会計リレーエッセイ
【第12回】
「M&A会計からみた日本の姿」
GCAサヴィアン株式会社
代表取締役 渡辺 章博
私は1982年に日本の監査の世界を飛び出し、会計士のメジャーリーグである米国に単身、渡りました。
そこで“Substance Over Form”という、会計の本質に出会ったのです。
その後帰国して、経営者として上場とM&Aの経験を通じて感じたことを、少し長くなりますが、お話したいと思います。
〈米国流会計の衝撃〉
始まりは、日本企業の米国子会社の監査をしていた時の話です。
その子会社は経営不振で親会社から補助(いわゆるミルク補給)を受けて利益を計上していました。
財務諸表が出来上がり(注:米国では監査意見を添付する決算書を会計士が作成します)、レビューを担当していた米国人パートナーに提出しました。
その時のレビューパートナーの言葉が忘れられません。
「お前、この決算書は実態を表していると思うか?」と言われたのです。
私は何のことかわからず「親会社と子会社の間には契約書があり、子会社は利益を計上できるはずです」と反論しました。
するとそのパートナーは、こう言いました。
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