さっと読める! 実務必須の[重要税務判例] 【第45回】「オウブンシャホールディング事件」~最判平成18年1月24日(集民219号285頁)~
X社は、X社所有の資産(放送局の株式)を現物出資して、オランダ法人A社を設立した(X社の100%子会社)。その後、X社の筆頭株主であった財団法人Cは、その100%子会社であるオランダ法人B社を設立した。同時に、A社は、B社に対し、発行済株式総数の15倍の新株を、著しく有利な価額で発行した。これにより、A社の増資前の資産価値の100%と増資後の資産価値の6.25%(16分の1)の差額が、X社からB社に移転する結果となったが、B社からX社にその対価は払われなかった。
Y税務署長は、上記資産価値の移転につき、X社のB社に対する寄附金と認定して、X社に対し更正処分を行ったが、X社がこれを不服として処分の取消しを求めたのが本件である。
金融・投資商品の税務Q&A 【Q44】「非永住居住者が受け取る上場外国株式の配当の課税関係」
私は、英国人ですが、20XX年4月に、日本の子会社に3年の予定で派遣され日本で勤務しており、日本の所得税法上、日本の居住者かつ非永住者に該当します。
このたび、日本に派遣されている20X1年中に、外国の証券会社口座において保有している外国法人株式(上場株式等に該当)について当該口座で配当を受け取りました。この配当については、日本で課税されますか。
monthly TAX views -No.74-「内閣府の「超楽観推計」で進まぬ財政再建議論」
わが国の財政規律を支えるのは、「プライマリーバランス(基礎的財政収支)2025年度黒字化」という財政目標である。内閣府が1月30日公表した「中長期の経済財政に関する試算」の中で、成長実現ケースとベースラインケースの2つについて、中長期的なマクロ経済の姿を示しつつ、プライマリーバランス黒字化に関する進捗状況を示した。
法人税の損金経理要件をめぐる事例解説 【事例3】「役員退職給与に係る「不相当に高額」の意義」
わが社はある首都圏のある都市において精密部品の機械加工を主たる業務とする株式会社(3月決算)です。わが社の取締役だったAが昨年死亡したため、役員退職慰労金を支払いましたが、その際、ある民間団体が公表している役員退職給与のデータから、同業類似他社のものを抽出し、それを参考にして金額を算定したところです。
ところが、現在わが社が受けている税務調査において、課税庁は、同業類似法人の役員退職給与の支給事例における平均功績倍率に、当該退職役員の最終月額報酬及び勤続年数を乗じて求める「平均功績倍率法」を用いて算定した金額より支給額が多いことから、その差額は「不相当に高額な部分」に該当し、損金の額に算入されないと主張してきました。
会計検査院「平成29年度決算検査報告」で特定検査対象となった税制上の論点整理 【前編】「開廃業手続による事業の引継ぎを行って事業を開始した場合における個人事業者の消費税の納税義務の免除について」
会計検査院は、検査の着眼点として、高齢化社会の到来を踏まえて、「多くの個人が、引退する個人事業者から開廃業手続による事業の引継ぎを行って事業を開始することが見込まれる状況」にあることから、消費税の納税義務者であった旧経営者から開廃業手続による事業の引継ぎを行って事業を開始した新経営者が、事業者免税点制度によって、開廃業手続による事業を開始した年及びその翌年の消費税の納税義務が免除されている状況について検査を行うこととした。
~税務争訟における判断の分水嶺~課税庁(審理室・訟務官室)の判決情報等掲載事例から 【第24回】「法人の簿外資金をその代表者が利得したとして給与認定された原処分が維持された事例」
原告X(法人)は、取引先に架空請求をさせるなどして本件簿外資金を作出した。そして、X社の代表者Aは、その簿外資金を原資として取引先等への貸付けを行い、また、個人としてその中から約1,400万円を株取引等に費消した。
課税庁は、X社に対して、青色申告の承認の取消処分、法人税の更正処分及び重加算税の賦課決定処分、消費税の更正処分及び重加算税の賦課決定処分、源泉所得税については納税告知処分及び重加算税の賦課決定処分等を行った。
本件は、源泉所得税に係る処分について争いとなったものであり、争点は、X社がAに対し、本件の簿外資金を給与等として支払ったといえるかである。
企業の[電子申告]実務Q&A 【第16回】「電子申告の事前準備」
電子申告は、利用者がパソコン等に専用ソフト等をインストールして、e‐TaxシステムまたはeLTAXシステムとの間で申告等データをやりとりすることを前提としているため、利用に当たっては、以下のようなパソコン、インターネット等の環境が推奨されています。
山本守之の法人税“一刀両断” 【第56回】「低廉譲渡の場合の争い」
法人税法においては寄附金を定義することなく、寄附金の額を規定しています。これは所得計算上必要とされるものは、贈与目的物の額又は価額であって、贈与契約そのものではないからです。
損金算入の規制を受ける寄附金の額は、次の4つに大別されています。
〔平成31年3月期〕決算・申告にあたっての税務上の留意点 【第4回】「「大企業に対する租税特別措置の適用除外」及び「災害による損失等」」
平成30年度税制改正により、所得が増加しているにもかかわらず、賃上げや設備投資に消極的である大企業については、研究開発税制等の税額控除が適用できないこととされた。
平成30年4月1日から平成33年(2021年)3月31日までの間に開始する各事業年度に適用されるため、平成31年3月期決算申告にも適用されることになる。
