検索結果

詳細検索絞り込み

ジャンル

公開日

  • #
  • #

筆者

並び順

検索範囲

検索結果の表示

検索結果 11104 件 / 5331 ~ 5340 件目を表示

M&Aに必要なデューデリジェンスの基本と実務-財務・税務編- 【第31回】「正常収益力分析」

M&Aに必要な デューデリジェンスの基本と実務 -財務・税務編-   公認会計士 石田 晃一   ←(前回) | (次回)→   第4節 正常収益力の把握 【第31回】 「正常収益力分析」   ▷正常収益力を把握することの意味 「正常収益力」とは、買収対象となる企業又は事業の定常状態における継続的な収益力を指す。 具体的には、過年度の業績に混在している非経常的な項目や一過性の取引、経済合理性のない取引や新規事業/撤退予定の事業から生じる項目等を峻別して除外することで、買収後の企業/事業が買い手企業のもとで稼ぎ出すであろう収益力を把握することが分析の主眼となる。 正常収益力の把握は、買収対象となる企業が本来的に有する「実力値」、すなわち定常状態における継続的な収益基盤を基礎として生み出される収益性の程度を分析することであり、当該分析を通じて、対象企業の買収後に買い手が享受し得るであろう収益の果実を把握するとともに、買収対象企業の対価の算定基礎となるべき収益性の見極めを行う重要な要素となる。 当該分析の結果、得られた正常収益力は、マルチプル法/DCF法(※)に基づく事業価値分析の基礎データとなる。 (※) 「DCF法」については、本連載の【第3回】を参照。   ▷正常収益力の測定 正常収益力は何をもって測定すべきであろうか。 測定指標としては、簡易キャッシュフローとして正常化調整後のEBITDA(利払税金償却前利益/償却前営業利益)を算出することが多い。 DCF法による事業価値評価を行うに際しては、正常収益力としては正常化調整後のFCF(フリーキャッシュフロー)として算出されることが望ましいが、この場合、正常運転資本や恒常的な設備投資水準に関する分析が別途必要となること等から、簡便的なキャッシュフローとしてEBITDAをベースとした正常化が行われることが一般的である。 ただし、当然のことながら、正常運転資本や設備投資実績等に関する分析も別途実施する必要がある。正常運転資本に関する解説は、本連載の【第4回】を参照されたい。   ▷正常化調整の対象とされる項目 正常収益力の算出に必要な調整項目としては、以下のような項目が挙げられる。 ◎非経常的な取引や一過性の取引(イベント特需等) 分析対象とされる期間内に、単発的な大口取引が発生していたり、特殊な取引が含まれている場合には、こうした取引を除外して平準化する必要がある。ただし、表面上「単発的な取引」であったとしても、当該取引の発生が今後も期待し得る場合には、これを調整項目として除外しないことも検討すべきであろう。 同様に、イベント特需のような取引が混在している場合、これが一過性のものであれば調整対象として除外すべきものとなるが、「イベント」が経済周期等に応じて数年おきに発生する場合等は、これも調整項目として除外すべきものとはいえない。 【実務事例31-1】 大規模石油化学プラントの構造部材を販売しているK電機では、得意先のプラントで数年おきに「定期修繕」が発生し、該当する年度の業績が上振れする傾向があった。ただし、国内需要の減退等を受け、得意先でも「定期修繕」の年度に発注する部材の総額は徐々に減少傾向にあったことから、合理的に情報入手が可能な期間を遡って「定期修繕」需要を把握し、減少トレンドを分析した。 ◎会計処理の相違に基づく変動 例えば、不良在庫の処分損を特別損失として計上していたり、年度によってはこれを(原価性ありとして)売上原価の内訳項目として計上している等、会計処理の相違が業績に影響を与えている場合、これらは平準化して把握されるべきである。 同様に会計処理方法の変更により表面上の業績に変動が生じているような場合には、当該変更内容についても比較可能な状態に補正すべきである。 【実務事例31-2】 買収対象企業M社は短期間のうちにM&Aで企業グループを急速に拡大しており、連結ベースの損益は急成長していた。当該成長力が実力値であるか否かを見極めるため、連結対象となっている企業の過年度損益を連結対象となる以前からみなし連結したところ、収益性はむしろ鈍化しつつあることが判明した。 ◎為替や相場価格の変動要因 為替相場や原油価格、鉄鋼製品などの原材料相場が業績に影響を与えている場合には、これらも調整対象とすべき余地がある。ただし、こうした要因は通常、買い手企業にとっても全く同条件の外部環境要因であることから、業績変動要因ではあるものの、正常化調整の対象とはならない場合も多い。 調整項目とされるのは、例えば、買い手が外貨建てで輸入取引を行っているのに対して、買収対象企業は円建てで輸入を行っていたり、買収対象企業が先物予約取引等を行っていたり、相場の乱高下時に直物取引のみしか行っていないような場合等、相場変動リスクの負担の仕方に相違がある場合等が挙げられよう。 ◎アームレングス・ルール 前回解説した「アームレングス・ルール」に該当しない取引も正常化調整の対象となる余地がある。買収対象企業が取引先と特殊な取引条件で締結している契約がM&A実行後は解消され継続しない場合には、当該取引は独立第三者間における一般取引条件に補正する必要がある。 EBITDAには影響を与えないものの、例えば売掛金の回収期間が異常に長い等の場合にはFCFへの影響を踏まえればこれも調整項目の一種となり得るだろう。 ◎スタンドアローン・イシュー 同様に前回解説した「スタンドアローン・イシュー」についても正常化調整の対象項目とされる場合が多い。例えば、M&Aによってそれまで所属していた企業グループから離脱することで、それまで低廉な対価で利用可能であったネットワーク環境やソフトウェア環境がそのままでは利用できなくなるような場合には、買収者側でこれに代わる環境を用意する必要があるため、追加で発生するであろう費用負担については調整項目とされることになる。   ▷正常化分析が必要となる期間 一概には言えないが、単年度の分析のみでは何が「定常的」か判断がつかないはずであるから、定常的な状態が少なくとも数期間、継続している必要がある。 一般論でいえば、3年~5年程度の分析は必要といえるだろう。   ▷正常収益力分析に必要なこと 買収対象企業/事業が実際に稼ぎ出したキャッシュフローが、どのようなビジネスモデルに基づくものであるかについての分析手法は前々回解説したが、正常収益力の分析はこうした買収対象企業のビジネスモデルの理解が不可欠である。こうした「収益の源泉」が生み出す価値の本質を理解することが、当該企業又は事業が本来的に有する収益力の理解に密接に関わってくるためであり、いわば「本質的な収益力」の理解なくして「正常収益力」の把握は行い得ないといえよう。 (了)

