暗号資産(トークン)・NFTをめぐる税務 【第60回】
社債等振替法の適用がある振替受益権に関する考察を手掛かりとして、「受益権を表示する証券を発行する旨の定めのある信託」には、少なくとも社債等振替法の振替制度に類似した振替式を採用し、(電磁的方式により)受益権を発行する定めのある外国信託も含まれるというような解釈を採用することに一定の合理性を認める見解も考えられる。
〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例 【第64回】「国際裁判官の恩給課税取消請求事件(地判令5.3.16)(その2)」~所得税法35条、ICJ規程32条等~
ICJ規程32条8は、租税を免除されなければならない対象を、「salaries, allowances, and compensation」として規定する。その他ICJ規程32条には、同条1で規定する「annual salaries」、同条2で規定する「special annual allowance」、同条3で規定する「special allowance」、同条4で規定する「compensation」がそれぞれ用いられており、これらが、ICJ規程32条8に照らして、免税となることに疑いはない。
有価証券報告書における作成実務のポイント 【第10回】
今回は、有価証券報告書のうち、【経理の状況】の【注記事項】(追加情報)から(連結キャッシュ・フロー計算書関係)までの作成実務ポイントについて解説する。
なお、本解説では2024年3月期の有価証券報告書(連結あり/特例財務諸表提出会社/日本基準)に原則、適用される法令等に基づき解説している。
日本の企業税制 【第135回】「令和7年度税制改正におけるリース税制の見直し」
この中で、リース税制については、昨年9月に企業会計基準委員会(ASBJ)から新たなリースに関する会計基準が公表されたことを背景とする改正である。
相続税の実務問答 【第103回】「期限後申告における相続時精算課税の選択」
父は、同族会社であるA社の社長を務めていましたが、高齢を理由に令和5年3月末をもって退任しました。父はA社に対して7,000万円の貸付金債権を有していましたが、退任を機にこの貸付金債権を放棄しました。A社の法人税の申告においては、この7,000万円の債務の免除益については益金として所得金額の計算をしています。
最近になって友人から、私の父が貸付金債権を放棄したことによりA社の株価が上昇したとすれば、株主である私に贈与税が課されることとなるのではないかと言われました。友人の助言に従ってA社の株価を計算した結果、やはり1,000万円程度の株価の上昇があり、この利益はみなし贈与として贈与税の申告が必要だったことが分かりました。
今から令和5年分の贈与税の期限後申告をしたいと思います。いわゆる暦年課税では贈与税の負担が大きいことから、この際、相続時精算課税を選択してはどうかと考えていますが、どうでしょうか。
給与計算の質問箱 【第61回】「通勤手当の非課税限度額」
当社に従業員としてAとBが入社することになりました。
Aは、マイカー通勤で自宅から会社までの距離は片道約30kmです。ガソリン代相当額として通勤手当20,000円を毎月支給する予定です。
Bは、新幹線通勤で定期代として通勤手当120,000円を毎月支給する予定です。
AとBの給与計算にあたり注意点があれば、ご教示ください。
〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例 【第63回】「国際裁判官の恩給課税取消請求事件(地判令5.3.16)(その1)」~所得税法35条、ICJ規程32条等~
国際司法裁判所(International Court of Justice、以下「ICJ」という)の裁判官であった納税者がICJから受け取った恩給(retirement pension)について、非課税であるとして所得に含めないで法定期限までに確定申告をしたところ、京橋税務署長がICJから受け取った恩給は雑所得にあたるとして、令和元年8月30日付けで平成26年から平成30年分の所得税及び復興特別所得税について更正処分をし、過少申告加算税の賦課決定をした。国税不服審判所の審判を経て、納税者である原告がこれらの処分の取消しを求めた事案である。
リース会計基準を学ぶ 【第1回】「基本的な考え方と適用範囲」
2024年9月13日、企業会計基準委員会は、「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号。以下「リース会計基準」という)、「リースに関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第33号。以下「リース適用指針」という)等を公表した。これにより、2023年5月2日から意見募集されていた公開草案が確定することになる。
〔まとめて確認〕会計情報の四半期速報解説 【2025年1月】第3四半期決算(2024年12月31日)
3月決算会社を想定し、第3四半期決算(2024年12月31日)に関連する速報解説のポイントについて、改めて紹介する。基本的に2024年10月1日から12月31日までに公開した速報解説を対象としている。