ファーストステップ
管理会計
【第10回】
「線形計画法」
~手持ちのコマで最大の利益をあげる~
〔利益管理編④〕
公認会計士 石王丸 香菜子
企業が複数の製品を生産・販売する際、利益を最大にするような生産・販売量の組み合わせを、「最適セールス・ミックス」と呼びます。
製品の生産にあたって利用できる資源が限られる場合には、その資源を最大限有効に使う必要があります。生産を制限する要因(制約条件)が1つの場合には、前回見たように、「資源1単位当たりの限界利益」が大きい製品を優先することで、最適セールス・ミックスを求めることができます。
それでは、制約条件が複数ある場合、どのように考えればよいでしょうか。
このような場合に最適セールス・ミックスを求めるのは、将棋などで、限られた手持ちのコマを有効に使い、いろいろな局面をくぐり抜けて勝つのに似ています。
今回も、皆さんがベーカリーの経営者になったつもりで、最適セールス・ミックスを探してみてください。
◆デニッシュとコロネの組み合わせを考えよう
皆さんが経営するベーカリーでは、「こだわりチョコデニッシュ」と「贅沢チョココロネ」を生産しているとしましょう(なんて美味しそうなネーミング・・・)。
各パンの1個当たりのデータは、次の通りです。
デニッシュとコロネの限界利益の合計が最大になるような、生産量の組み合わせを考えてみます。
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