税理士ができる
『中小企業の資金調達』支援実務
【第13回】
「金融機関提出書類の作成ポイント(その5 事業計画書)」
~形式面のポイント~
公認会計士・中小企業診断士・税理士
西田 恭隆
前回まで、金融機関に提出する書類として、実績に関わる書類、すなわち決算書及び合計残高試算表の説明を行ってきた。今回から、将来予測に関する書類について解説していく。その書類とは、事業計画書及び資金繰り表である。今回はまず、事業計画書の形式面にかかるポイントについて説明し、次回、【第14回】で内容面にかかるポイントを述べる。金融機関が最も重視する資金繰り表は【第15回】で解説する。
事業計画書作成の流れは、【第3回】で説明したけれども、もう一度、事業計画書とは何か、その作成の流れを簡単に説明しておく。
事業計画書とは、会社が今後、どのような事業を行って売上と利益をあげる予定なのかを表す書類である。金融機関に対しては、融資資金の必要性、資金を使う目的、返済可能性を伝える道具となる。事業計画書は大きく2つの部分、事業内容を文章で説明する部分と、それを売上高や利益額などの計数で説明する部分から構成される。計数部分は、まず簡易キャッシュフローの考えを使って、返済に必要な利益と売上を算出する。それを上回る年間売上、年間利益を立てて年次事業計画書とし、季節変動を加味して、月次事業計画書に落とし込んでいく。
事業計画書の構成に従い、まずは文章部分の形式についてポイントを解説する。続いて、計数部分のポイントを述べる。日本政策金融公庫等のホームページで事業計画書のひな形が入手できるので、それを手元に置きながら本稿を読んで頂いた方が、理解しやすいと思う。
形式面のポイント①:文章部分に記載する事項
文章部分の形式は、特にルールが定められているわけではなく、自由である。しかし、記載する内容は概ね決まっており、「会社概要」、「事業内容」、「強みやセールスポイント」、「事業スケジュール」等を記載するのが定番である。
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