会計リレーエッセイ
【第7回】
「中小企業の会計の行方」
筑波大学大学院ビジネス科学研究科教授
弥永 真生
わが国における非上場会社、とりわけ、中小企業の会計は、―適切になされている事例は散見されるものの―少なくとも拡大前EU加盟国や北欧諸国と比べ、残念ながら、マクロ的には見劣りがすることは否定できない。
すなわち、ヨーロッパ諸国においては、EC会社法指令に基づいて、計算書類の登記所開示が行われるとともに、外部監査人の監査の対象となっている会社の「割合」も日本に比べればはるかに高い(そもそも、原則として対象となるが、例外的に監査を受けることを要しない―とはいえ、監査の対象とならない中小企業の絶対数は多い―というアプローチになっており、例外的に会計監査人監査が要求されるとする日本とは発想が異なる)。
日本で、このようなことになっている原因としては、計算書類の公告義務について全くエンフォースがなされていないこと、及び、金融については、不十分な面がある一方で、必ずしも十分なディシプリンが働かない状況で行われてきたように思われることなどがあげられよう。
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