公開日: 2021/01/07 (掲載号:No.401)
文字サイズ

〈知識ゼロからでもわかる〉ブロックチェーン技術とその活用事例 【第1回】「ブロックチェーンの基礎知識」

筆者: 松澤 公貴

〈知識ゼロからでもわかる〉

ブロックチェーン技術その活用事例

【第1回】

「ブロックチェーンの基礎知識」

 

公認会計士・公認不正検査士
松澤 公貴

 

はじめに

ブロックチェーンは、全ての取引履歴を信頼性のある形で保存し続けるための技術であり、透明性が高く、データの改ざんが極めて難しく、かつ仕組みが停止する可能性が極めて低い等の利点があることが実証されている。

株式会社グローバルインフォメーションの調査によると、世界のブロックチェーン市場規模は、2020年の30億米ドルから、2025年までに397億米ドルまで拡大し、予測期間中の年平均成長率(CAGR)は67.3%と予測されている。予測からもわかるように、ブロックチェーン技術は、暗号資産(仮想通貨)であるビットコインが生まれてから実際に活用され、その利便性から暗号資産(仮想通貨)以外においても、徐々に我々の日常に浸透してきており、今後も必要な技術であることがうかがえる。

本連載では、「ブロックチェーン」技術の特徴などを簡潔に説明し、暗号資産(仮想通貨)以外のあらゆる業界への応用が始まっているブロックチェーンの活用事例を紹介しながら、概説を行うこととする。

 

1 概要

ブロックチェーンとは情報通信ネットワーク上にある端末同士を直接接続して、取引記録につき暗号技術を用いて分散的に処理・記録するデータベースの一種であり、「ビットコイン」等の暗号資産(仮想通貨)に用いられている基盤技術である。一般社団法人日本ブロックチェーン協会は広義のブロックチェーンを「電子署名とハッシュポインタを使用し改竄検出が容易なデータ構造を持ち、且つ、当該データをネットワーク上に分散する多数のノード(※1)に保持させることで、高可用性及びデータ同一性等を実現する技術」と定義している。

(※1) ノード(Node)とは、P2Pネットワークに参加するコンピュータ又は参加者のこと。

「分散型台帳」とも呼ばれるブロックチェーンは、中央管理を前提としている従来のデータベースとは異なり、常に同期されており中央を介在せずデータが共有できるので参加者の立場がフラットであるという特徴を備えている。

この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員(プレミアム
会員又は一般会員)としてのログインが必要です。
通常、Profession Journalはプレミアム会員専用の閲覧サービスですので、プレミアム
会員のご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。

プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。

〈知識ゼロからでもわかる〉

ブロックチェーン技術その活用事例

【第1回】

「ブロックチェーンの基礎知識」

 

公認会計士・公認不正検査士
松澤 公貴

 

はじめに

ブロックチェーンは、全ての取引履歴を信頼性のある形で保存し続けるための技術であり、透明性が高く、データの改ざんが極めて難しく、かつ仕組みが停止する可能性が極めて低い等の利点があることが実証されている。

株式会社グローバルインフォメーションの調査によると、世界のブロックチェーン市場規模は、2020年の30億米ドルから、2025年までに397億米ドルまで拡大し、予測期間中の年平均成長率(CAGR)は67.3%と予測されている。予測からもわかるように、ブロックチェーン技術は、暗号資産(仮想通貨)であるビットコインが生まれてから実際に活用され、その利便性から暗号資産(仮想通貨)以外においても、徐々に我々の日常に浸透してきており、今後も必要な技術であることがうかがえる。

本連載では、「ブロックチェーン」技術の特徴などを簡潔に説明し、暗号資産(仮想通貨)以外のあらゆる業界への応用が始まっているブロックチェーンの活用事例を紹介しながら、概説を行うこととする。

 

1 概要

ブロックチェーンとは情報通信ネットワーク上にある端末同士を直接接続して、取引記録につき暗号技術を用いて分散的に処理・記録するデータベースの一種であり、「ビットコイン」等の暗号資産(仮想通貨)に用いられている基盤技術である。一般社団法人日本ブロックチェーン協会は広義のブロックチェーンを「電子署名とハッシュポインタを使用し改竄検出が容易なデータ構造を持ち、且つ、当該データをネットワーク上に分散する多数のノード(※1)に保持させることで、高可用性及びデータ同一性等を実現する技術」と定義している。

(※1) ノード(Node)とは、P2Pネットワークに参加するコンピュータ又は参加者のこと。

「分散型台帳」とも呼ばれるブロックチェーンは、中央管理を前提としている従来のデータベースとは異なり、常に同期されており中央を介在せずデータが共有できるので参加者の立場がフラットであるという特徴を備えている。

この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員(プレミアム
会員又は一般会員)としてのログインが必要です。
通常、Profession Journalはプレミアム会員専用の閲覧サービスですので、プレミアム
会員のご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。

プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。

連載目次

筆者紹介

松澤 公貴

(まつざわ・こうき)

松澤綜合会計事務所 代表
公認会計士・税理士・行政書士・日本証券アナリスト協会認定アナリスト・公認不正検査士

大手会計事務所の執行役員を経て現職。

M&A、事業・企業再編時等におけるデューデリジェンス、株式価値評価、IPO支援業務等の多数で多様なコンサルティング経験がある。また、粉飾決算、資産横領等の不正調査業務に関しては相当数の経験があり、案件数は500件を超え、不正関与者へのインタビューは2,000人にも及ぶ。

日本公認会計士協会に設置されている経営研究調査会の「不正調査専門委員会」において専門委員会長に就任した経験があり、「不正調査ガイドライン」(日本公認会計士協会)の作成に関与している。

【著書】
『実務事例 会計不正と粉飾決算の発見と調査』(2017年、日本加除出版)

関連書籍

生産性向上のための建設業バックオフィスDX

一般財団法人 建設産業経理研究機構 編

事例で学ぶ暗号資産・NFT・メタバースの会計税務Q&A70選

税理士 延平昌弥 著 税理士 山田誠一朗 著 税理士 髙橋健悟 著 税理士 藤原琢也 著 税理士 田村光裕 著 税理士 山中朋文 著

CSVの “超” 活用術

税理士・中小企業診断士 上野一也 著

税理士との対話で導く 会社業務の電子化と電子帳簿保存法

税理士 上西左大信 監修 公認会計士・税理士 田淵正信 編著 公認会計士 藤田立雄 共著 税理士 山野展弘 共著 公認会計士・税理士 大谷泰史 共著 公認会計士・税理士 圓尾紀憲 共著 公認会計士・税理士 久保 亮 共著

記事検索

メルマガ

メールマガジン購読をご希望の方は以下に登録してください。

#
#