公開日: 2015/05/21 (掲載号:No.120)
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会計上の『重要性』判断基準を身につける~目指そう!決算効率化~ 【第3回】「経理処理のミスは直さなかったらアウトか?」

筆者: 石王丸 周夫

会計上の『重要性』

判断基準を身につける

~目指そう!決算効率化~

【第3回】

「経理処理のミスは直さなかったらアウトか?」

 

公認会計士 石王丸 周夫

 

今回は、会計処理の間違いと重要性の関係について考えてみます。

まず手始めに、以下の問題にチャレンジしてみてください(解答は問題のすぐ下にあります)。

〔問題3〕

次のの記述のうち、誤っているものが2つある。
その記号の組合せの番号を1つ選びなさい。

 会計処理の誤りに重要性が乏しいと認められる場合、修正することによる事務負担の方が大きいため、修正しないほうがよいというのが会計基準の考え方である。

 連結子会社の個別財務諸表に誤りがあっても、それが軽微なものであれば連結決算上修正しないことができるが、これは実務上の運用であって、会計基準に明記されているわけではない。

 連結子会社の個別財務諸表に資産の過大計上があり、それが当該連結子会社にとって重要性が高いものであっても、連結財務諸表に与える影響が小さいのであれば、連結決算上は修正しないこともできる。

1・・・
2・・・
3・・・

〔解答〕   1

いかがでしたか? 正解できたでしょうか。

上の3つの文章は、会計処理の誤りをどう扱うかについて述べたものです。どこの会社でも大なり小なり起こりうることですので、以下、この解答について触れながら、解説していきます。

 

《おつりが10円足りなかったら》

本連載の第1回では、重要性判断が必要になる場面は2つあると述べました。第2回ではそのうちの【場面①】にスポットをあてましたが、今回は【場面②】を取り上げます。

【場面②】というのは、「会計処理の誤りに重要性がない場合に、修正せずに済ませる」という場面でした。重要性判断は、そういう場面でも必要とされます。

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判断基準を身につける

~目指そう!決算効率化~

【第3回】

「経理処理のミスは直さなかったらアウトか?」

 

公認会計士 石王丸 周夫

 

今回は、会計処理の間違いと重要性の関係について考えてみます。

まず手始めに、以下の問題にチャレンジしてみてください(解答は問題のすぐ下にあります)。

〔問題3〕

次のの記述のうち、誤っているものが2つある。
その記号の組合せの番号を1つ選びなさい。

 会計処理の誤りに重要性が乏しいと認められる場合、修正することによる事務負担の方が大きいため、修正しないほうがよいというのが会計基準の考え方である。

 連結子会社の個別財務諸表に誤りがあっても、それが軽微なものであれば連結決算上修正しないことができるが、これは実務上の運用であって、会計基準に明記されているわけではない。

 連結子会社の個別財務諸表に資産の過大計上があり、それが当該連結子会社にとって重要性が高いものであっても、連結財務諸表に与える影響が小さいのであれば、連結決算上は修正しないこともできる。

1・・・
2・・・
3・・・

〔解答〕   1

いかがでしたか? 正解できたでしょうか。

上の3つの文章は、会計処理の誤りをどう扱うかについて述べたものです。どこの会社でも大なり小なり起こりうることですので、以下、この解答について触れながら、解説していきます。

 

《おつりが10円足りなかったら》

本連載の第1回では、重要性判断が必要になる場面は2つあると述べました。第2回ではそのうちの【場面①】にスポットをあてましたが、今回は【場面②】を取り上げます。

【場面②】というのは、「会計処理の誤りに重要性がない場合に、修正せずに済ませる」という場面でした。重要性判断は、そういう場面でも必要とされます。

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連載目次

「会計上の『重要性』判断基準を身につける~目指そう!決算効率化~」(全16回)

筆者紹介

石王丸 周夫

(いしおうまる・のりお)

公認会計士
石王丸公認会計士事務所

1968年生まれ。
1991年、慶応義塾大学商学部卒業。
1990年から2004年まで、監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)にて会計監査実務に従事し、多くの企業を担当。
2004年に石王丸公認会計士事務所開業。現在は、監査や上場企業へのディスクロージャー・コンサルティングを中心に活動している。

【主な著作】
・『気候変動リスクと会社経営 はじめの一歩
・『経理財務担当者、士業のための 最短で導き出す分配可能額
・『パターン別 計算書類作成「うっかりミス」の防ぎ方
・『会社の姿が浮かびあがるカンタン経営分析 決算書あぶり出し分析法』(以上、清文社)

   

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