企業結合会計を学ぶ 【第9回】 「取得原価の配分方法④」 -退職給付に係る負債への配分、ヘッジ会計の適用、暫定的な会計処理- 公認会計士 阿部 光成 Ⅰ はじめに 前回に引き続き、取得原価の配分方法に関して解説する。 今回は、退職給付に係る負債への配分、ヘッジ会計の適用、暫定的な会計処理について解説する。 なお、文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。 Ⅱ 退職給付に係る負債への取得原価の配分 確定給付制度による退職給付に係る負債は、企業結合日において、受け入れた制度ごとに「退職給付に関する会計基準」(企業会計基準第26号)に基づいて算定した退職給付債務及び年金資産の正味の価額を基礎として取得原価を配分するので、被取得企業における未認識項目は、取得企業には引き継がれないことになる(結合分離適用指針67項)。 次のことに注意する(結合分離適用指針67項)。 Ⅲ 被取得企業においてヘッジ会計が適用されていた場合 被取得企業でヘッジ会計を適用していたか否かにかかわらず、受け入れた金融資産又は引き受けた金融負債(デリバティブを含む)は、「金融商品に関する会計基準」(企業会計基準第10号)に従って算定した時価を基礎として取得原価を配分するので、被取得企業においてヘッジ会計が適用されており、繰延ヘッジ損失及び繰延ヘッジ利益が計上されていても、取得企業はそれらを引き継ぐことはできない(結合分離適用指針68項)。 次のことに注意する(結合分離適用指針68項)。 Ⅳ 暫定的な会計処理 1 基本的な考え方と会計処理 取得原価の配分は、企業結合日以後1年以内に配分するとされている(企業結合会計基準28項)。 識別可能資産及び負債を特定し、それらに対して取得原価を配分する作業は、企業結合日以後の決算前に完了すべきであるが、それが困難な状況も考えられる。 そのため、企業結合条件の交渉過程において、通常、ある程度の調査を行っている場合が多く、また、1年を超えた後に企業結合日時点での状況に基づいて企業結合日時点での識別可能資産及び負債を特定し、しかもそれらの企業結合日時点での時価を見積ることは非常に困難であることなど実務面での制約等を考慮し、配分する作業は企業結合日以後1年以内に完了するものとし、完了前の決算においては暫定的に決定した会計処理を行うこととされている(企業結合会計基準104項)。 つまり、企業結合日以後の決算において、配分が完了していなかった場合は、その時点で入手可能な合理的な情報等に基づき暫定的な会計処理を行い、その後追加的に入手した情報等に基づき配分額を確定させることになる(企業結合会計基準注解(注6))。 例えば、企業結合日が年度決算の直前となる場合は、配分する作業が完了した時点で初めて会計処理を行うのではなく、その年度決算の時点で入手可能な合理的な情報等に基づき暫定的な会計処理を行った上で、その後、追加的に入手した情報等に基づき配分額を確定させる(企業結合会計基準104項)。 2 暫定的な会計処理の対象となる項目 暫定的な会計処理の対象となる項目は、繰延税金資産及び繰延税金負債のほか(結合分離適用指針73項)、土地、無形資産、偶発債務に係る引当金など、実務上、取得原価の配分額の算定が困難な項目に限られる(結合分離適用指針69項)。 ただし、企業結合日以後最初に到来する取得企業の決算日までの期間が短い場合など、被取得企業から受け入れた識別可能資産及び負債への取得原価の配分額が確定しない場合(被取得企業の適正な帳簿価額の算定が企業結合日以後最初に到来する取得企業の決算には間に合わない場合等)も想定されるので、このような場合には、被取得企業から受け入れた資産及び引き受けた負債のすべてを暫定的な会計処理の対象とすることができる(結合分離適用指針69項、378項)。 暫定的な会計処理については、次の事項に注意が必要である(結合分離適用指針378項)。 なお、被取得企業の適正な帳簿価額を基礎として取得原価を売上債権に配分した後に発生した貸倒損失(設定された貸倒引当金を上回る損失額)は、取得企業の貸倒損失として費用計上しなければならず、当該損失をのれんに振り替え、資産計上することは認められない(結合分離適用指針378項)。 3 暫定的な会計処理の確定処理 暫定的な会計処理の確定が企業結合年度の翌年度に行われた場合には、企業結合年度に当該確定が行われたかのように会計処理を行う(結合分離適用指針70項)。 企業結合年度の翌年度の連結財務諸表及び個別財務諸表(以下合わせて「財務諸表」という)と併せて企業結合年度の財務諸表を表示するときには、当該企業結合年度の財務諸表に暫定的な会計処理の確定による取得原価の配分額の見直しを反映させる(企業結合会計基準注解(注6))。 4 注記 「取得原価の配分に関する事項」として、取得原価の配分が完了していない場合は、その旨及びその理由を注記する(企業結合会計基準49項(4)③)。 企業結合年度の翌年度において、暫定的な会計処理の確定に伴い、取得原価の当初配分額に重要な見直しがなされた場合には、当該見直しがなされた事業年度において、その見直しの内容及び金額を注記する(企業結合会計基準49-2項)。 なお、連結財務諸表における注記と個別財務諸表における注記が同じとなる場合には、個別財務諸表においては、連結財務諸表に当該注記がある旨の記載をもって代えることができる(企業結合会計基準49-2項)。 (了)
