会計リレーエッセイ
【第9回(前編)】
星野佳路氏インタビュー
「経営者から見たクリエイティブな財務戦略とは」
株式会社星野リゾート
代表取締役社長 星野 佳路
これまで財務・会計のプロと言われる方々にご寄稿いただいていた本リレーエッセイですが、今回は特別編として2週にわたり、株式会社星野リゾート代表取締役社長である星野佳路氏にインタビューを行い、財務・会計を使う側の「経営のプロ」としての視点から自由に語っていただきました。
――クリエイティブな財務戦略のために
古典的な議論ではありますが、特にホテル業界の場合、財務に携わる人とマーケティングに携わる人では、考え方の方向性が異なることが多くあります。つまり同じホテル経営に携わる人でも、財務部門には稼働率優先型の人が多く、マーケティング部門には単価優先の人が多い、というのが典型的なパターンです。
具体的には、まずマーケティング部門は「単価を維持することがブランドの維持につながり、ブランドの維持が結果的に収益へつながる」と考えるのに対し、財務部門は「客室は在庫がきかないので、とにかく単価を下げてでも稼働率の向上を優先すべきであり、その日ごとの稼働を最大化する単価に設定することが、結果的に収益が高まる」と考えます。
この考え方の相反は、ホテル経営が学問として語られるようになってからの典型的な議論であり、コーネル大学のホテルスクールにおいても、財務の授業では「本来どちらを優先すべきなのか」という話から始まります。
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