林總の
管理会計[超]入門講座
【第12回】
「部門別計算の仕組みとそのワケ」
公認会計士 林 總
製造部門ごとの集計の流れ
Q 予算も部門別に配賦するんですか?
林 その前に、原価計算基準に沿って、部門別計算について説明しておこう。
そもそも原価部門とは何か。
基準では、「原価の発生を機能別、責任区分別に管理するとともに、製品原価の計算を正確にするための計算組織上の区分」と定義されている。
Q 何だかよくわかりません・・・
林 ザックリ言えば、会社の組織上の部門と考えていい。組織図は機能別に作られ、責任と権限が割り当てられている。この部門を使って部門別費用、さらに製品別原価を計算するんだ。
ここで注意してほしいことは、第一に組織上の部門は仕事別に作られていること。第二に、それぞれの部門には責任者がいることだ。責任者は仕事を遂行する責任と権限を有しているとともに、部門で生じる原価を管理する責任者でもある。
Q 「原価部門」と呼ぶ意味が何となくわかってきました。部門には仕事と責任が割り当てられている。
林 その通り。
さっき「ザックリ」と言った理由だが、厳密には組織図の部門と原価部門とはイコールではない。部や課よりもっと細かな工場の作業工程、さらには機械設備の種類、作業区分等に細分化した単位も原価部門なんだ。
アパレル業を例にとれば、裁断、縫製だけでなく、裁断部門を構成する、延反、検反、裁断、あるいは個々の裁断機も原価部門だ。
Q 会社で自由に設定できるんですね。
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