分も含め、4回に分けて解説する。

第1 独占禁止法の目的・規制と基本概念

1 独占禁止法の立法目的

「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」、いわゆる独占禁止法(以下、独禁法)は、「公正かつ自由な競争を促進」し、「一般消費者の利益の確保」と「国民経済の民主的で健全な発達を促進」することを目的とするために、競争の手段、過程、ならびに結果におけるルールを規定するものである。

学説の通説的位置を占めているのは、独禁法の目的は「公正且つ自由な競争の促進」にあるとし、本法を競争(秩序維持)政策を実現する法律であると捉える説である。公正取引委員会(以下、公取委)も通説的見解を採用している。すなわち自由競争を放置すれば、競争秩序は崩れ独占的な企業に市場は左右されることにもなる。そこで自由競争に独禁法を介入させることにより、公正な競争を目指しているものであるとする。

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常識としてのビジネス法律

【第16回】

「独占禁止法《平成25年改正対応》(その1)」

 

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昨年12月7日に独占禁止法の改正法が成立し、同月13日に公布された。施行は公布の日から1年6月を超えない範囲で政令で定める日である。

今回より独占禁止法について、当該改正部分も含め、4回に分けて解説する。

第1 独占禁止法の目的・規制と基本概念

1 独占禁止法の立法目的

「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」、いわゆる独占禁止法(以下、独禁法)は、「公正かつ自由な競争を促進」し、「一般消費者の利益の確保」と「国民経済の民主的で健全な発達を促進」することを目的とするために、競争の手段、過程、ならびに結果におけるルールを規定するものである。

学説の通説的位置を占めているのは、独禁法の目的は「公正且つ自由な競争の促進」にあるとし、本法を競争(秩序維持)政策を実現する法律であると捉える説である。公正取引委員会(以下、公取委)も通説的見解を採用している。すなわち自由競争を放置すれば、競争秩序は崩れ独占的な企業に市場は左右されることにもなる。そこで自由競争に独禁法を介入させることにより、公正な競争を目指しているものであるとする。

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連載目次

「常識としてのビジネス法律」(全30回)

筆者紹介

矢野 千秋

(やの・ちあき)

弁護士

昭和59年 弁護士登録(第二東京弁護士会)
同年 竹内総合法律事務所に入所(主に企業法務一般・知的財産権担当)
平成4年 米国人名辞典 WHO’S WHO IN THE WORLD掲載
平成7年 独立し高輪に法律事務所設立(主に企業法務一般・知的財産権・民事一般)

(現在)
企業系ビジネスセミナー講師(SMBC、三菱UFJ、みずほ、りそな、日経新聞、産業経理協会、経営調査研究会、四国生産性本部、浜銀総研、長野経済研究所、百五経済研究所 等)
「ソフトウェアの著作権」「知的財産権」「会社の日常業務の法律知識」「取締役に必要な法律知識」「監査役に必要な法律知識」「会社法」「手形小切手法」「債権回収の法律実務」「債権回収と民事再生法」「契約に関する法律知識」「会社のトラブル対策」等

矢野総合法律事務所
〒100-0012 東京都千代田区日比谷公園1番3号 市政会館110号室
TEL 03(3501)9161
FAX 03(5501)3186

【専門分野】
民事・商事・知的財産権法や企業法務

【主な著書】
・『よくわかる!知的財産法実務入門〔第2版〕』(民事法研究会)
・『これだけは知っておきたい 会社で役立つ日常業務の法律知識
・『株主総会・取締役会・監査役 会社機関の運営と基礎知識』
・『カンタン解説!新会社法の基礎と重要ポイント』(以上、清文社)
・『手形小切手法提要』
・『手形小切手法ダイヤグラム』
・『会社法提要』
・『会社法ダイヤグラム』(以上、早稲田経営出版)
・『違法営業活動防止ハンドブック」(ダイヤモンド社)

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