税理士ができる
『中小企業の資金調達』支援実務
【第10回】
「金融機関提出書類の作成ポイント(その2 損益計算書)」
~簡潔明瞭が一番~
公認会計士・中小企業診断士・税理士
西田 恭隆
金融機関に提出する決算書のポイントとして、今回は損益計算書について述べる。ポイントは全部で3つである。
損益計算書のポイント①:黒字がのぞましい
会社の融資返済能力は、簡易キャッシュフロー(=当期純利益+減価償却費)で判定される。黒字で利益額が大きいほど返済能力は高いと評価され、融資を得やすい。返済は数年に渡って行われるので、安定して利益を獲得する能力が重視される。したがって、多額の特別損益項目が発生している場合、返済能力は当期純利益ではなく、営業利益または経常利益を使って判定される。
本来は黒字だったけれども、節税目的で赤字にした場合はどうなるかというと、実質黒字で評価してもらえる。例えば、期末近くで中古車両を購入し、減価償却費を多く計上した場合などである。実質黒字で扱われるけれども、翌期に資金調達を考える場合、当期は節税を抑え、黒字にしておいた方が無難である。決算前に社長と打ち合わせしておく。
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