《速報解説》 偽りその他不正の行為により国税を免れた株式会社の役員等の第二次納税義務の整備~令和6年度税制改正大綱~
与党による令和6年度税制改正大綱(以下「大綱」と略称する)が、12月14日(木)に公表された。
本稿では、大綱で示された「偽りその他不正の行為により国税を免れた株式会社の役員等の第二次納税義務の整備」について、その概要をまとめたい。
《速報解説》 賃上げ促進税制の拡充及び延長等~令和6年度税制改正大綱~
わが国経済は依然としてデフレ構造下にあり、その脱却は積年の課題である。本年度はさらに、国際情勢の緊迫化、労働者人口の減少、円安状況の長期化等に端を発する物価上昇の中、実質賃金の下振れ圧力が強くなっており、こうした環境が持続的な経済成長を目指す取組みに対する重荷となっている。そのような状況下にあって、本年度の税制改正では、「物価上昇を上回る賃金上昇の実現」が最優先課題として設定された。
かかる状況を踏まえ、令和4年度から適用されている「賃上げ促進税制」(給与等の支給額が増加した場合の法人税額の特別控除。措法42の12の5)が強化されることとなった。これにより一層の賃上げを促すほか、子育てと仕事の両立や女性活躍推進の取組みについても支援する税制を目指す。
《速報解説》 「中堅企業」の定義創設及び中小企業事業再編投資損失準備金制度の拡充・延長~令和6年度税制改正大綱~
令和5年12月14日に公表された令和6年度税制改正大綱(以下「大綱」という)において、中小企業事業再編投資損失準備金制度の拡充と延長が明らかにされた。また、本制度の改正に関連して、大綱で「中堅企業」の位置付けが明確となり、中堅・中小企業による本制度の利用が可能な改正となった。
本稿では、これらの改正点を踏まえて、まず、新たに位置付けられた「中堅企業」の定義に触れ、次いで中小企業事業再編投資損失準備金制度の拡充・延長について解説する。
《速報解説》 ストックオプション税制の緩和措置~令和6年度税制改正大綱~
令和5年12月14日に自由民主党・公明党が公表した「令和6年度税制改正大綱」では、いわゆるストックオプション税制について緩和措置等が盛り込まれたため、本稿ではそのポイントを解説したい。
《速報解説》国際最低課税額に対する法人税の見直し~令和6年度税制改正大綱~
市場国への新たな課税権の配分(「第1の柱」)とグローバル・ミニマム課税(「第2の柱」)の2つからなる国際合意(※1)に基づき、政府与党が12月14日に公表した令和6年度税制改正大綱(以下「大綱」という)では、令和5年度税制改正に引き続き、OECDより新たに発出されたガイダンスや、国際的な議論の内容を踏まえ、一層の法制化を進めることとされた。
《速報解説》 事業承継税制における特例承継計画の提出期限延長~令和6年度税制改正大綱~
令和5年12月14日に公表された「令和6年度税制改正大綱」(与党大綱)において、事業承継税制の承継計画の提出期限について、以下の改正が行われた。
《速報解説》 外形標準課税の制度的見直し~令和6年度税制改正大綱~
本稿では、令和5年12月14日に公表された「令和6年度税制改正大綱」(与党大綱)における、外形標準課税に関する改正について解説する。
《速報解説》 適格請求書等保存方式に係る帳簿の記載事項の見直し等~令和6年度税制改正大綱~
令和5年12月14日に公表された「令和6年度税制改正大綱」(与党大綱)では、令和5年10月1日に開始された適格請求書等保存方式(いわゆるインボイス制度)について、帳簿の記載事項の見直しが行われた。適格請求書等保存方式開始時からの帳簿記載について適用されることとなっており、事業者の負担軽減に配慮したものと考えられる。また、経過措置について制限が設けられ、こちらは「納税なき控除」による租税回避を防ぐ見直しと捉えられる。
《速報解説》 令和7年度改正へ結論持越しとなった「扶養控除等人的控除の見直し」~令和6年度税制改正大綱~
12月14日公表の与党大綱(令和6年度税制改正大綱)では、子育て世帯に関係する改正事項がいくつか示されている。
本稿ではそのうち令和7年度改正へ結論持越しとなったが、与党大綱の「第一 令和6年度税制改正の基本的考え方」の「6.扶養控除等の見直し」(以下「与党大綱前文」という)において具体的な見直しの内容が示された扶養控除、ひとり親控除、生命保険料控除について取り上げる。