#No. 330(掲載号)
#石田 晃一
2019/08/08

経理担当者のためのベーシック会計Q&A 【第151回】金融商品会計⑰「払込資本を増加させる可能性のある部分を含む複合金融商品(新株予約権)の会計処理」

経理担当者のための ベーシック会計Q&A 【第151回】 金融商品会計⑰ 「払込資本を増加させる可能性のある部分を含む 複合金融商品(新株予約権)の会計処理」   仰星監査法人 公認会計士 小林 清人     〈事例による解説〉   〈会計処理〉(単位:千円) ① 発行時 ◆X2年4月1日 (※1) 新株予約権@10,000円×発行数1,000個 ② 権利行使時 ◆X2年7月31日 (※2) 権利行使価額@10,000円×600個×5株 (※3) 新株予約権@10,000円×600個 ③ 失効時 ◆X3年3月31日 (※4) 新株予約権@10,000円×400個   〈会計処理の解説〉 現金のみを対価として受け取る新株予約権を発行する場合は、「適用指針第17号」に従って会計処理を行います。 発行時、新株予約権の払込金額は、「新株予約権」として純資産の部に表示します(上記「①発行時」参照)。 新株予約権は、将来権利行使された場合に、払込資本となる可能性がある一方、権利が失効した場合には払込資本とならない可能性もあります。また、返済義務がある負債でもないため、純資産の部に表示します(企業会計基準第5号「貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計基準」22項参照)。 新株予約権が行使され、新株を発行する場合の会計処理は、当該新株予約権の発行に伴う払込金額と新株予約権の行使に伴う払込金額を、資本金又は資本金及び資本準備金に振り替えます(上記「②権利行使時」参照)。なお、今回のケースでは、すべて資本金としています。 新株予約権が行使されずに権利行使期間が満了し、当該新株予約権が失効したときは、当該失効に対応する額を失効が確定した会計期間の利益(原則として特別利益)として処理します(上記「③失効時」参照)。   〈留意点〉 会計上、純資産の部に計上する新株予約権に関する取引には様々なものがありますが、今回取り上げたものは、「現金のみを対価として受け取る新株予約権を付与する」場合の取引です。 従前、権利確定条件付き有償新株予約権(いわゆる「有償ストック・オプション」)は、発行時に従業員等から現金の払込みがあることから、「適用指針第17号」に従って処理する実務が見られましたが、今般、実務対応報告第36号の公表により、権利確定条件付き有償新株予約権は従業員等への報酬として付与される性質があることから、ストック・オプションに準じた会計処理を行うことになります。 なお、具体的な有償ストック・オプションの会計処理は、本連載の「【第149回】 ESOP③「従業員等に対する権利確定条件付き有償新株予約権を付与する取引の会計処理」」をご参照ください。   (了)