経理担当者のための ベーシック会計Q&A 【第146回】 退職給付会計⑫ 「退職給付引当金の計算方法を簡便法から原則法に変更した場合」 仰星監査法人 公認会計士 素村 康一 〈事例による解説〉 〈会計処理〉 ① 簡便法による退職給付費用の計上 ② 簡便法から原則法への変更に伴う退職給付引当金の調整 〈会計処理の解説〉 従業員数が比較的少ない小規模企業等においては、数理計算を要するような原則的な方法ではなく、簡便な方法により退職給付に係る負債及び退職給付費用を算定することが認められています。 この簡便法を適用できる「小規模な企業等」とは、原則として従業員数が300人未満の企業を指します。ただし、従業員数が300人以上であっても、年齢や勤務期間に偏りがあることにより原則法による計算の結果に一定の高い水準の信頼性が得られないと判断される場合には、簡便法によることができます。なお、この場合の従業員数とは退職給付債務の計算対象となる従業員数を意味し、複数の退職給付制度を有する事業主にあっては制度ごとに判断します。 従業員数は毎期変動することが一般的であるため、簡便法の適用は一定期間の従業員規模の予測を踏まえて決定する必要があります(「適用指針」47項)。 原則として従業員数が300人以上に達した場合は、原則法により退職給付に係る負債及び退職給付費用を算定する必要があります。この結果、変更時点では簡便法による計算結果と原則法による計算結果との間に差異が生じることになります。そしてこの差異を会計処理するにあたっては、その差異の性質が問題となります。 まず、この差異は、退職給付債務の数理計算に用いた見積数値と実績との差異や、見積数値の変更等により発生した差異ではないことから、数理計算上の差異には該当しません(同34項)。また、退職給付水準の改訂等に起因して発生した退職給付債務の増加又は減少部分でもないことから、過去勤務費用にも該当しません(同41項)。 したがって、簡便法による計算結果と原則法による計算結果の差異は、数理計算上の差異や過去勤務費用のように一定の年数で按分する遅延認識(同35項、42項)によることはできず、簡便法から原則法へ変更した期に一括で費用処理することになると考えられます。 (了)
組織再編時に必要な労務基礎知識 Q&A 【Q13】 会社分割とはどういうものか 特定社会保険労務士 岩楯 めぐみ 【A】 会社分割とは、会社の事業に関する権利義務の全部又は一部を他の会社に承継するもので、吸収分割と新設分割がある。また、会社分割に伴う労働契約の承継にあたり、労働契約承継法に基づく手続きが必要となる。 会社分割 会社分割とは、会社の事業に関する権利義務の全部又は一部を他の会社に承継するもので、分割契約を締結して既存の会社に承継する吸収分割と、分割計画を作成して新設会社に承継する新設分割がある(会社法757条、762条等)。 以下、会社分割により事業を分割する会社を分割会社、それを承継する会社を承継会社という。 【吸収分割のイメージ】 A社(分割会社)からY事業をB社(承継会社)に承継する場合 会社分割では、分割契約又は分割計画に基づいて、分割会社から承継会社に権利義務が包括的に承継される(会社法759条、764条等)。これにより分割会社の資産等が変動するため、債権者保護等の手続きが必要となる。また、分割会社から承継会社へ労働契約を承継するにあたっては、合併や事業譲渡の場合とは異なり、「会社分割に伴う労働契約の承継等に関する法律」(労働契約承継法)に基づく手続きが必要となる。 労働契約承継法の手続き 労働契約承継法は、会社法の特例として定められたもので、会社分割が行われる場合の労働契約の承継に関して労働者の保護を図ることを目的に、次の手続き等について定められている。 商法等改正法附則第5条の手続き 労働契約承継法の手続きに加えて、商法等改正法附則第5条に基づく手続きも必要となり、分割会社で承継される事業に従事する労働者等と、労働契約の承継に関して協議する必要がある。この手続きは、労働契約承継法の手続き③の前に実施するものとなる。 上記手続きにあたってはさまざまな検討を要するため、会社分割を行う場合は、これら必要な手続きも踏まえた上でスケジュールの組み立てが必要となる。 (了)
