〔会計不正調査報告書を読む〕
【第190回】
株式会社イーエムネットジャパン
「第三者委員会調査報告書(開示版)(2026年3月27日付)」
税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝
【株式会社イーエムネットジャパン第三者委員会による調査の概要】
【適時開示】
- 2026年1月13日「常務取締役CFOによる不正行為の判明、開示書類等に係る不適切な会計処理の可能性及び第三者委員会の設置に関するお知らせ」
- 2026年1月19日「第三者委員会の委員の選任に関するお知らせ」
【第三者委員会の構成】
【委員長】
松山 遙(弁護士 日比谷パーク法律事務所)
【委 員】
山田和彦(弁護士 中村・角田・松本法律事務所)
藤田大介(公認会計士 株式会社KPMG Forensic & Risk Advisory)
【調査補助者】
日比谷パーク法律事務所
弁護士 小川直樹、北折俊英、正司佳樹
中村・角田・松本法律事務所
弁護士 後藤晃輔、松下隼人
株式会社 KPMG Forensic & Risk Advisory
斎田 修(公認会計士)、山田昂輝、伊藤希珠、神永朝紀、村上康昭、
小山美海、Yang Sichang、仁木貴之 他4名
〔調査期間〕
2026年1月19日から同年3月27日まで
〔第三者委員会による調査の目的〕
(1) 本件不正行為及び開示書類等に係る不適切な会計処理の可能性に関する事実関係の調査
(2) 類似事象の有無の調査
(3) 当社財務諸表への影響額の算定
(4) 問題があると判断された事象に対する原因の分析及び再発防止策の検討・提言
(5) その他、当委員会が必要と認めた事項
〔調査結果〕
- 2026年3月27日「第三者委員会の調査報告書の受領に関するお知らせ」
- 2026年3月30日「第三者委員会の調査報告書の公表及び役員報酬の減額に関するお知らせ」
- 2026年3月31日「過年度有価証券報告書等の訂正報告書の提出及び過年度決算短信等の訂正に関するお知らせ」
【株式会社イーエムネットジャパンの概要】
株式会社イーエムネットジャパン(以下、「EMネットジャパン」と略称する)は、2007年に日本支社を設立しインターネット広告事業を展開していたEMNET.INCが、日本での更なる事業展開のため、2013年4月設立。インターネット広告事業を主たる事業とする。2018年9月、東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場。2021年5月にソフトバンクと資本業務提携契約を締結するとともに、同年6月に連結子会社となった。売上高1,594百万円、経常利益180百万円、当期純損失△449百万円、資本金328百万円、従業員数130人。ソフトバンク株式会社が発行済み株式の40.91%を所有している(いずれも2025年12月期有価証券報告書による)。
本店所在地は東京都新宿区。東京証券取引所グロース市場上場。会計監査人は、2023年3月23日までPwC Japan有限責任監査法人、その後、現在まで有限責任監査法人トーマツ東京事務所(以下、「監査法人トーマツ」と略称する)。
【第三者委員会による調査報告書の概要】
1 第三者委員会設置の経緯
EMネットジャパンでは、2026年1月5日、常務取締役CFOであった村井仁氏(以下「元 CFO」という。)が、会社資金を元CFO名義の口座に送金する等の方法により不正に支出(以下「本件不正行為」という)した疑いが判明した。これを受け、EMネットジャパンは、同月11日開催の臨時取締役会において、本件不正行為に関する事実関係の解明及び類似事象の有無の調査を行い、原因分析及び再発防止策の策定を行うため、第三者委員会を設置することを決議し、さらに、同月19日開催の臨時取締役会において、第三者委員会の委員を選任した。
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