#No. 330(掲載号)
#小林 清人
2019/08/08

税務争訟に必要な法曹マインドと裁判の常識 【第9回】「裁判手続の類型からみた税務訴訟の位置付け」

税務争訟に必要な 法曹マインドと裁判の常識 【第9回】 「裁判手続の類型からみた税務訴訟の位置付け」   弁護士 下尾 裕   【第3回】~【第8回】までは、税務訴訟における裁判所の価値判断や傾向について説明してきたが、今回は、税務訴訟の特徴等をより深く理解していただく意味で、読者の皆様がしばしば目にする他の裁判手続等の概要について解説した上、改めて税務訴訟の位置付け等について検討する。   1 裁判所の関与する手続の種類 裁判手続のうち、代表的なものとしては、民事事件、家事事件、行政事件及び刑事事件があり、これら事件分類の差異を大まかに整理すると、以下のとおりとなる。 (※1) 死者を相手方とする親族関係の確認訴訟等、親族関係の訴訟の一部では検察官が関与する場合がある。 (※2) 裁判手続外で事実上和解するケースがある。   2 民事事件の特徴 民事事件は、やや乱暴に整理すると、当事者(原則として、私人)間での財産権等に関連する権利義務に関する紛争を取り扱うものである。 「裁判手続における当事者の主張立証の在り方」という観点で各事件類型相互を比較した場合、最も特徴的であるのは民事事件である。 すなわち、民事事件においては、民法の大原則の1つである私的自治(一定の例外を除き、権利義務関係を当事者の意思により決めることができるという考え方)を前提に、何を裁判所に判断してもらうか、何を主張し、どのような証拠を出すかがすべて当事者に委ねられている。 それゆえ、裁判所は、当事者が民事訴訟に提出した主張立証の範囲でのみ判断を行うことになり、自らに有利な法律上の効果を主張しようとする者は、自ら主張立証を尽くす必要が生じる。 このあたりの特徴を理解するため、以下のような設例を検討してみたい。 この設例では、結論から言えば、①裁判所は、売買代金の請求を認めることはできない(貸金請求を認める必要がある)、②Yが自ら、Xがお金を貸したことを裏付ける自らに不利な証拠を出さない限り、Xの請求は認められないということになる。 一般に、裁判所は、真実を判断する役割があるかのような印象がある読者も多いと思われるが、特に民事訴訟では、仮に客観的な真実に反していても、請求の直接の根拠となる事実について当事者が争っていなければ、そのまま判決の基礎としなければならず、必ずしも真実を追い求めるわけではないことにご留意いただきたい。   3 家事事件の特徴 家事事件についても、基本的には民事事件と同様に、当事者間(私人)の紛争を解決する手続であるが、親族・相続関係に関する紛争を対象とする(それゆえ、法人は原則として当事者にはならない)点において差異がある。 親族・相続関係については、財産権の紛争とは異なり、例えば、扶養義務の存否等に繋がる親子関係の判断等、公益的な判断が含まれる場合があったり、また、成年後見制度適用の場面等、裁判所に後見的な役割が期待される場面もある。 これを踏まえ、家事事件においては、裁判所が当事者の主張立証の範囲等に必ずしも拘束されるわけではなく、また、時には自ら必要な証拠を調査する(職権で証拠調べをする)ことも可能とされている。 ただ、現実問題としては、当事者は自らに有利な事実関係を積極的に明らかにしなければ裁判所には理解してもらえないことから、事実上、その主張立証を行う必要が生じることになる。   4 行政事件・刑事事件の特徴 行政事件・刑事事件は、当事者間の紛争を解決する手段である民事事件・家事事件とは異なり、国が行政処分又は刑罰等により国民の権利・利益を制限することの可否を判断するための裁判手続である。 こうした構造上、行政処分又は刑事処分を基礎づける事実関係等の立証責任は、原則として国民の権利・利益を制限する行政庁側が負担することになる。 