中小企業経営者の [老後資金]を構築するポイント 【第9回】 「老後の代表的な収入源となる公的年金」 税理士法人トゥモローズ “人生100年時代”とも言われる昨今において、65歳で引退した夫婦2人が、その後30年暮らしたときにかかるであろう支出が1億円近くになることは連載の初めにお伝えしたとおりである。 このような中で、引退までの限られた期間内のストックのみで生涯の老後費用を賄いきることは難しい状況が想定され、ストックだけではなく、老後のフローにおける収入が重要な要素となってくる。 そこで今回は、老後の収入で代表的な公的年金について解説をしていく。この公的年金との向き合い方を改めて考えることで、老後資金の構築の第一歩となろう。 1 公的年金制度の概要 公的年金制度のそもそもの主旨は、高齢者となり働けなくなったときや障害を負った際に、社会全体で支えるための制度であり、現役世代が支払った保険料が高齢者などの年金給付に充てられている。 この公的年金制度は、20歳以上のすべての者が加入する「国民年金」と、会社員などが加入する「厚生年金保険」による、いわゆる2階建て構造となっている。 具体的には、自営業者など国民年金のみに加入している第一号被保険者が1階部分、会社員や公務員で厚生年金保険に加入している第二号被保険者、専業主婦など第二号被保険者に扶養されている第三号被保険者が2階部分として構成され、それぞれ保険料を負担し、将来における老後の年金を受給する(第三号被保険者は厚生年金制度などで保険料を負担しているため、個人としては保険料の負担はない)。 中小企業経営者も第二号被保険者としてこの厚生年金保険に加入しており、毎月の役員給与に対して所得に応じた年金が天引きされ、会社がもう半分の保険料を負担する形で厚生年金保険料が納められている。 〈公的年金制度の仕組み〉 (※) 厚生労働省ホームページより 2 年金受給 年金には、国民年金から支給を受ける「老齢基礎年金」と、厚生年金から支給を受ける「老齢厚生年金」があり、それぞれ原則として65歳から支給を受けることができる(老齢厚生年金は一定の要件を満たせば、60歳から生年月日に応じて支給される)。 仮に20歳~60歳までの40年間の全期間において保険料を支払った場合には、満額の約78万円(月額約65千円)の老齢基礎年金を受け取ることができる。 そして、上述のとおり、厚生年金保険の加入者は、国民年金に上乗せする形で厚生年金保険からも年金の支給を受けることができ、「老齢基礎年金」+「老齢厚生年金」が受給できる。この老齢厚生年金については、現役中に支払った保険料の金額(標準報酬、加入期間)によって、受け取る年金額が異なる。 3 中小企業経営者の在職老齢年金の支給停止 引退をした中小企業経営者は、既に公的年金の受給者として年金を受け取っている者も多くいる。一方で中小企業経営者のボリュームゾーンである65歳前後の経営者は、未だ現役として第一線で経営を行っている者も多い。 年金は65歳から(一定の要件を満たせば60歳から)老齢厚生年金の支給を受けることができるが、老齢厚生年金の支給を受ける者が厚生年金保険に加入しながら働いている場合には、年金の一部又は全部の支給が停止される「在職老齢年金の支給停止」という制度がある。 また、70歳になると厚生年金保険の被保険者資格は喪失するが、法人の経営者が現役で働き続け報酬を得ているような場合は、厚生年金保険に加入することとなる。中小企業経営者については70歳を超えたとしても現役でいる場合が多く、厚生年金保険へ加入しているため、この在職老齢年金の支給停止に該当する場合が想定される。 報酬を得ている期間は年金の支給停止となってしまう上に、さらに厚生年金保険料を支払うこととなるので、報酬の減額などを検討する必要があろう。 4 公的年金に係る課税関係 公的年金は、雑所得として確定申告により所得税を申告納税する必要がある。しかし、公的年金等の収入金額の合計額が400万円以下であり源泉徴収を受けており、かつ、公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下である場合には、確定申告の必要はない。 公的年金に係る雑所得の金額は、以下のとおり算出される。 (a)×(b)-(c)= 公的年金等に係る雑所得の金額 〈公的年金等に係る雑所得の速算表(平成17年分以後)〉 (※) 国税庁ホームページより なお、原則として公的年金の支給の際に収入金額に応じた5.105%の源泉徴収が行われるため、他の所得や所得控除の状況に応じて、還付を受けるために確定申告を行うこともできる。 また、平成30年度の税制改正において公的年金等控除の見直しが行われ、公的年金等の収入金額が1,000万円を超える場合の控除額に上限(195万5,000円)が設けられ、さらに公的年金等に係る雑所得以外の所得に係る合計所得金額が1,000万円超の場合・2,000万円超の場合にそれぞれ控除額の引下げが行われる。 これらの見直しは平成32年分(2020年分)以後の所得税及び平成33年度分(2021年度分)以後の個人住民税から適用されるため、引退後の資産シミュレーションを行う際には留意されたい。 〈平成32年分以後の公的年金等控除〉 (※) 財務省ホームページより (了)
