経営
経営戦略や企業運営に関する実務的な知見をまとめたカテゴリです。経営管理、組織運営、ガバナンス、財務戦略など、企業の意思決定に関わるテーマを中心に解説しています。制度や理論の紹介にとどまらず、実務への落とし込みや現場での活用を意識した内容を掲載しています。会計・法務分野とも関連するテーマについても横断的に取り扱っています。
コーポレートガバナンス・コードのポイントと企業実務における対応のヒント 【第6回】「取締役会等の責務③」~取締役会の多様性確保について(4-11)~
本稿では、この原則の前半部分である「バランス・多様性・適正規模」について解説することとする。
では「バランス・多様性・適正規模等」とは何か。この点、我が国より15年近く先駆けて、1999年にコーポレートガバナンス・コード(※1)を導入したフランスで、これらの開示がどういった項目として取り扱われ、どの程度浸透しているのかを見てみたい。
フランス金融庁(AMF)とは別に、2013年に設置されたコーポレートガバナンス高等委員会(以下、「CG高等委員会」)は、2014年10月21日付で初めて出した実施状況に関する報告書(※2)のなかで、コーポレートガバナンスに関連する開示について、勧告や項目別の統計を発表した。下の表はフランスの上場会社の「取締役に関する情報開示」についての統計である。
〈IT会計士が教える〉『情報システム』導入のヒント(!) 【第8回】「基幹システム導入は『経営のトップ』を巻き込め」
基幹システム導入に関わるベンダー選定の最終プレゼンの場。
出席した社長、役員、選定プロジェクトのメンバーに対し、パワーポイントを使って懸命に自社の優位性を訴えるベンダーの担当者。
プロジェクトメンバーは熱心に説明を聞いているが、社長や役員は退屈そうに配賦された資料をパラパラめくっている。
ベンダーのプレゼンが終わり質疑応答の時間となっても、質問するのはプロジェクトメンバーばかりで、社長、役員からは特に質問は出ない。
ベンダー選定のプレゼンの場において、実はよく目にする光景である。
ではなぜ、社長、役員といったトップは、経営に大きな影響を及ぼす自社の基幹システム導入に関わるプレゼンに、関心を示さないのであろうか。
コーポレートガバナンス・コードのポイントと企業実務における対応のヒント 【第5回】「取締役会等の責務②」~独立社外役員について(4-7,4-8)~
多くの上場会社で2名以上の独立社外取締役を選任していない現状があるとして、独立社外取締役を2名以上選任することの意味を上場会社がそれぞれの状況に応じて考える必要がある。
コーポレートガバナンス・コードのポイントと企業実務における対応のヒント 【第4回】「取締役会等の責務①」~独立社外取締役の独立性判断基準について(4-9)~
独立社外取締役という言葉には、「独立」、「社外」、「取締役」という3つの要素が含まれる。このうち、「社外」かどうか、という点は、会社法によって規定されている。
社外性の要件は、平成26年改正会社法によって厳格化が図られ、例えば、株式会社の親会社等の関係者および兄弟会社の業務執行者や、株式会社の一定の業務執行者等の近親者については、当該株式会社の社外取締役となることができないこととなった(※1)。
現代金融用語の基礎知識 【第17回】「税務に関するコーポレートガバナンス」
「税務に関するコーポレートガバナンス」は、国税庁がその取組みにおいて用い始めた言葉なのだが、国税庁自体はこの言葉に対して明確な定義付けを行っていない。しかし、国税庁による取組みの内容から国税庁の意図を推測し、あえて定義付けを行うとするならば、「税務に関するコーポレートガバナンス」とは、適切な納税が行われるために企業の内部に整備される体制といえるのではないかと思われる。
〈IT会計士が教える〉『情報システム』導入のヒント(!) 【第7回】「システムの「導入」と「維持」にはどんなコストが発生するのか?」
情報システムを導入する際に考慮すべき重要な要素の1つに、費用(コスト)がある。
情報システムの導入は、単にソフトウエアとハードウエアを購入すればよいというだけでなく、ユーザーには見えにくいさまざまなコストが発生する。
今回は会計システムのパッケージソフトを導入する場合を例に、「システムの導入と維持にどのようなコストが発生するのか」という点について紹介したい。
コーポレートガバナンス・コードのポイントと企業実務における対応のヒント 【第3回】「原則主義とコンプライ・オア・エクスプレイン」
上場会社コーポレート・ガバナンス原則は上場企業に対する要請事項を明示し、努力義務を課す「望まれる事項」であるのに対し、本コードは、最低限守るべき事項を明示した「遵守すべき事項」に位置付けられる。上場規則として位置づけられた以上は、規則に違反した場合に何らかの措置の対象となることが考えられるが、本コードに記載されている要求事項そのものは、法令とは異なり、法的拘束力を有するものではない。
コーポレートガバナンス・コードのポイントと企業実務における対応のヒント 【第2回】「コード策定の経緯及び背景、コードの目的、構成」
過去20年間を振り返ったときに、米国の平均ROE(株主資本利益率)が12%程度であるのに対し、日本企業の平均は5%程度であり、海外投資家から日本企業の投資魅力度の低さが指摘されていた。
そこで、2014年6月に閣議決定された「日本再興戦略2014」においては、企業の稼ぐ力(中長期的な収益性・生産性)の向上にむけたコーポレートガバナンスを強化するため、「CGコード」の策定が掲げられた。
現代金融用語の基礎知識 【第16回】「REIT(リート)」
1 REITとは
ここ最近、新聞などで「REIT相場が高騰」や「REITの増資が活発」といった記事をよく目にする。そのREITとは、“Real Estate Investment Trust”の略称で、「不動産投資信託」のことである。投資信託は、投資家から集めた資金を株式や債券などに投下するものだが、REITは、文字どおり投資家から集めた資金を不動産に投下するものである。
〈IT会計士が教える〉『情報システム』導入のヒント(!) 【第6回】「システム担当者不在が引き起こすリスクと回避策」
言うまでもなく情報システム部門は間接部門であり、コストセンターである。そのため、多くの会社ではコスト削減のため縮小を図ってきた。現在では国内に多くのシステムベンダーが存在しており、情報システムを開発・導入する際には社内の人的資源ではなく、社外のシステムベンダーを活用するという状況が成立している。