その中でも特に刑事事件については、国民の受ける不利益が非常に大きいことから、検察官には事実関係の存否について高度な立証が要求される上に、提出できる証拠に関するルールも非常に厳格である。主なところでは、刑事事件においては、当事者の言い分を書面にまとめた書類や供述録取書のようなものは「伝聞証拠」(≒又聞きの証拠)と呼ばれ、相手方当事者が同意するか又は刑事訴訟法に定める一定のルールに適合する場合のみ証拠として採用されるルールとなっている。 一方、行政訴訟においては、主張立証については刑事事件ほど厳格なルールはなく、裁判所が職権で証拠調べを行うことができるほかは、基本的には民事訴訟と同じルールで審理が進められる。   5 行政事件としての税務訴訟 では、税務訴訟は上記4類型のうち、どの類型に分類されるのであろうか。 既に読者の皆様もお分かりかと思うが、結論から言えば、税務訴訟は、民事事件に分類される国家賠償請求訴訟等を除き、行政事件に分類される。既に【第3回】で述べたとおり、課税処分取消訴訟を例にとれば、裁判所の審判対象は「課税処分の違法性一般」であり、租税法を判断の前提として、行政事件訴訟法の特別法である国税通則法の定める手続に則って審理がなされることになる。 税務訴訟が行政訴訟であることを踏まえた特徴については、【第6回】において「裁判所の判断過程の特徴」として整理した箇所と一部重なるが、整理すると以下のとおりである。 (1) 主張立証責任が主に課税庁側にある【特徴①】 この点は、既に上記「4」の項で述べたとおり、課税処分は国民に不利益を科す処分であることから、課税処分の根拠となる事実関係については、基本的に課税庁側に主張立証責任があると考えられている。 ただ、現実問題として、納税者が課税処分を争う場面では、課税庁が納税者とは異なる事実関係を前提に課税を行う場合が多く、この場合、納税者側は自らの認識する事実関係を積極的に主張していく必要に迫られる場面がほとんどである。 その意味では、ここで課税庁側に課される主張立証責任は、課税庁側が十分な主張立証を出来なければ、納税者に有利に判断されるという意味であって、納税者が積極的に事実関係の説明等をしなくてよいという意味ではないことに留意されたい。 (2) 裁判所は当事者の主張及び提出証拠に必ずしも拘束されない【特徴②】 税務訴訟を含む行政訴訟では、裁判所は、原則として当事者の主張立証の範囲で判断を行うが、民事訴訟と異なり、自らの判断で証拠調べを行うことは認められている。 具体的には、裁判所は、税務訴訟においては当事者の主張した事実を前提に判断を行い、請求の直接の根拠となる事実(課税要件を基礎づける事実)について当事者に争いがない場合には、そのまま判断の基礎とする必要がある。 一方、証拠については、必ずしも当事者の提出したものだけで判断する必要はなく、裁判所の判断で証拠を取り調べることも可能とされている。ただ、裁判所は、自ら判決に資する証拠の存否を調査することは困難であることもあり、現実の税務訴訟の現場では当事者に証拠の提出を促す程度の対応に留まっている。 以上を踏まえると、税務訴訟においては、裁判所が独自に証拠の調査等を行うことは期待できないということを念頭に置いて、納税者側において自らに有利な事実又は証拠を積極的に主張立証していく必要がある。 (3) 原則として和解ができない【特徴③】 国税通則法(さらには同法が準用する行政事件手続法)には、民事訴訟法等とは異なり裁判上の和解の制度が設けられておらず、基本的には判決によって結論を下す建付けとなっている。 ただし、実際には、課税庁側が、裁判所からの勧告等を踏まえ、裁判外で課税処分の全部又は一部を取り消すことにより、裁判外で和解したのと同様の処理を行ったケースが存在する模様であり、判決以外での解決が一切存在しないわけではない。 *  *  * 次回以降は、これまでの総決算として、読者の皆様が税務訴訟を見据えるための留意点として、いつどのような場面で“法曹マインド”を活用していくかということについて、整理していきたい。 (了)