《速報解説》 IFRS13号(公正価値基準)の定めを取り入れた 「時価の算定に関する会計基準(案)」等がASBJより公表される ~会計士協会も新基準案に対応した金融商品会計に関する実務指針等の改正(公開草案)を同時公表~ 公認会計士 阿部 光成 Ⅰ はじめに 平成31年1月18日、企業会計基準委員会は、次のものを公表し、意見募集を行っている。 これは、国際会計基準審議会(IASB)及び米国財務会計基準審議会(FASB)が公正価値測定についてほぼ同じ内容の詳細なガイダンスを定めていることとの整合性を図るものである。 国際財務報告基準(IFRS)においてはIFRS 第13号「公正価値測定」(以下「IFRS第13号」という)、米国会計基準においてはAccounting Standards Codification(FASBによる会計基準のコード化体系)のTopic 820「公正価値測定」である。 なお、上記の公開草案に合わせて、平成31年1月18日、日本公認会計士協会から、次のものを改正する公開草案が公表されている。 意見募集期間は、企業会計基準委員会及び日本公認会計士協会ともに、平成31年4月5日までである。 文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。 Ⅱ 主な内容 IFRS第13号の定めを基本的にすべて取り入れているが、「公正価値」の用語を用いず、「時価」の用語を用いている。 1 範囲 時価算定会計基準案は、次の項目の時価に適用する(時価算定会計基準案3項)。 金融商品については、国際的な会計基準と整合させることにより国際的な企業間の財務諸表の比較可能性を向上させる便益が高いものと判断し、会計基準の範囲に含める(時価算定会計基準案25項)。 例えば、年金資産については、その額を期末における時価により計算することとされており(「退職給付に関する会計基準」(企業会計基準第26号)22項)、金融商品が年金資産を構成する場合には、当該金融商品の時価の算定に時価算定会計基準案が適用される。 金融商品以外の資産及び負債については、時価算定会計基準案の範囲に含めた場合の整合性を図るためのコストと便益を考慮し、原則として、金融商品以外の資産及び負債は時価算定会計基準案の範囲に含めていない(時価算定会計基準案25項)。 2 時価の定義 「時価」とは、算定日において市場参加者間で秩序ある取引が行われると想定した場合の、当該取引における資産の売却によって受け取る価格又は負債の移転のために支払う価格をいう(時価算定会計基準案5項、30項、金融商品会計基準案6項)。 時価の定義の変更に伴い、現行の金融商品会計基準におけるその他有価証券の期末の貸借対照表価額に期末前1ヶ月の市場価格の平均に基づいて算定された価額を用いることができる定めについては、その平均価額が改正された時価の定義を満たさないことから削除する(金融商品会計基準案注解(注7))。 ただし、その他有価証券の減損を行うか否かの判断については、期末前1ヶ月の市場価格の平均に基づいて算定された価額を用いることができる取扱いを踏襲している。なお、この場合であっても、減損損失の算定には期末日の時価を用いることとなる(「金融商品会計に関する実務指針」(会計制度委員会報告第14号)改正案91項、284項)。 3 時価の算定単位 資産又は負債の時価を算定する単位は、それぞれの対象となる資産又は負債に適用される会計処理又は開示による(時価算定会計基準案6項)。 しかし、一定の要件のすべてを満たす場合には、特定の市場リスク(市場価格の変動に係るリスク)又は特定の取引相手先の信用リスク(取引相手先の契約不履行に係るリスク)に関して金融資産及び金融負債を相殺した後の正味の資産又は負債を基礎として、当該金融資産及び金融負債のグループを単位とした時価を算定することができる。なお、本取扱いは特定のグループについて毎期継続して適用する(時価算定会計基準案7項)。 4 時価の算定方法 時価の算定方法として、次の事項が規定されている(時価算定会計基準案8項~15項、時価算定適用指針案5項~23項)。 時価の算定にあたっては、状況に応じて、十分なデータが利用できる評価技法(そのアプローチとして、例えば、マーケット・アプローチやインカム・アプローチがある)を用いる(時価算定会計基準案8項)。 評価技法を用いるにあたっては、関連性のある観察可能なインプットを最大限利用し、観察できないインプットの利用を最小限にする(時価算定会計基準案8項)。 時価の算定にあたって複数の評価技法を用いる場合には、複数の評価技法に基づく結果を踏まえた合理的な範囲を考慮して、時価を最もよく表す結果を決定する(時価算定会計基準案9項)。 時価の算定に用いるインプットは、次の順に優先的に使用する(レベル1のインプットが最も優先順位が高く、レベル3のインプットが最も優先順位が低い。時価算定会計基準案11項、12項)。 時価は、その算定において重要な影響を与えるインプットが属するレベルに応じて、レベル1の時価、レベル2の時価又はレベル3の時価に分類する(時価算定会計基準案12項)。 負債又は払込資本を増加させる金融商品(例えば、企業結合の対価として発行される株式)については、時価の算定日に市場参加者に移転されるものと仮定して、時価を算定する(時価算定会計基準案14項)。 負債の時価の算定にあたっては、負債の不履行リスクの影響を反映する。負債の不履行リスクとは、企業が債務を履行しないリスクであり、企業自身の信用リスクに限られるものではない(時価算定会計基準案15項)。 