[IFRS適用企業の決算書から読み解く]
収益認識会計基準導入で
売上高はどうなる?
【第3回】
「「特大ハンバーガー、10分で完食したら無料!」は変動対価だった」
公認会計士 石王丸 周夫
◆値段は1つではない
「特大ハンバーガーを10分で完食したら無料」といったたぐいのキャンペーンをたまに見かけます。そんな時に気になるのが、その店の売上高の計上方法です。
ハンバーガーの売価を1個2,000円とすると、以下の2つの方法が考えられます。
▷総額で計上する方法
まず、ハンバーガーを客に引き渡した時点で2,000円(@2,000円×1個)を売上計上する。この客が10分以内に完食できなければ、会計処理はこれでおしまいだが、客が見事完食すれば、代金の2,000円は受け取れないので、2,000円を集客費用と考えて販売費及び一般管理費に計上し、利益を0円とする。
▷純額で計上する方法
まず、ハンバーガーを客に引き渡した時点で2,000円(@2,000円×1個)を売上計上する。客がチャレンジに失敗すれば、売上高は2,000円のままだが、成功した場合は代金の2,000円を受け取れないので、売上から2,000円を控除し、売上高を0円とする。
どちらが正しいのかは、このあと見ていきたいと思いますが、それにしてもずいぶん高いハンバーガーですね。いったいどんなハンバーガーなんでしょうか。1個2,000円ですからね。しかし、完食すれば無料ですから、10分でたいらげる自信があれば、定価は0円になります。
つまり、この特大ハンバーガーの値段は、1つではないのです。
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