公開日: 2018/08/02 (掲載号:No.279)
文字サイズ

[IFRS適用企業の決算書から読み解く]収益認識会計基準導入で売上高はどうなる? 【第3回】「「特大ハンバーガー、10分で完食したら無料!」は変動対価だった」

筆者: 石王丸 周夫

[IFRS適用企業の決算書から読み解く]

収益認識会計基準導入
売上高どうなる?

【第3回】

「「特大ハンバーガー、10分で完食したら無料!」は変動対価だった」

 

公認会計士 石王丸 周夫

 

◆値段は1つではない

「特大ハンバーガーを10分で完食したら無料」といったたぐいのキャンペーンをたまに見かけます。そんな時に気になるのが、その店の売上高の計上方法です。

ハンバーガーの売価を1個2,000円とすると、以下の2つの方法が考えられます。

総額で計上する方法

まず、ハンバーガーを客に引き渡した時点で2,000円(@2,000円×1個)を売上計上する。この客が10分以内に完食できなければ、会計処理はこれでおしまいだが、客が見事完食すれば、代金の2,000円は受け取れないので、2,000円を集客費用と考えて販売費及び一般管理費に計上し、利益を0円とする。

純額で計上する方法

まず、ハンバーガーを客に引き渡した時点で2,000円(@2,000円×1個)を売上計上する。客がチャレンジに失敗すれば、売上高は2,000円のままだが、成功した場合は代金の2,000円を受け取れないので、売上から2,000円を控除し、売上高を0円とする。

どちらが正しいのかは、このあと見ていきたいと思いますが、それにしてもずいぶん高いハンバーガーですね。いったいどんなハンバーガーなんでしょうか。1個2,000円ですからね。しかし、完食すれば無料ですから、10分でたいらげる自信があれば、定価は0円になります。

つまり、この特大ハンバーガーの値段は、1つではないのです。

この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員(プレミアム
会員又は一般会員)としてのログインが必要です。
通常、Profession Journalはプレミアム会員専用の閲覧サービスですので、プレミアム
会員のご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。

プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。

[IFRS適用企業の決算書から読み解く]

収益認識会計基準導入
売上高どうなる?

【第3回】

「「特大ハンバーガー、10分で完食したら無料!」は変動対価だった」

 

公認会計士 石王丸 周夫

 

◆値段は1つではない

「特大ハンバーガーを10分で完食したら無料」といったたぐいのキャンペーンをたまに見かけます。そんな時に気になるのが、その店の売上高の計上方法です。

ハンバーガーの売価を1個2,000円とすると、以下の2つの方法が考えられます。

総額で計上する方法

まず、ハンバーガーを客に引き渡した時点で2,000円(@2,000円×1個)を売上計上する。この客が10分以内に完食できなければ、会計処理はこれでおしまいだが、客が見事完食すれば、代金の2,000円は受け取れないので、2,000円を集客費用と考えて販売費及び一般管理費に計上し、利益を0円とする。

純額で計上する方法

まず、ハンバーガーを客に引き渡した時点で2,000円(@2,000円×1個)を売上計上する。客がチャレンジに失敗すれば、売上高は2,000円のままだが、成功した場合は代金の2,000円を受け取れないので、売上から2,000円を控除し、売上高を0円とする。

どちらが正しいのかは、このあと見ていきたいと思いますが、それにしてもずいぶん高いハンバーガーですね。いったいどんなハンバーガーなんでしょうか。1個2,000円ですからね。しかし、完食すれば無料ですから、10分でたいらげる自信があれば、定価は0円になります。

つまり、この特大ハンバーガーの値段は、1つではないのです。

この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員(プレミアム
会員又は一般会員)としてのログインが必要です。
通常、Profession Journalはプレミアム会員専用の閲覧サービスですので、プレミアム
会員のご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。

プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。

連載目次

筆者紹介

石王丸 周夫

(いしおうまる・のりお)

公認会計士
石王丸公認会計士事務所

1968年生まれ。
1991年、慶応義塾大学商学部卒業。
1990年から2004年まで、監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)にて会計監査実務に従事し、多くの企業を担当。
2004年に石王丸公認会計士事務所開業。現在は、監査や上場企業へのディスクロージャー・コンサルティングを中心に活動している。

【主な著作】
・『気候変動リスクと会社経営 はじめの一歩
・『経理財務担当者、士業のための 最短で導き出す分配可能額
・『パターン別 計算書類作成「うっかりミス」の防ぎ方
・『会社の姿が浮かびあがるカンタン経営分析 決算書あぶり出し分析法』(以上、清文社)

   

関連書籍

法人税事例選集

公認会計士・税理士 森田政夫 共著 公認会計士・税理士 西尾宇一郎 共著

「おかしな数字」をパッと見抜く会計術

公認会計士 山岡信一郎 著

会計税務便覧

日本公認会計士協会東京会 編

重点解説 法人税申告の実務

公認会計士・税理士 鈴木基史 著

演習法人税法

公益社団法人 全国経理教育協会 編

【電子書籍版】法人税事例選集

公認会計士・税理士 森田政夫 共著 公認会計士・税理士 西尾宇一郎 共著

事例で解説 法人税の損金経理

税理士 安部和彦 著

【電子書籍版】会計税務便覧

日本公認会計士協会東京会 編

会社法決算書 作成の手引

東陽監査法人 編

あっという間に経営分析‼

税理士 黒永哲至 著

法人税申告書と決算書の作成手順

税理士 杉田宗久 共著 税理士 岡野敏明 共著

キャッシュレス決済のしくみと会計実務

EY新日本有限責任監査法人 編

記事検索

メルマガ

メールマガジン購読をご希望の方は以下に登録してください。

#
#