〔書面添付を活かした〕
税務調査を受けないためのポイント
【第３回】
「「添付書面」記載のポイントと
意見聴取時の留意点」
公認会計士・税理士 田島 龍一
１ 意見聴取制度のおさらい
意見聴取（税理士法35条）には、次の３つが法定されている。
① 事前通知前の意見聴取
② 更正処分前の意見聴取
③ 不服申立に係る調査の意見聴取
本稿では、上記①の「事前通知前の意見聴取」のみを取り上げる。 また、意見聴取の流れは下記の通りである。
① 意見聴取は、納税者への税務調査事前通知予定日の１～２週間前までに、税理士に連絡される。
② 税理士が税務署に赴き、書面添付の内容に関して税務署職員からの質問に回答する（納税者は同席しない）。
③ 調査移行するか否か、意見聴取の結果通知がなされる。
２ 「添付書類」記載のポイント
（１） 適切な添付書類の作成
前回述べたとおり、書面添付は、提出された確定申告書及びその添付書類である計算書類が適切な根拠とプロセスで作成されたかを税理士が自らの責任で記載するものである。
上記のように、税務署は、それを税務調査の観点から税理士に確認し（意見聴取）、税務調査と同様な効果があると認められれば税務調査を省略する。
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