相続税の実務問答 【第32回】「相続人間で相続分の譲渡が行われている場合の相続税の申告」
父が、平成30年5月25日に亡くなりました。相続人は、長女(私)、二女、三女及び四女の4名です。父の四十九日の法要が済んでから、4人で遺産分割について協議をしてきましたが、それぞれの主張に大きな隔たりがあり、相続税の申告期限までに分割協議がまとまりそうもない状況です。
そうしたところ、最近、妹(四女)が、自分は姉妹間の争いに加わりたくないので、自分の相続分を私(長女)に無償で譲渡し、分割協議から抜けたいと言い出しました。仮に、私が、妹(四女)から妹(四女)の相続分を譲り受けた場合には、どのように相続税の申告を行えばよいのでしょうか。
企業の[電子申告]実務Q&A 【第15回】「電子申告の利用可能手続と利用可能時間」
電子申告の利用対象者は、各税法等に基づき、申告、納税、申請・届出等の手続を行う必要のある個人納税者及び法人納税者のうち、インターネットを利用できる環境を有し、かつ、電子署名用の電子証明書を保有している方です(納税手続等のみを利用する場合には、電子証明書は不要です)。
また、税理士及び税理士法人等(以下、「税理士等」といいます)の税理士業務を行う方も電子申告を利用することができます。
《速報解説》 教育資金の一括贈与非課税措置、今年度改正で平成31年4月1日以後取得分からは贈与者死亡時の残額が相続税の課税対象に~適用前後の税負担に留意~
平成31年度税制改正では本年3月31日で期限切れを迎える「教育資金の一括贈与非課税措置(措法70の2の2)」及び「結婚・子育て資金の一括贈与非課税措置(措法70の2の3)」が共に2年延長の上、それぞれ受贈者の所得要件等が追加されることとなるが、特に教育資金の非課税措置については、概要下記のとおり見直し項目が多岐にわたっている。
《速報解説》 国会審議中の平成31年度税制改正法案、財務省HPでは新旧対照表が公表される~配偶者居住権等の評価は相続税法での規定、中小企業強靭化法案等関連法も国会審議へ~
平成31年度税制改正法案は国税(所得税法等の一部を改正する法律案)及び地方税(地方税法等の一部を改正する法律案)ともに第198回通常国会での審議が始まっているが、財務省は2月15日に「所得税法等の一部を改正する法律案」の新旧対照表を公表した(地方税については公表済み)。
《速報解説》 名古屋国税局、信託の終了に伴い受託者兼残余財産帰属権利者が受ける所有権の移転登記に係る登免法7条2の適用関係につき文書回答事例で見解を示す
本稿では、名古屋国税局が平成30年12月18日付で公表した文書回答事例「信託の終了に伴い、受託者兼残余財産帰属権利者が受ける所有権の移転登記に係る登録免許税法第7条第2項の適用関係について」の内容について解説する。
酒井克彦の〈深読み◆租税法〉 【第73回】「国語辞典から読み解く租税法(その1)」
憲法84条は「あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。」として、いわゆる租税法律主義を定め、国民の経済生活に法的安定性と予測可能性を与えることとしている。その趣旨からすれば、納税義務者及び課税標準等の課税要件や租税の徴収手続は法律によって定められていなければならず、また、課税要件については、その内容が多義的でなく明確かつ一義的に定まっていることが望ましい。
〔平成31年3月期〕決算・申告にあたっての税務上の留意点 【第2回】「「情報連携投資等の促進税制(IoT税制)」及び「法人税における収益の認識等の基準」」
データの収集・活用等を行う事業者を支援する措置を講じて、産業競争力の強化や社会問題の解決に向けたデータの利活用を促進するため、生産性向上特別措置法が平成30年6月6日に施行された。また、これに対応する税制措置として、平成30年度税制改正において、情報連携投資等の促進税制(IoT税制)が創設された。
事例でわかる[事業承継対策]解決へのヒント 【第2回】「種類株式を使った承継対策」
私は非上場会社X社の創業者オーナーである代表取締役のAです。将来は息子Bに事業を承継してほしいと考えています。
X社の経営は順調で株価は毎期上昇し、今後も堅調に推移すると予想していますので、株式(発行済株式数100株)についてできる限り早くBに承継したいと考えています。ただし、Bは当社に入社したばかりのため、当社のことを理解し経営者として成長するまでは、経営権は渡せないと考えています。
この場合、どのようにするのが良いか悩んでいます。
金融・投資商品の税務Q&A 【Q43】「株式報酬プランにより取得した外国親会社株式を売却した場合の課税関係」
私(居住者たる個人)は外資系企業(外国法人の日本子会社)に勤務していますが、報酬の一部として、日本子会社の親会社たる上場外国法人発行の株式を取得する権利であるリストリクテッド・ストック・ユニット(以下「RSU」)が付与(grant)されています。
このたび、RSUの付与から1年が経過して当該権利が確定(vest)し、外国親会社株式を海外の証券口座で受け取りました。その後すぐに当該株式を海外の証券会社経由で売却しましたが、どのような課税関係になりますか。
さっと読める! 実務必須の[重要税務判例] 【第44回】「サンヨウメリヤス土地賃借事件」~最判昭和45年10月23日(民集24巻11号1617頁)~
Xは、自身が代表取締役を務めるA株式会社に対し、自己所有の土地(50坪)を、建物所有を目的とし、期間20年、賃料1ヶ月1,000円で賃貸した。その際、Xは、A株式会社から、権利金100万円(更地価格の3分の2相当)を受領した。
Xは、この権利金100万円は譲渡所得に当たるとして所得税の確定申告をしたが、所轄税務署長は、当該権利金は不動産取得に当たるとして更正処分をした。Xはこれを不服として争ったが、最終的にY国税局長がXの審査請求を棄却したので、Xが、その取消しを求めて出訴した。
最高裁は、本件の権利金の性質を確定することなく譲渡所得と解した原審には、審理不尽の違法があるとして、高裁判決を破棄し差し戻した。なお、差戻控訴審は、本件の権利金の性質について検討した上で、不動産取得に当たるとして、Xの請求を棄却した。