#No. 330(掲載号)
#下尾 裕
2019/08/08

〔“もしも”のために知っておく〕中小企業の情報管理と法的責任 【第17回】「退職者による情報の持出しに対する防止策」

〔“もしも”のために知っておく〕 中小企業の情報管理と法的責任 【第17回】 「退職者による情報の持出しに対する防止策」   弁護士 影島 広泰   -Question- 退職する従業員が転職先に自社の情報を持ち出さないようにするためには、どこに注意して対策を講じればよいでしょうか。 -Answer- 退職者の情報の持出しについては、前回述べた従業員向けの対策に加えて、速やかなアクセス権の制限、ログの集中的な確認、秘密保持契約や競業避止義務契約の締結などが重要になります。 顧客名簿や製造のノウハウなどが競合他社に持ち出される事例は、退職者によるものであることが多い。今後何年もその会社で働こうと思っている者は、競合他社に自社の秘密情報を漏らしたりしないだろう。「退職する際に顧客名簿を持ち出して転職先で営業攻勢をかける」というのが、秘密情報漏えいの典型例である。そのため、秘密情報を保護するためには、退職する従業員から自社の情報を守るための対策が重要ということになる。 なお、情報漏えいに気をつけなければならない退職者には、定年退職者だけでなく、契約期間や実習期間が満了した派遣労働者や実習生など、自社内での勤務を終了する者が広く含まれるので、注意したい。   1 秘密情報に「近寄りにくくする」ための対策(接近の制御) 前回述べたとおり、経済産業省の「秘密情報の保護ハンドブック」(以下「秘密情報ハンドブック」という)によれば、自社の秘密情報を保護するための5つの対策の1つ目は、「接近の制御」である。 退職者に対して必要となる「接近の制御」は、以下であるとされている(「秘密情報ハンドブック」p.56)。 適切なタイミングで、退職者のアクセス権を制限することは重要である。なぜなら情報にアクセスできなければ、盗むこともできないからである。例えば、退職者のシステムのIDやアクセス権を削除する、入館証やIDカード等を回収し、そのIDカード等では入館できなくなっていることを確認するといった対応を行う。 なお、退職者でも、定年退職者なのか中途退職なのかで現実的なリスクが変わってくる。定年退職の場合はしかるべきタイミングでアクセス権を制限すればよいが、中途退職の場合は、可能であれば申出を受けた後速やかにアクセス権を制限したほうがよい(特に重要な製造ノウハウや顧客名簿等について)。 この点、中小企業の中には、PCのIDとパスワードを複数の従業員で共有しており、そのIDとパスワードを付箋に書いて貼ってあり、退職者が出てもIDとパスワードが変更されていないといった運用になっているところも少なくない。 このような運用では、退職者から情報を守ることは難しくなるし、不正競争防止法の営業秘密として保護されるために必要な「秘密管理性」が認められない危険もあるから、避けたほうがよい。加えて人事異動・退職ごとのパスワード変更やメーラーの設定変更による私用メールへの転送制限、物理的にUSBやスマートフォンを接続できないようにすることなどを併用して行いたい。   2 秘密情報の「持出しを困難にする」ための対策(持出し困難化) 「持出し困難化」については、前回述べた従業員向けの対策(a~j)が、退職者向けにも有効である。 それに加えて、退職者特有の対応として、以下が考えられるとされている(「秘密情報ハンドブック」p.57)。 すなわち、会社貸与の記録媒体やPCやスマホなどの機器を返却させる、ということである。タイミングとしては、定年退職者であればしかるべきタイミングで行えばよいが、中途退職者については退職の申出を受けてから速やかに行ったほうがよい。場合によっては、在職中に使用していたPC等は回収し、実際に退職するまでは初期化された別のPCを新たに貸与して残務に従事させることも考えられる。 なお、退職した従業員等が設定したパスワードが分からずにファイルが開けない、という経験をした方も多いであろう。そうならないように記録媒体や機器の返却時には、内部に保管されたデータのパスワードも退職者に提出させる必要があることに注意したい。   3 漏えいが「見つかりやすい」環境づくりのための対策(視認性の確保) 「視認性の確保」についても、前回述べた従業員向けの対策(a~p)が、退職者向けにも有効である。 それに加えて、退職者特有の対応として、以下が考えられるとされている(「秘密情報ハンドブック」p.58)。 ここで特に重要なのは、「退職をきっかけとした対策の厳格化とその旨の周知」である。具体的には、PCやイントラ等のログについて、退職の申出があった後だけでなく、以前のものも含めて、集中的に確認する対象にする。 上記1で述べたとおり、本来であれば、退職の意向を示した時点で、速やかにアクセス権を制限するのが理想である。もっとも、中小企業の中には、そのような対応は、実務的にも人間関係的にも難しいケースも少なくないであろう。そのようなケースでも、せめて、退職者のログについては集中的な確認を行うことにより、情報漏えいが行われている場合にそれに気づくことができ、漏えいを「未遂」で済ませられる可能性があるからである。 また、退職者に対して、ログについては集中的な確認を行うことをあらかじめアナウンスしておくことにより、情報の持出しに対する強い抑止力が働くことにもなる。   4 「秘密情報と思わなかった」という事態を招かないための対策(秘密情報に対する認識向上) 「秘密情報に対する認識向上」のためにも、退職者から秘密保持契約書(誓約書)等を取得することも重要である。秘密情報ハンドブック(p.60)では、対策として以下が挙げられている。 なお、退職後の「競業避止義務契約の締結」については、それが有効であると認められるためには厳しい要件がある(詳細は、秘密情報ハンドブックの「参考資料5」参照)。 しかし、例えば競合他社に転職した者が、秘密保持契約書に違反して持ち出した顧客名簿を使用しているかどうかを立証することは難しいが、競業避止義務違反であれば、競合他社に転職して職務に従事していることを立証するだけで義務違反を立証できる。特に重要な情報にアクセスできる経営層などとの間では、退職後の競業避止義務を定めた契約書を締結しておくことは、会社にとって大きな武器となる。   5 社員のやる気を高めるための対策(信頼関係の維持・向上等) その他、「信頼関係の維持・向上」のため、以下の対策があるとされている(「秘密情報ハンドブック」p.62)。 「退職金の減額などの社内処分の実施」は、具体的には、競業避止義務契約に反して競合他社に再就職する等、退職後において情報漏えいを行う可能性が高いと認められる場合に、退職金の減額処分や返還請求などが実施されることをあらかじめ社内に知らせておき、それを現実に実施することで、退職者の漏えいに対する危機意識を高めるという対策である。 *  *  * 以上のように会社の情報は、退職する従業員から漏洩するケースが多いことを認識し、本稿を参考に重点的に対策を講じていきたい。 (了)

