ファーストステップ
管理会計
【第4回】
「製造間接費の固定・変動分解」
~引き出しの中を整理する~
〔原価管理編③〕
公認会計士 石王丸 香菜子
【第2回】で解説したように、現代の企業では、製造間接費の管理が重要性を増しています。
今回は製造間接費について、掘り下げて考えてみましょう。
◆製造間接費は子どもの机の引き出しのようなもの
子どもの机の引き出しは、たいてい散らかっているものです。『ドラえもん』でも、のび太の机の引き出しには、0点の答案や文房具など、いろんなものが整理せずに入っていますね。
製造間接費もこれに似ています。製造間接費は、どの製品を製造するために発生したのかが明確でない費用すべてなので、さまざまな性質の費用がひとまとめにされた、“費用のるつぼ”です。
このようにゴチャゴチャな状態では製造間接費を管理しにくいので、整理する必要があります。この場合、一般に、変動費と固定費とに分解する方法が採られます。
◆変動費と固定費
費用のうち、操業度に比例して変動する費用を、「変動費」といいます。
なお「操業度」とは、企業の生産能力のことで、直接作業時間や機械運転時間、あるいは生産数量など、費用発生と関連する物量的な基準を指します。ベーカリーで考えれば、パンを包むビニール袋の費用は、パンの製造量に応じて増減するので、変動費に当たります。
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