5 市場価格のない株式等の取扱い 時価算定会計基準案においては、時価のレベルに関する概念を取り入れ、たとえ観察可能なインプットを入手できない場合であっても、入手できる最良の情報に基づく観察できないインプットに基づき時価を算定することとしている。このような時価の考え方の下では、原則として時価を把握することが極めて困難な有価証券は想定されないことから、時価を把握することが極めて困難な有価証券の記載を削除している(金融商品会計基準案19項及び81-2項)。 ただし、市場価格のない株式等に関しては、たとえ何らかの方式により価額の算定が可能としても、それを時価とはしないとする従来の考え方を踏襲し、引き続き取得原価をもって貸借対照表価額とする取扱いとした(金融商品会計基準案19項及び81-2項)。 これにより、これまで時価を把握することが極めて困難であるとして、取得原価又は償却原価法に基づいて算定された価額をもって貸借対照表価額としていたもののうち、市場価格のない株式等に含まれないものについては、時価をもって貸借対照表価額とすることとなる。 市場価格のない株式とは、市場において取引されていない株式とする(金融商品会計基準案19項)。 また、出資金など株式と同様に持分の請求権を生じさせるものは、同様の取扱いとする。なお、民法上の組合等において、構成資産が主に市場価格のない株式及び出資金などである場合についても、同様の取扱いとする。これらを合わせて「市場価格のない株式等」という(金融商品会計基準案19項)。 6 開示 金融商品時価開示適用指針案では、金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項として次の開示項目を注記する(金融商品会計基準案40-2項、金融商品時価開示適用指針案5-2項、四半期適用指針案80項)。 7 設例 時価算定適用指針案では、IFRS第13号の設例を基礎として、次の設例を設けている。 また、金融商品時価開示適用指針案では、「時価をもって連結貸借対照表価額とする金融資産及び金融負債」の記載例が示されており、レベル1、レベル2、レベル3の開示や時価の算定に用いた評価技法及びインプットの説明などが記載されている。 Ⅲ 適用時期等 平成32年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首から適用することを提案している。 ただし、平成33年3月31日以後終了する連結会計年度及び事業年度の年度末に係る連結財務諸表及び個別財務諸表から適用することができる。 なお、平成32年3月31日以後終了する連結会計年度及び事業年度の年度末に係る連結財務諸表及び個別財務諸表から適用することを妨げない。 経過措置が定められる予定であるので、実際の適用に際しては注意が必要である。 (了)
《速報解説》 日本監査役協会中部支部 監査実務チェックリスト研究会、上場会社に向けた「監査役監査チェックリスト」を公表 ~2017年公表分(機関設計区分)からチェック事項を追加~ 公認会計士 阿部 光成 Ⅰ はじめに 2019年1月11日、日本監査役協会中部支部 監査実務チェックリスト研究会は、「監査役監査チェックリスト④【上場会社編】」(以下「チェックリスト」という)を公表した。 これは、2017年9月28日に公表された「改訂版 監査役監査チェックリスト①~③」の「③ 機関設計が【取締役会+監査役会+会計監査人】の会社の場合」を基に、上場会社向けに必要と思われる事項の追加、インサイダー取引規制、財務報告内部統制、ITガバナンス、適時開示体制、有価証券報告書・決算短信、コーポレートガバナンス・コード等、新たなチェックリストの作成なども行っている。分配可能額の算定や、子会社調査のチェックリストなどもあり、詳細なチェックリストとなっている。 文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。 Ⅱ 主な内容 チェックリストは、表紙を含めて138ページに及ぶものであるので、以下では主な内容について解説する。 1 監査役になったらすぐ確認すべきチェックリスト 次の事項について、前任の監査役から引継ぎがなされているかなどについて記載されている。 2 定時株主総会(終了後)のチェックリスト 株主総会終了後の監査役会において、次のような事項が議題とされているかなどについて記載されている。 3 財務報告内部統制のチェックリスト 監査役は、取締役の職務執行の監査(法令遵守・適正開示)の観点から、金融商品取引法の財務報告内部統制の構築・運用状況を監視・検証すべきことを認識しているか、金商法の財務報告内部統制においては、監査する立場に加え、代表取締役等に評価され、監査人に検討される立場にあることを認識しているかなどについて記載されている。 4 会計監査人監査の相当性判断のチェックリスト 会計監査人の監査計画について、妥当性を確認しているか、会計監査人の監査実施状況を確認しているかなどについて記載されている。 5 有価証券報告書・決算短信等のチェックリスト 監査役は、取締役の職務執行の監査(法令遵守・適正開示)の観点から、有価証券報告書、四半期報告書、決算短信、四半期決算短信などの開示書類の適正性について監査すべきことを認識しているかなどについて記載されている。 有価証券報告書・四半期報告書の非財務情報は監査人の監査対象外となっているが会社の重要情報であるため、会社の実情に精通した監査役による実質的な監査が必要と記載されている。 6 コーポレートガバナンス・コードに関するチェックリスト 監査役は、コーポレートガバナンス・コードにおいて取締役会や経営陣(幹部)を対象とした原則について、取締役の重要な職務執行の監査の一環として、特に次の点に留意すべきことを認識しているかなどについて記載されている。 (了)