#No. 330(掲載号)
#影島 広泰
2019/08/08

老コンサルタントが出会った『問題の多い相続』のお話 【第8回】「その相続対策、早計ではありませんか?」~相続増税と時代の流れで、変わる“優先順位”~

老コンサルタントが出会った 『問題の多い相続』のお話 【8回】 「その相続対策、早計ではありませんか?」 ~相続増税と時代の流れで、変わる“優先順位”~   財務コンサルタント 木山 順三   〔あらためて「常識とされる相続対策」について考えてみた〕 高齢化の社会経済情勢や国民の意識の変化を踏まえた改正相続法(「民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律」と「法務局における遺言書の保管等に関する法律」)が、7月から本格的に施行されました(一部未施行)。 また、既に平成27年1月1日以降の相続開始分からは相続税の基礎控除が従前の6割まで引き下げられ、これにより相続税の課税割合はそれ以前の4%から8%へと大幅に増加しています。 これら相続に関する法律の改正は、我々(の人生)に直接降りかかってくるものです。 この連載の【第1回】でも取り上げましたが、法改正や時代の流れ、人の意識の変化を踏まえた相続税の節税対策の是非について、少し別の角度から考察してみたいと思います。   〔世間一般の節税策の現状・・・〕 冒頭述べた相続税の税負担増になってから、特に富裕者層をはじめとして、節税対策により高い関心を示す情勢となってまいりました。 ただし、未だ大半の人たちは、 「自分だけはまだまだ死なない!」 「税金がかかるほど財産がない!」 と、極力(無理やり?)意識の外に置いている状態ではないでしょうか。 本来、節税策は、生前から予測を立て計画しておかねばなりません。 すなわち、生前贈与(学資金・生活資金・夫婦間贈与等)や不動産の活用による相続税に係る評価減策等です。また相続開始後においても、二次相続対策を加味した遺産分割を忘れずにしなければなりません。 しかしながら、富裕者層を除く前述の大半の人たちは、いざとなればとりあえず配偶者控除を活用しさえすれば、相続税を納めなくても良いと思っているのではないでしょうか。 考えてみれば、相続関係というのは常に変化するもので、その節税策にも必ず良い点と悪い点(悪くなる点)があり、その結果、リスクの度合いも変わってくるものです。 簡単な事例をご紹介しましょう。   〔早計な節税対策のほんの一例〕   〔老コンサルタントはこう考える(ただし独断と偏見)〕 相続増税だけでなく、少子高齢化や家族のあり方の変化など見聞きする中で、私の相続対策に対する考え方も変わってきました。 例えば、これまで私が行ってきた、資産家のクライアントに対する遺産分割の優先順位は、次の通りでした。 (当然ながら各家庭の事情により優先順位が変わります。あくまで一例としていただき、節税策ありきでは考えないようにしてください。) 今までの私の遺産分割の考え方 ◎第1順位「まず配偶者に相続させる」 夫の財産を妻に相続させることは、次のような理由で有効と思います。 ◎第2順位「家を引き継ぐものに多く相続させる」 特に昔から代々続いているお家にとっては、「誰が本家として先祖関係の祭祀のお世話をしていくのか」といった問題が生じます。また事業家の場合は、その事業を承継する問題も絡んでくれば、生前から後継者問題等の準備をしておく必要があります。 そうなりますと、その柱となる世話役には、それなりの寄与分割合として多めに認めても良いのではないでしょうか。 しかしながら、これも時代とともに「家制度」を引き継ぐウエイトが低くなってきたことは間違いありません。 ◎第3順位「二次相続も考えて節税策を講じる」 第1順位で述べた「配偶者の税額軽減」を活用すれば、確かに今回の相続(一次相続)における相続税額は大幅に軽減されます。しかし、配偶者に多額の遺産を相続させた場合、その配偶者の死亡時における相続時点(二次相続)では、より一層の税負担を強いられることは必至です。 したがって次回の相続を想定し、一次相続と二次相続の合計相続税額を考えることが大切なのです。 ◎第4順位「法定相続割合で遺産を分ける」 第1順位から第3順位までの検討がなされた後、相続人間で話し合いがつかない場合は、法定相続割合で遺産分割されれば、ある意味においてそれが公平な分割なのかもしれません。 しかしながら、当事者たちに伝えておくことがあります。それは母親(又は父親)の生活が万一困窮するような事態になった折は、その面倒は子供たちが等分にみる義務があるということです。 要は、権利の裏には必ず義務がついてくるものなのです。 これからの私の遺産分割の考え方 上記のような今までの順位付けの考え方が、時代や社会の変化、私自身の老齢化もあいまって、下記のような順位に変わってきました(あくまで私見です)。 ◎第1順位「二次相続も考えて節税策を講じる」 一番オーソドックスな考え方だと思います。税制改正による相続増税も順位上げの要因です。 ◎第2順位「法定相続割合で遺産を分ける」 相続人間の個々人の権利意識の主張が、より一層高まってきたように感じます。 ◎第3順位「まず配偶者に相続させる」 法律的に、配偶者居住権等をはじめ、配偶者への配慮が講じられるようになりました。 ◎第4順位「家を引き継ぐものに多く相続させる」 少子化や独居老人増の社会変化によって、自宅保有の欲求が減少し、空き家対策を講じなければならないような状況です。また、祖先の供養についても散骨・樹木葬等で多様化され、「家制度」の崩壊が進んでいます。   〔ならばこの老コンサルタントの場合は?(自分勝手な独り言)〕 上記のような考え方の変化を受けて、例えば私のような財産極小の老コンサルタントの相続対策を考えますと、結論から言えば、①二次相続も考えて・・・と、③まず配偶者に・・・の併用になるでしょうか。 ただし、節税のための生前贈与はしません。理由は次の2つのリスクがあると考えるためです。 1つは私亡き後、昨今頻発する自然災害で家が倒壊し新築しなければならない場合、妻が相続した遺産を活用することで、二次相続対策にもなります。もちろん「配偶者居住権」等の検討も不要です。 もう1つは、妻が先立ち、私が残された場合です。現在息子夫婦、孫たちと同居していますが、私は「老人ホーム」へ入居する予定です。なぜなら一人残された私が認知症になって、万一亡き妻と息子の嫁を間違えたら大変なことになります(冗談です・・・)。いずれにせよ、ホーム入居費用だけは確保することが必須です。 (了)

