税理士ができる
『中小企業の資金調達』支援実務
【第9回】
「金融機関提出書類の作成ポイント(その1 決算書全般)」
~決算書と申告書はセット~
公認会計士・中小企業診断士・税理士
西田 恭隆
前回まで、税理士による資金調達支援の内容を、融資の流れに沿って述べてきた。今回から、金融機関提出書類の作成ポイントを解説する。提出書類とは、決算書、合計残高試算表、事業計画書、資金繰り表である。ポイントを把握することで、会社、社長に適切な助言を行うことができる。
解説前の注意点として、これから挙げるポイントを1つでも落とすと融資は得られない、というわけではない。マイナス要素があったとしても、他のプラス要素があれば融資は得られる。融資の可否は総合判断である。
それではまず、税理士になじみのある、決算書から解説していく。今回は、決算書全般についてのポイントを述べる。損益計算書や貸借対照表など個々の決算書については、次回以降、解説していく。
決算書全般のポイントは3つである。
決算書全般のポイント①:青色申告の決算書にする
白色申告の決算書は、「会計専門家の関与が薄い」として内容を信用してもらえない。決算書が黒字だったとしても、そのまま評価されない。「適当に数字を作っているのではないか」、「本当は赤字なのではないか」と疑われる。では、白色申告書に税理士印が押してあれば良いかというと、そういうわけでもない。「税理士が関与しているのになぜ白色申告なのか?」、「盲判なのではないか?」と疑問に思われる。
実績を信用してもらうため、決算は青色申告で行う。
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