会計上の『重要性』
判断基準を身につける
~目指そう!決算効率化~
【第2回】
「『重要性の原則』とは
『四角い部屋を丸く掃く』こと」
公認会計士 石王丸 周夫
第2回は「重要性の原則」についてのお話です。
まず手始めに、「重要性の原則」に関する以下の問題にチャレンジしてみてください(解答は問題のすぐ下にあります)。
〔問題2〕
次のア~ウの記述のうち、誤っているものが2つある。
その記号の組合せの番号を1つ選びなさい。
ア 重要性の乏しい取引について簡便な方法で会計処理することは、正規の処理方法として認められる。
イ 費用の計上を現金主義で行うことは、重要性が乏しい場合であっても認められない。
ウ スパナやドライバーのように繰り返し使用できる消耗工具は、重要性が乏しくても、購入時に資産計上しなければならない。
1・・・ア、イ
2・・・ア、ウ
3・・・イ、ウ
〔解答〕 3
いかがでしたか? 正解できたでしょうか。
上の3つの文章はいずれも企業会計原則に記載されている「重要性の原則」に関するものです。重要性判断について学ぶには、まず押さえておかなければならない基本知識といえます。以下、この解答について触れながら、解説していきます。
《簡便な会計処理とは、おでこに手を当てて熱を測ること》
本連載の第1回では、重要性判断が必要になる場面は2つあると述べました。今回はそのうちの【場面①】の方にスポットをあてます。【場面①】というのは、「重要性の乏しい取引に簡便な会計処理を適用する」という場面でした。
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