#No. 330(掲載号)
#木山 順三
2019/08/08

《速報解説》 監査基準改訂を受け公益法人等の監査実務指針が改正される~「独立監査人の監査報告書」の文例を見直し、医療法人など他の改正実務指針等も順次公表~

《速報解説》 監査基準改訂を受け公益法人等の監査実務指針が改正される ~「独立監査人の監査報告書」の文例を見直し、医療法人など他の改正実務指針等も順次公表~   公認会計士 阿部 光成   Ⅰ はじめに 2019年7月18日付(ホームページ掲載日は7月30日)、日本公認会計士協会は、「非営利法人委員会実務指針第34号「公益法人会計基準を適用する公益社団・財団法人及び一般社団・財団法人の財務諸表に関する監査上の取扱い及び監査報告書の文例」の改正について」を公表した。公開草案に対するコメント対応も公表されている。 これにより、2019年5月10日から意見募集していた公開草案が確定することになる。 これは、「監査基準の改訂に関する意見書」(2018年7月5日、企業会計審議会)及び関連する監査基準委員会報告書の改正を受けたものである。 なお、「医療法人の計算書類に関する監査上の取扱い及び監査報告書の文例」(非営利法人委員会実務指針第39号)の改正など、その他にも同様に、監査基準の改訂に関連する改正がなされているものがあるのでご留意いただきたい。 文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。   Ⅱ 主な改正内容 主な改正内容は、「独立監査人の監査報告書」の文例の改正である。   Ⅲ 適用時期等 2020年3月31日以後終了する事業年度に係る監査から適用する。 (了)

#No. 329(掲載号)
#阿部 光成
2019/08/06

《速報解説》 公認会計士・監査審査会、令和元事務年度版の「監査事務所検査結果事例集」を公表~監査法人GC等を踏まえた業務管理態勢の問題点に係る事例を追加~

《速報解説》 公認会計士・監査審査会、 令和元事務年度版の「監査事務所検査結果事例集」を公表 ~監査法人GC等を踏まえた業務管理態勢の問題点に係る事例を追加~   公認会計士 阿部 光成   Ⅰ はじめに 令和元年7月30日、公認会計士・監査審査会は「監査事務所検査結果事例集(令和元事務年度版)」を公表した。 今回の事例集の特徴は次のとおりである。 「令和元年版 モニタリングレポート」も公表されており、監査法人の状況などについて、会計専門家ではない一般の利用者にもわかりやすく説明がなされている。 事例集は、公認会計士・監査審査会が行う監査事務所の検査で確認された指摘事例等を取りまとめたものであり、基本的に、監査事務所に関する内容である。 本稿では、事例集に記載された事項のうち、一般事業会社における会計処理等においても参考になると考えられるものを紹介する。 なお、文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。   Ⅱ 取締役、監査役、投資者等による活用を期待 事例集は、上場会社等の取締役・監査役や投資者等に対する参考情報の提示という観点から、最近の不正会計事案に関するものも含め、審査会検査で確認された指摘事例を記載し、また、監査事務所の改善取組において前向きな取組例も取り入れているので、会計監査人の適切な評価のために、是非参考にしていただきたいと考えているとのことである。   Ⅲ 個別業務における「問題となった事例」 事例集は、次のような事例について述べている。 会計上の見積りについては、継続して不備が頻出していると述べている。 (了)

