〔具体事例から読み取る〕“強い”会社の仕組みづくりQ&A 【第2回】「増加するサイバー攻撃や情報漏えいリスク等にどのように対応すべきか」
先般従業員が不用意にZipファイルをクリックした際に、当社のシステムがウイルスに感染、業務が一定期間滞る危機的な事態に陥りました。現在社内では再発防止のためセキュリティ対策の立て直しが迫られています。
サイバー攻撃等による業務の麻痺や情報漏えいを未然に防ぎ、強い情報管理体制をつくるには、情報セキュリティをどのように見直せばよいのでしょうか。
〔会計不正調査報告書を読む〕 【第123回】株式会社旅工房「外部調査委員会調査報告書(開示版)(2022年3月2日付)」
2022年3月2日、旅工房が公表した「当社グローバル・アライアンス部門におけるGo Toトラベル事業給付金の受給申請に関する調査委員会からの調査報告書の受理について」と題するリリースから、旅工房がまとめた「調査委員会からの調査結果概要」は次のとおりである。
〔具体事例から読み取る〕“強い”会社の仕組みづくりQ&A 【第1回】「なぜ内部統制報告制度を導入しても不正や会計上の誤りはなくならないのか」
日本のものづくりの信頼性が揺らぐ事件として、三菱電機株式会社において30年以上にわたり品質検査不正やねつ造の行為が組織的に繰り返されていたことが先般報道されました。日本には内部統制報告制度があるにもかかわらず、なぜこうした品質の不正や不祥事を見破り、未然に防止することができないのでしょうか。
〔会計不正調査報告書を読む〕 【第122回】和光市「和光市職員による不祥事の再発防止に関する調査報告書(2021年12月22日付)」
「和光市職員による不祥事の再発防止に関する第三者委員会(以下「第三者委員会」又は「委員会」と略称する)」が設置されるきっかけとなった不祥事を起こした元市職員は、昭和57年4月、和光市職員となり、平成24年10月1日から平成30年3月31日までの間は、保健福祉部長の職にあった。元市職員は、保健福祉部長であった平成24年12月頃から詐欺、横領、窃盗を繰り返していたが、平成30年11月、市民からの市役所に対する問合せをきっかけに、元市職員の不祥事が発覚し、令和元年6月13日に逮捕された。
〔会計不正調査報告書を読む〕 【第121回】「2021年における調査委員会設置状況」
本連載では、個別の会計不正に関する調査報告書について、その内容を検討することを主眼としているが、本稿では、「第三者委員会ドットコム」が公開している情報をもとに、各社の適時開示情報を参照しながら、2021年において設置が公表された調査委員会について、調査の対象となった不正・不祥事を分類するとともに、調査委員会の構成、調査報告書の内容などを概観し、その特徴を検討したい。
〔会計不正調査報告書を読む〕 【第120回】株式会社カンセキ「第三者委員会調査報告書(2021年11月9日付)」
カンセキの取締役常勤監査等委員である甲氏は、2021年8月末頃、カンセキの連結子会社であるバーンに対する内部監査を行い、同社の現金につき、実際の残高が帳簿上の残高より720万円少ないことを把握した。
〈事例から学ぶ〉不正を防ぐ社内体制の作り方 【第12回】「身近な資産を守るための仕組み作り」~不当な売却や幽霊資産を防ぐ工夫~
ものづくりの現場で日常的に用いられる工具や備品のなかには、高価で長期の使用に耐えるものが多くあります。これらは消耗品とは異なり、日常で継続的に用いられる資産として、会社の財務諸表に計上して管理します。また、工具や備品に留まらず、商品や製品については、たとえ破損しても、それが経済的な取引価値を持つ限り、資産として管理することをおろそかにはできません。
〔会計不正調査報告書を読む〕 【第119回】株式会社北弘電社「特別調査委員会調査報告書(2021年10月15日付)」
北弘電社は、2021年7月、2022年3月期第1四半期決算の確定作業において、工事進行基準を適用している太陽光発電所建設工事に関わる案件について、工事原価総額の見積りを見直したところ、設備の設計変更による工事原価740百万円の増加が見込まれ、また、同年6月25日の外注先との協議では、内訳や金額の妥当性については不明確ながらも、土木工事費総額が予算から792百万円超過する可能性があることが判明したため、同年8月6日、会計監査人である新日本監査法人から、工事原価総額の見積変更の適時性についての疑義(高山案件疑義)が示されることとなった。
〈事例から学ぶ〉不正を防ぐ社内体制の作り方 【第11回】「「内部統制報告書」から学ぶこと」~失敗事例を分析し今後の事業に活かす~
社内体制のなかで起きる不正を防ぐためのさまざまな工夫やルールを事例に基づいて読者の皆さんにご紹介し、まもなく1年が経過しようとしています。不正や誤謬(誤り)を牽制し、より適切な社内体制を構築するためには、成功事例を語るより、むしろ失敗事例を取り上げて検討を加えることの方が、より近道のように考えられます。なぜなら、失敗事例からは多くの学びと教訓が得られると考えられるからです。
〔会計不正調査報告書を読む〕 【第118回】OKK株式会社「特別調査委員会調査報告書(開示版)(2021年9月17日付)」
OKKは、会計監査人である新日本監査法人から、仕掛品残高の費用処理に関する問題点、具体的には、滞留仕掛品の売上原価による費用処理について、その適正性について検証が必要である旨の指摘を受け、調査を行った結果、仕掛品残高の確定につき、過去の会計処理に誤りがある可能性を確知し、2021年5月21日、会計監査人との協議の上、当該事実の解明については社内調査委員会による調査が必要であると判断し、速やかに専門性を有する有識者からなる社内調査委員会を設置して調査を行った。