〔税理士・会計士が知っておくべき〕
情報システムと情報セキュリティ
【第11回】
「海外拠点への基幹システム導入を成功させるために」
公認会計士 五島 伸二
海外進出の流れは止まらない
ここ数年続いた円高の影響もあって、製造業が国内生産から撤退してアジアを中心とした海外に生産拠点を設ける動きが続いた。大企業はもちろん、その下請企業である中小企業も海外に拠点を作るようになり、その流れは、最近では流通業にまで及んでいる。
今後、円安傾向が続いたとしてもこの流れは止まらないだろう。海外、特にアジアの新興国は、流通業にとっては今後も成長が期待される有望なマーケットとして、製造業にとってはより消費地に近い生産拠点として、いずれも魅力的な進出先だからである。
企業が海外への投資に重点をおく傾向が続くのであれば、長期的に抑制傾向にあるIT投資予算も海外分野により多く配分するのが合理的である。
本稿では、今後、多くの企業が直面するであろう海外拠点における情報システムに関する課題と、基幹システム導入の重要なポイントについて説明する。
海外進出する企業が抱える情報システムの課題
海外に拠点を作った当初は、まず製造活動や販売活動を立ち上げることが主眼になり、情報システムの整備に関しては優先度が低くなるのが通常である。現地で使われている安価なパッケージを導入したり、エクセルなどで手管理して業務を回すといったことが多いようである。
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