#No. 329(掲載号)
#阿部 光成
2019/08/06

《速報解説》 会計士協会、「非営利組織モデル会計基準」を公表~法人形態間の財務報告の相互整合性向上を図る~

《速報解説》 会計士協会、「非営利組織モデル会計基準」を公表 ~法人形態間の財務報告の相互整合性向上を図る~   公認会計士 阿部 光成   Ⅰ はじめに 2019年7月18日付(ホームページ掲載日7月31日)、日本公認会計士協会は、非営利組織会計検討会による報告「非営利組織における財務報告の検討~財務報告の基礎概念・モデル会計基準の提案~」を公表した。これにより、2019年4月26日から意見募集されていた公開草案が確定することになる。 これは、非営利組織における財務報告の在り方に関する「財務報告の基礎概念」と「モデル会計基準」について検討した報告書である。 公開草案に対するコメントの概要及び対応も公表されている。 文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。   Ⅱ 主な内容 非営利組織における財務報告の共通性を高めていく必要性が高まっているとの認識のもとで、非営利組織における財務報告の基礎概念及び非営利組織モデル会計基準(以下「モデル会計基準」という)を提案している。 次の附属資料がある。 公開草案の公表時に、公開草案に対する質問項目が記載されていたことから、各質問項目についてコメント対応が記載されている。公開草案に賛同する意見と否定的な意見が寄せられている。 1 モデル会計基準の位置付け モデル会計基準は、非営利組織に該当する法人に適用される会計基準のモデルとなる枠組みとして位置付けられ、非営利組織に該当する法人に適用される複数の会計基準間の相互整合性を高め、財務報告の目的を達成することを可能とする。 2 企業会計の基準との関係 財務報告の基礎概念、認識及び測定に関する個別論点の検討に当たっては、非営利組織の財務報告目的及び組織特性の反映を基軸としつつ、企業会計との整合性を考慮している。 3 対象組織 モデル会計基準は、民間非営利組織を対象としているので、営利企業及び公共部門に属する経済主体(政府、自治体、独立行政法人その他の政府機関等)は対象組織に含まれない。 また、組織の大小にかかわらず、すべての非営利組織に共通して適用すべき会計の在り方を提示しているものである。 4 財務報告の基礎概念 非営利組織の組織特性、財務報告の目的、有用な財務情報の質的特性、財務諸表の構成要素、認識と測定といった財務報告の基礎となる概念を検討し、「非営利組織における財務報告の基礎概念」として取りまとめている。 資源提供者及び債権者を非営利組織の財務報告における主たる情報利用者と考えている。 非営利組織の財務報告における財務諸表の構成要素である資産、負債、純資産、収益、費用について整理している。そのほか、認識及び測定についても整理している。 5 モデル会計基準 モデル会計基準は、財務報告の基礎概念を受けて、非営利組織において財務諸表を作成するためのルールを定めたものであり、非営利組織の各現行制度、その下に運用されている各会計基準、実務上の取扱いを踏まえて整理し、以下について記載している。 (了)

#No. 329(掲載号)
#阿部 光成
2019/08/01

《速報解説》 監査役協会、昨年7月の前編に続き「『新オレンジ本』から読み解く監査役スタッフ業務の再整理(後編)」を公表~「期末業務」及び「監査役会の運営に関する事項」について検討~

《速報解説》 監査役協会、昨年7月の前編に続き 「『新オレンジ本』から読み解く監査役スタッフ業務の再整理(後編)」を公表 ~「期末業務」及び「監査役会の運営に関する事項」について検討~   公認会計士 阿部 光成   Ⅰ はじめに 2019年7月25日付(ホームページ掲載日は7月30日)で、日本監査役協会の本部監査役スタッフ研究会は、「『新オレンジ本』から読み解く監査役スタッフ業務の再整理(後編)」を公表した。 これは、2018年7月26日付(ホームページ掲載日は7月31日)の「『新オレンジ本』から読み解く監査役スタッフ業務の再整理(前編)」に続くものであり、「監査役監査と監査役スタッフの業務」(通称「新オレンジ本」)を精読し、改めてスタッフ業務を見つめ直すことを通じて、時代の変化に対応し継続的にスタッフ業務の品質を維持・向上していけるよう、スタッフ業務の再整理に取り組んだものである。 表紙を含めて67ページあるので、以下では主な内容について解説することとする。 文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。   Ⅱ 期末業務 1 期末監査スケジュール策定 期末監査スケジュール策定の際の具体的な工夫や、事業報告等の監査などの多くの項目について、具体例が記載されている。 例えば、事業年度末日から株主総会終了後までの約3ヶ月間を期末監査期間と対応させて、取締役会や監査役会の開催日、事業報告や計算関係書類等の受領予定日等を記載したスケジュール表を策定している会社があるとのことである(1ページ)。 また、次のような工夫をしている会社がある(2ページ)。 2 株主総会想定問答の作成 次のような具体的な事例などが記載されている(43ページ)。   Ⅲ 監査役会の運営に関する事項 1 監査役会における取締役等からの報告聴取 次のような具体的な事例などが記載されている(49ページ)。 2 会計監査人の監査報酬等の同意 次のような具体的な事例などが記載されている(53~54ページ)。 (了)

#No. 329(掲載号)
#阿部 光成
2019/08/01

プロフェッションジャーナル No.329が公開されました!~今週のお薦め記事~

2019年8月1日(木)AM10:30、 プロフェッションジャーナル  No.329を公開! - ご 案 内 - プロフェッションジャーナルの解説記事は毎週木曜日(AM10:30)に公開し、《速報解説》は随時公開します。

#Profession Journal 編集部
2019/08/01
#