《速報解説》 「総合型確定給付企業年金基金に対する合意された手続業務に関する実務指針」の公開草案が公表される ~年金資産総額20億円超の基金へ導入~ 公認会計士 阿部 光成 Ⅰ はじめに 2019年1月17日、日本公認会計士協会は、「業種別委員会実務指針「総合型確定給付企業年金基金に対する合意された手続業務に関する実務指針」」(公開草案)を公表し、意見募集を行っている。 これは、総合型の確定給付企業年金基金は、貸借対照表(年金経理)の資産総額が20億円を超えた決算の翌々年度決算から、公認会計士又は監査法人による会計監査又は合意された手続の実施が求められることになったことに対応するものである(7項)。 公認会計士等による会計監査は、従前から任意監査として行われるケースがあり、すでに「年金基金の財務諸表に対する監査に関する実務指針」(業種別委員会実務指針第53号)が公表されているが、「合意された手続」については新規に導入されることとなる。 意見募集期間は2019年2月7日までである。 文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。 Ⅱ 主な内容 公開草案は、表紙を含めて33ページに及ぶものであるので、以下では主な内容について解説する。 付録として次のものがある。 1 適用範囲 業務実施者は、総合型確定給付企業年金基金に対する「合意された手続業務」を実施する場合には、公開草案及び「合意された手続業務に関する実務指針」(専門業務実務指針4400。以下「専門実4400」という)に準拠することが求められる(2項)。 なお、公認会計士又は監査法人による会計監査を行う場合には、「年金基金の財務諸表に対する監査に関する実務指針」(業種別委員会実務指針第53号)に従って行う(1項)。 公開草案は、専門実4400 に記載された要求事項を遵守するに当たり、当該要求事項及び適用指針と併せて適用するための指針を示すものであるが、一部専門実4400に加え新たな要求事項を追加している(2項)。 2 合意された手続業務の特質 合意された手続に関する業務実施者の報告は、手続実施結果を事実に則して報告するのみにとどまり、手続実施結果から導かれる結論の報告も、保証の提供もしない。このため、実施結果の利用者は、業務実施者から報告された手続実施結果に基づいて、自らの責任で結論を導くこととなる(4項)。 また、合意された手続業務では、保証業務における証拠収集手続と類似した手続が業務実施者により実施されるものの、結論の基礎となる十分かつ適切な証拠を入手することを目的とはしておらず、保証業務とはその性質を異にするものである(5項)。 合意された手続実施結果報告書には、以下のような特質がある(6項)。 実施結果報告書の表題は、通常、「独立業務実施者の総合型確定給付企業年金基金に係る合意された手続実施結果報告書」とする(A15項)。 3 手続及び証拠 業務実施者は、保証業務とは異なり、合意された手続のみを実施し、入手した証拠を実施結果報告書の基礎として利用しなければならない(23項)。 業務実施者は、実施する手続の対象とする情報等を特定しなければならない(24項)。 合意された手続業務において適用される手続には、例えば、質問、分析などがあるが、手続は、「チェック」等の曖昧な表現を用いず、具体的かつ詳細に記述し、また、合意された手続として、「監査」、「検証」、「判断」、「レビュー」、「テスト」等の保証業務と誤解される可能性のある表現を用いることは適切ではない(A9項、A10項)。 合意された手続において、業務依頼者が計上された金額又は比率に関する推定値を提供しない限り、業務実施者は分析的手続を実施しない(A12項)。 分析的手続を実施する場合には、業務実施者は判断を行わず、計上された金額又は比率と業務依頼者から提供された推定値との差異を報告する。ただし、それが重要であるかどうかの判断は行わない(A12項)。 合意された手続の実施結果の記載の適切な例及び不適切な例としては、以下が挙げられる(A20項)。 4 手続実施結果と業務の実施過程において知るところとなった情報との矛盾 業務実施者は、業務依頼者及びその他の実施結果の利用者との間で合意された手続以外に、いかなる手続を実施する義務も負わない(26項)。 しかしながら、実施結果報告書日までの合意された手続業務の実施の過程において、実施結果報告書に記述される手続実施結果と矛盾した事実を示す重要な情報について知るところとなった場合には、合意された手続が依然として業務の目的に適合するものであるかどうかについて業務依頼者と協議し、手続の種類、時期及び範囲並びに内容の見直しを行うこと、又は当該実施結果報告書にこの事項を記載することを検討しなければならない(26項)。 Ⅲ 適用時期等 本実務指針は、公表日以降に発行する総合型確定給付企業年金基金に対する合意された手続実施結果報告書に適用することが提案されている。 (了)
