収益認識会計基準と法人税法22条の2及び関係法令通達の論点研究 【第20回】
法人税法22条の2第2項は、近接日基準の採用に当たり、資産の販売等に係る収益の額につき「一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従って」当該資産の販売等に係る契約の効力が生ずる日その他の当該資産の販売等に係る目的物の引渡日又は役務提供日に近接する日の属する事業年度の確定した決算において収益として経理することを要求している。
monthly TAX views -No.84-「マイナポイントを軽減税率廃止につなげよう」
オリンピック後の経済活性策・消費喚起策として、マイナンバーカードを取得しキャッシュレス決済で買い物した場合に、一定額のポイントが付与される「マイナポイント制度」が始まる。
カードを取得し民間のキャッシュレス決済を申し込めば、2万円の支払に対して5,000円のポイントがカードのICチップに付与されるという。
令和元年分 確定申告実務の留意点 【第2回】「注意しておきたい最近の改正事項②」
前回に引き続き、最近の改正事項のうち確定申告実務に影響のある主要な項目を取り上げる。
相続空き家の特例 [一問一答] 【第45回】「第一次相続が未分割のままで第二次相続が発生しその相続人が1人の場合」-第一次相続が未分割のままで第二次相続が発生した場合-
本年1月にY(父)が死亡し、その際の相続人は、Z(母)及びX(子)の計2名でしたが、Yに遺言はなく、遺産分割協議を行う前、同年3月にZが続いて死亡しました。
Zが自己の居住の用に供していた家屋(昭和56年5月31日以前に建築)及びその敷地は、その全部がY名義のままでした。
この度、Zの死亡に伴い、Xは、その家屋を取り壊して更地にし、その敷地を売却することを考えています。
Zの相続開始直前までは、その家屋にZが一人で暮らしていました。この場合、Xは、「相続空き家の特例(措法35③)」を受けることができるでしょうか。
法人税の損金経理要件をめぐる事例解説 【事例13】「従業員への慰安目的で実施する「感謝の夕べ」に要する費用の損金性」
わが社においては、昨年3月期の法人税の申告に関し、上記「感謝の夕べ」に要した諸費用をすべて福利厚生費として損金算入しておりました。ところが、先日受けた税務調査で調査官は、従業員は租税特別措置法第61条の4第4項にいう「その得意先、仕入先その他事業に関係のある者等」に該当し、かつ、その金額が総額約1,200万円と高額であることから、同条第3項の「通常要する費用」の範囲を超えているため、交際費等に該当するとして、全額損金不算入となる旨言い渡されました。
《相続専門税理士 木下勇人が教える》一歩先行く資産税周辺知識と税理士業務の活用法 【第8回】「社長貸付金の解消問題に関する本質論(ビジネス的視点)」
社長貸付金の解消問題は相続税対策でしばしば挙げられる問題であるが、その解決の一手法としてDES(債務の株式化)が存在する。しかし、DES(債務の株式化)の本来の目的は「財務の健全化」にあり、相続税対策だけがフォーカスされることには違和感を覚えてしまう。
そこで本稿では、DES(債務の株式化)を実行する原因となる社長貸付金そのものに焦点を当て、社長貸付金の解消問題に関する本質論をビジネス的視点から検証する。
〈Q&A〉印紙税の取扱いをめぐる事例解説 【第76回】「継続的取引の基本となる契約書⑦(リベート支払に関する覚書)」
当社は商社です。下記の文書は仕入先との間で締結した、商品売買基本契約に基づき、別途リベート支払について定める文書です。
この文書は、印紙税法上の課税文書に該当しますか。
山本守之の法人税“一刀両断” 【第66回】「2つの国民負担を考える」
法人に対する減税を続けた結果、大企業が保有する内部留保は、2018年度で463兆円になってしまいました。令和2年度税制改正大綱では、政府与党は次世代通信規格「5G」の通信網を整備する税制支援策で投資額の15%を法人税から税額控除することにしました。
実は、この税額控除は経済産業省と財務省の両省の税制改正案で9%の税額控除とする調整が行われており、12月9日までは自民税調のインナー間ではこの数値であったようです。
谷口教授と学ぶ「税法の基礎理論」 【第26回】「租税法律主義と租税回避との相克と調和」-「租税回避の意図」の意義と必要性-
前回概観したように、同族会社の行為計算否認規定は、大正12年所得税法改正による創設時には、その要件の1つとして「所得税逋脱ノ目的」(73条の3)を定め、それが昭和15年法人税法制定時に「法人税逋脱ノ目的」(28条)とされ、これが昭和22年法人税法全文改正では「法人税の負担を免れる目的」(34条)とされたが、昭和25年法人税法によって「法人税の負担を不当に減少させる結果」(31条の2)という現行法(132条1項)と同じ文言による要件で定められた。