《速報解説》
非上場株式評価改正に係る第6回有識者会議にて
残余利益方式の具体的計算方法と試算結果が開示される
~経済産業省・中小企業庁は見直しに対する意見を公表~
税理士 柴田 健次
国税庁は令和8年9月16日、「取引相場のない株式の評価に関する有識者会議」の第6回を開催し、その資料が公開された。
1 はじめに
第5回有識者会議において、国税庁は「これまでの議論を踏まえた、国税庁の考える評価の見直しの方向性」として、(イ)規模別区分の廃止と単一評価方式への一本化、(ロ)類似業種比準方式の存置は困難、(ハ)インカムアプローチ(残余利益方式)を主軸とする、(ニ)簿価純資産ベースで評価する、という4点の骨格を明示した。これに対し、第6回有識者会議では、第5回で示された残余利益方式の具体的な計算方法および技術的検討事項が詳細に議論された点で、改正の具体化がさらに進展した会議となった。
特に注目すべきは、加算期間5年程度・法人税申告書ベース等の具体的計算方法の提示と、実際のデータに基づく試算結果の開示である。
本稿では、第6回資料の要点を整理し、改正の具体化状況を読み解く。改正時期については、これまでの速報においても申し上げたとおり、令和9年度税制改正大綱において法人版事業承継税制の見直しと併せて議論がなされ、令和9年中に非上場株式の評価方法を明らかにしたうえで、令和10年の相続・遺贈・贈与から適用されるものと筆者は推測している。
2 第6回会議の検討事項
第6回資料は、「評価方法の見直しに当たり検討すべき主な論点」を提示したうえで、残余利益方式および特定の評価会社に関する具体的検討事項について議論した。第7回会議以降で想定される論点として、①純資産価額方式、②還元率、③配当還元方式(少数株主)の3項目が挙げられている。
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