〔検証〕
適時開示からみた企業実態
【事例117】
東芝テック株式会社
「親会社の異動等に関するお知らせ(開示遅延)」
(2026.6.8)
公認会計士/開志創造大学大学院事業創造研究科教授
鈴木 広樹
1 今回の適時開示
今回取り上げる開示は、東芝テック株式会社(以下「東芝テック」という)が2026年6月8日に開示した「親会社の異動等に関するお知らせ(開示遅延)」である。
同社は、社名からわかるとおり、株式会社東芝(以下「東芝」という)の子会社である。東芝は2023年12月20日をもって上場廃止になっているのだが(2023年12月19日開示「当社株式の上場廃止に関するお知らせ」)、社名に「東芝」が付く東芝テックはまだ上場している。
なお、東芝は、本連載で最も多く取り上げた企業であり、【事例1】、【事例11】、【事例16】、【事例21】、【事例61】と合計で5回取り上げている(ちなみに、次に多いのは、【事例85】、【事例94】、【事例106】、【事例113】と合計4回取り上げたニデック株式会社)。もちろんそれらは望ましい内容ではなかった。今回取り上げる東芝テックの開示も、望ましい内容ではない。
2 2023年9月21日に行うべきだった開示
今回の開示は、親会社の異動に関する開示なのだが、タイトルの最後に「(開示遅延)」と付されているとおり、遅延開示である。その主文の記載は次のとおりである。
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