《速報解説》 「公益法人会計基準に関する実務指針」の改正(公開草案)が公表される ~外貨建有価証券の決算時の会計処理を整理、改正税効果会計基準への対応も~ 公認会計士 阿部 光成 Ⅰ はじめに 2019年1月18日、日本公認会計士協会は、「非営利法人委員会実務指針第38号「公益法人会計基準に関する実務指針」の改正について」(公開草案)を公表し、意見募集を行っている。 これは、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号、平成30年2月16日)及び内閣府公益認定等委員会から公表された「平成29年度 公益法人の会計に関する諸課題の検討結果について」(平成30年6月15日)に基づいて、公益社団・財団法人における会計上の取扱いについて所要の見直しを行うものである。 意見募集期間は2019年2月18日までである。 文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。 Ⅱ 主な内容 1 一般正味財産を財源として保有する有価証券の評価損益の取扱い 一般正味財産を財源として保有する有価証券について評価損益を計上する場合の正味財産増減計算書の表示区分及び科目について、時価法を適用する場合の評価損は「経常増減の部」の評価損益等として、また、時価や実質価額の著しい下落に伴う減損処理による評価損は「経常外増減の部」の投資有価証券減損損失として処理する(Q39)。 2 外貨建有価証券 一般正味財産を財源として保有する外貨建有価証券の決算時の会計処理について、次のように整理している(Q41)。 参考資料として、「非営利法人委員会実務指針第38号「公益法人会計基準に関する実務指針」改正案Q41回答「決算時の主な処理」に関する概観図」が示されている。 3 税効果会計を適用する場合の財務諸表の表示方法 繰延税金資産については、その他固定資産の区分に表示し、繰延税金負債については、固定負債の区分に表示する。なお、繰延税金資産と繰延税金負債がある場合には、相殺して表示する(Q56)。 Ⅲ 適用時期等 2018年4月1日以後開始する事業年度から適用することが提案されている。 (了)
《速報解説》 関与税理士から還付不能消費税額についての損害賠償金を受け取った場合の課税関係について 東京局より文書回答事例が公表される ~非課税所得には該当せず不動産所得に係る総収入金額に含める~ 税理士 齋藤 和助 1 はじめに 平成30年12月7日付(ホームページ公表は平成31年1月7日)で東京国税局から文書回答事例「関与税理士から損害賠償金を受け取った場合の課税関係について」が公表された。 この事例は、税理士のミスによる還付不能消費税額につき、納税者(個人)が関与税理士から取得した損害賠償金は、非課税所得には該当せず、受領することが確定した日の属する年分の損害を受けた所得に係る総収入金額に含めるべきである旨が照会され、東京国税局は貴見のとおりで差し支えないとする回答をしている。 本稿では、この文書回答事例の条文上の位置づけや注意すべき点について解説する。 2 原則的取扱い 損害賠償金の課税については、所得税法第9条及び所得税法施行令第30条に以下の規定があり、非課税とされている。 3 必要経費の補てん部分は非課税所得から除外 ただし、所得税法施行令第30条の柱書には以下のように記載されており、必要経費の補てん部分は非課税所得から除かれている。 4 今回の文書回答事例 今回、東京国税局から公表された文書回答事例における損害賠償金は、簡易課税制度選択不適用届出書の提出を失念したために、オフィスビル取得に係る消費税等相当額のうち一定額の還付が受けられなかった納税者が関与税理士から受け取ったものである。 そして、文書回答事例「3 事前照会者の求める見解となることの理由」の「(2)本件金額の性質」において、 とされている。 なお、今回の文書回答事例は納税者が個人の場合であったが、納税者が法人の場合であっても同様(受領することが確定した日の属する事業年度の益金の額に算入する)である。 5 関与税理士側の処理 損害賠償金を支払った関与税理士側の処理としては、当然のことながら事業所得の必要経費(税理士法人の場合には損金)になる。なお、税理士職業賠償責任保険により、その一部が保険金で補てんされた場合には、支払った損害賠償金と受け取った保険金との差額が必要経費又は損金になる。 (了) ↓お勧め連載記事↓
《速報解説》 「会社法制(企業統治等関係)の見直しに関する要綱案(案)」が公表される ~社外取締役の活用と設置義務付け、役員報酬の情報開示の充実等~ 公認会計士 阿部 光成 Ⅰ はじめに 法制審議会会社法制(企業統治等関係)部会は、平成31年1月16日に開催された第19回の会議において、「会社法制(企業統治等関係)の見直しに関する要綱案(案)」(以下「要綱案」という)を全会一致で決定した。 なお、株主総会資料の電子提供制度に関する規律、株式会社の代表者の住所が記載された登記事項証明書に関する規律について附帯決議がなされている。 文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。 Ⅱ 主な内容 要綱案に記載された主な項目は次のとおりである。 以下では主なものについて解説する。 1 株主総会資料の電子提供制度 株式会社は、取締役が株主総会を招集するときは、次に掲げる資料(「株主総会参考書類等」という)の内容である情報について、電子提供措置をとる旨を定款で定めることができるものとする。 この場合において、その定款には、電子提供措置をとる旨を定めれば足りるものとする。 上記のほか、電子提供措置に関連する規定を設ける(株主総会の招集の通知等の特則、書面交付請求など)。 2 株主が提案できる議案の数の制限 取締役会設置会社の株主が会社法305条1項の規定による請求をする場合において、当該株主が提出しようとする議案の数が10を超えるときは、同項から3項までの規定は、10を超える数に相当することとなる数の議案については、適用しない。 3 目的等による議案の提案の制限 会社法304条及び305条1項から3項までの規定は、次のいずれかに該当する場合には、適用しない。 4 取締役の報酬等 次に掲げる株式会社の取締役会は、取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬等(会社法361条1項に規定する報酬等をいう)の内容として定款又は株主総会の決議による同項各号に掲げる事項についての定めがある場合には、当該定めに基づく取締役の個人別の報酬等の内容についての決定に関する方針として法務省令で定める事項(報酬等の決定方針)を決定しなければならない。 ただし、取締役の個人別の報酬等の内容が定款又は株主総会の決議により定められているときは、この限りでない。 5 金銭でない取締役の報酬等 会社法361条1項3号を改正し、次に掲げる事項は、定款に当該事項を定めていないときは、株主総会の決議によって定めるものとする。 上記のほか、取締役の報酬等である株式及び新株予約権に関する特則を設ける。 6 役員報酬に関する情報開示の充実 役員報酬等に関する次に掲げる事項について、公開会社における事業報告による情報開示に関する規定の充実を図る。 7 役員等に関する補償契約・保険契約 役員等(会社法423条1項に規定する役員等)に対して一定の費用等の全部又は一部を当該株式会社が補償することを約する契約(補償契約)や、保険契約について規定する。 8 社外取締役の活用等 株式会社(指名委員会等設置会社を除く)が社外取締役を置いている場合において、当該株式会社と取締役との利益が相反する状況にあるとき、その他取締役が当該株式会社の業務を執行することにより株主の利益を損なうおそれがあるときは、当該株式会社は、その都度、取締役の決定(取締役会設置会社にあっては、取締役会の決議)によって、当該株式会社の業務を執行することを社外取締役に委託することができるものとする。 上記により委託された業務の執行は、会社法2条15号イに規定する株式会社の業務の執行に該当しないものとする。 ただし、社外取締役が業務執行取締役の指揮命令の下に当該委託された業務を執行したときは、この限りでない。 9 社外取締役を置くことの義務付け 監査役会設置会社(公開会社であり、かつ、大会社であるものに限る)であって金融商品取引法24条1項の規定によりその発行する株式について有価証券報告書を内閣総理大臣に提出しなければならないものは、社外取締役を置かなければならない。 10 株式交付 株式会社は、株式交付をすることができるものとする。 この場合においては、株式交付計画を作成しなければならないものとする。 「株式交付」とは、株式会社が他の株式会社をその子会社(法務省令で定めるものに限る)とするために当該他の株式会社の株式を譲り受け、当該株式の譲渡人に対して当該株式の対価として当該株式会社の株式を交付することをいうものである。 法務省令で定めるものは、会社法2条3号に規定する会社が他の会社等の財務及び事業の方針の決定を支配している場合(会社法施行規則3条3項1号に掲げる場合に限る)における当該他の会社等とする。 株式交付計画では、株式交付子会社(株式交付親会社(株式交付をする株式会社をいう)が株式交付に際して譲り受ける株式を発行する株式会社をいう)の商号及び住所、株式交付親会社が株式交付に際して株式交付子会社の株式の譲渡人に対して当該株式の対価として交付する株式交付親会社の株式の数又はその数の算定方法並びに当該株式交付親会社の資本金及び準備金の額に関する事項などを定める。 上記のほか、株式交付の効力の発生、株式交付親会社の手続などについて規定する。 11 その他 社債の管理(社債管理補助者など)、責任追及等の訴えに係る訴訟における和解、会社の登記に関する見直しなどを行う。 (了)